百貨店売上高の低下もそろそろ底打ちか?
2010年12月21日 未分類 0
11月度の全国百貨店売上速報が発表された。
日本百貨店協会によると、11月度売上高は前年比0・5%減とほぼ前年並みだったという。
気温が例年通りに低下したことから、コートやジャケット類などの重衣料や秋冬物衣料がそこそこに順調だったようだ。
前月は0・6%増であったから、百貨店売上高の低下がようやく底打ちしつつあると言えるだろう。
さて、百貨店という業態がダメであることは、各評論家とも異論がないと思われる。そしてその復権を目指しては大きく2つの意見に分類できるのではないか。
1つは、プレステージ性をより高めてファッションの品ぞろえ、ハイクラスブランドのテナント出店を強化すべき
もう一つは、ファッションに特化しすぎた現在の業態を転換して、家電や玩具、生活雑貨などの品ぞろえや買いやすい価格帯のブランドのテナント導入を強化すべき
という意見である。
自分は後者の意見だが、そもそも百貨店が復権する必要があるのかどうかすら疑問である。はっきりと言いきってしまえば復権する必要はなく、より淘汰されれば良いと考えている。
そもそも百貨店の数が多すぎる上に、バブルのころの業態がそのまま生き延びて復権することなどナンセンスだと考えている。
バブルの頃を知る古い業界人はノスタルジーで、百貨店復権、ファッションブランド強化を唱えているのかもしれないが、時代に適していない。
時代性や社会環境に適合・変化しないと企業は生き残れないから、百貨店もバブル期までのビジネスモデルを転換して生き延びるべきだと思う。時代に応じて適合・変化できないなら、百貨店は今でも呉服屋のままでなくてはいけない。
ご存じの通り、多くの百貨店は江戸時代の創業期に呉服屋であったという歴史がある。
呉服屋から時代に応じて適合・変化したから生き残れたのであって、それに固執していたら廃業を余儀なくされていたはずだ。
百貨店がバブル期モデルから転換できるかどうかは、そのダブついた人員をどう整理するかにもかかっていると思う。
生き残るためには大量の社員解雇が必要になるだろう。