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南充浩 オフィシャルブログ

ジーンズ専業メーカーは「弱者の戦略」を採れ

2012年8月15日 未分類 0

 ランチェスターの法則というものがある。
かなり有名な法則なので、きっと多くの方がご存知で実務に活かされているのではないか。

強者の戦略と弱者の戦略があり、

強者の戦略は、圧倒的な物量・資金力を活かした追随戦略と大規模展開戦略である。
弱者の戦略は、一点集中主義、ニッチ戦略である。

ひどく大雑把にまとめるとこんな感じになる。

さて、先日、あるジーンズ専業メーカーの方の話を伺った。
ジーンズ専業メーカーはエドウインとリーバイス以外、直営店の出店がほとんど無い。(リーバイスはフランチャイズ店)
しかし、昨年秋からようやく重い腰を上げ始めて、直営店を出店し始めた。

実は2000年代前半ごろから直営店出店はチラホラとあった。どれもが成功せずに今に至っているだけである。
そんなトピックスの一つとして「3~4年くらい前に、レディースパンツ専門店を出店したこと」を挙げたい。
これは完全にバリュープランニングの「ビースリー」をまねたコンセプトだったそうだ。
たしかに、以前、このブログでも「『ビースリー』というショップは本来、ジーンズ専業メーカーが提案しなければならない業態だった」と書いたことがある。
この考えは変わっておらず、反対に、ジーンズ専業メーカー自身もそのように感じていたということである。

けれども、3~4年前というのはちょっと遅すぎる。
バリュープランニングはもう10年以上前からこの業態を開始している。
同社の公式サイトによると2000年3月に第1号店を開設している。

3~4年前の時点でジーンズ専業メーカーが同じ業態を開始してもそれは単なる「コピー」に過ぎないと認識されてしまう。明らかに後手に回ってしまっている。
本来なら専業メーカーが15年くらい前に開発していなければならかった。

これを先のランチェスターの法則にあてはめると、
ジーンズ専業メーカーが後発で開始するなら「強者の戦略」にあてはめる必要がある。
その場合、圧倒的な物量と資金力で、一気に100店舗くらい開設するくらいのスケール感がもとめられる。
残念ながら現在のジーンズ専業メーカー各社にそれほどの資金力はない。
結局、このショップはすぐに閉店となってしまった。まあ、それは当然であろう。

今回、ジーンズ専業メーカーが取ったのは追随戦略である。
だが、物量も資金力も無かったために1店舗だけで閉鎖している。

ユニクロは今年夏に遅ればせながら、ステテコを開始した。
浴衣を止めたくせに、「日本文化」を掲げてステテコの販売を開始するユニクロの姿勢は好きになれないが、ステテコを圧倒的物量で始めたことは、まさしく「強者の戦略」に則っている。
戦略の実施する姿としては正しい。残念ながらステテコはそこまでのホットアイテムではなかったので、アイテム選定の見通しの甘さは指摘される必要がある。

現在のジーンズ専業メーカーが直営店を模索する場合、「弱者の戦略」を取るべきだろう。
ニッチを狙うのである。
さて、そのニッチなのだが、これがなかなか思い浮かばない。
すぐさま思い浮かぶようなら、今頃筆者は小金持ちくらいにはなっていただろう。

ジーンズ専業メーカーの思考能力が試されている。

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