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南充浩 オフィシャルブログ

ファッション業界人の評価はマス層と乖離していることが多い

2019年7月25日 ネット通販 0

ファッション業界人の基準は多くの場合、多分マス層と相当乖離している。

これは今に始まったことではなく、昔からなのだが、今はインターネットによる双方向性、とくにSNSの普及がそれを世間的に可視化したように感じる。

ファッション業界人の「イケてる」はあまりあてにならず、マス層から見ると「何がイケてるのかさっぱりわからん」という場合は少なくないし、逆に業界人のいう「ダサい」は何がダサいのかさっぱりわからないということも珍しくない。

 

例えば、メンズのファッション雑誌だと暑い・寒いはまったく考慮されていないコーディネイトが「イケてる」として掲載されているが、当方は若い頃にそれを真似して、一人我慢大会をしていたことがある。

オッサン系のメンズファッション雑誌の「夏の装い」ははっきり言って暑くて真似できない。

リネンのシャツにリネンのベストにリネンのジャケットで「さわやかな清涼感」とか言われても、実際に着てみると暑苦しくてたまらない。

真夏にこんなコーディネイトをしているオッサンがどこにいるというのだろうか。

もちろん、コーディネイトそのものはかっこいいが、これを真似できるとすると関西だと10月10日以降になるだろうか。

真冬でも同じで、さして厚手とも思えないダッフルコートの下には薄いセーターのみというコーディネイトも頻繁に掲載されているが、真冬にこれをやると寒くてたまらない。

高血圧気味の当方ですら寒さに震えてしまった。

このコーディネイトが可能なのは関西だと3月に入ってからになるだろうか。

 

まあ、こんな感じだが、ファッション雑誌全盛の時代は双方向ではなかったから、「またアホな提案しとるわ」と思っているだけだったが、SNSが普及するとそのギャップは表面化する。

 

楽天は何故ダサいのか?

https://note.mu/fukaji/n/n7bdedd73bdc7

 

例えばこれ。

ファッション業界ではネット通販の話題となると、楽天をあまり好まない風潮がある。その割には楽天での売上高がデカかったりするから、一体何を嫌がっているのかと不思議でならない。

たしかに、何となくイメージとしては「イケてない」「ベタ」という感じはするが、今のサイトのトップ画面を見てもさほど「ダサい」とは思わない。

昔はもっとモサっとしていたイメージはあるが、楽天とてそれなりにアップデートはしている。

ファッション業界人は何故かZOZOTOWNが好きだが、今のZOZOTOWNのサイトをとびっきりのオシャレだとは当方は思わない。

当方の目から見たら楽天もZOZOTOWNも似たり寄ったりでしかない。

Amazonだってまああんなものだろうと思うし、逆にインターネット通販サイトはフォーマットとして似たり寄ったりにならざるを得ないと思う。

まったく異なったフォーマットで形成された通販サイトなんて見たことがない。

 

とくに楽天、Amazon、ZOZOTOWNはマス層に来てもらってナンボだから、マス層からの評価・売上高を最大限に重視すべきである。最大限重視しているから今のフォーマットに落ち着いているのではないかと思う。

 

 

 

楽天の国内流通総額は3・4兆円にまで達しているし、ファッション分野でも好調が伝えられている。

記事中では

一部の調査では、ファッション分野において楽天が一番使われているECサイトとの調査も出てきているほどです。

ともある。

 

当方は楽天はあまりつかっておらず、もっぱらAmazonを使っている。

以前どこかの記事で「Amazonで服を買う人がいる」みたいな書き方があったが、当方はAmazonで服を買っている。スニーカーも買った。グンゼのインティーも買った。

楽天は買ったことはないが、価格の比較対象としては見る。

Amazonの商品の並び方は「お勧め順」だが、楽天は「標準」とある。一体何が「標準」なのかさっぱりわからない。それ以外は価格の高い順・低い順などにアソートできるところは変わらないが、「標準」という意味不明の表示はやめるべきだろう。

 

そして当方はZOZOTOWNでは買ったことがない。

 

どうしてそうなるかというと、Amazonは以前にも書いたように服以外の商品が豊富でそれを見たついでに服を見る。今はAmazonでもたいていのブランドを扱っている。

楽天も似たような感じで眺めている。服以外の商品が豊富にある。

あと当方が利用するのはYahoo!ショッピングで、これも服以外の商品が豊富である。

 

逆に「服しかない」ZOZOTOWNを見る理由がない。

 

当方はファッショニスタでもオシャレさんでもなく、安物好きのマス層に近いと自分では思っているが、マス層のネット通販の利用方法というのはこんなものではないかと思う。

 

マス層は四六時中服のことを考えて生活をしていない。服なんて生活の一部に過ぎず、ほかの趣味とか日常生活とかの方がずっと重要である。

そういう人からすると「服以外の商品」が豊富なAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングの方が日常的に利用しやすく、そのついでに服も見るのではないかと思う。

そういえば、先日Yahoo!ショッピングで、「讃岐うどん9食500円 送料無料」というのがあってついポチってしまった。

服を買うときはここまで気軽にはポチらないが、価格の安さとうどんに心を惹かれた。オシャレな服よりも安いうどんの方が心を惹かれる。

結局のところ、Amazonにしろ楽天にしろ、ダサかろうが売れれば良いのであって、ファッション業界人がいくら馬鹿にしようが、マスを取り込めている楽天は強いということである。

ファッション業界人の評判なんて実はそれほどの影響力はない。

 

 

1㎏700円の讃岐うどんをAmazonでどうぞ~

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