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南充浩 オフィシャルブログ

もう少し露出を増やしても良かったのでは?

2012年6月12日 未分類 0

 オッサン向けの肌着だったステテコに色柄を加えてファッション化しようという取り組みは、中堅肌着メーカーのアズが立ち上げた「ステテコドットコム」が嚆矢だったのではないだろうか。

http://steteco.com/

ドメインの取得は2005年だというから、かれこれ7年前から取り組んでいたことになる。
節電の影響からカラーステテコがブレイクしたのが昨年夏だから、6年かかっていることになる。
今までにないアイテムを新たに定着させようとすると最低でも数年はかかるという良い例ではないだろうか。

サイトによると、加工は高島晒協業組合が、生地製造は高島の本庄織布が担当している。

ここの商品もいわゆる「クレープ」生地ばかりを使っているのではないそうだが、それでも本場で作られているという雰囲気が味わえる。

ステテコという忘れられていたアイテムをリバイバルした功績は大きい。
しかし、本来はもう少し自身の知名度を高めるための発信が必要だったのではないかと、今にして思う。

もちろん、それなりに商品が雑誌に掲載されることもあった。
その割には知名度が高まりきらなかった印象がある。

そこへ今回のユニクロの「ステテコ」投入である。(筆者はロングトランクスだと思っているが)
圧倒的知名度があるため一般消費者の認知はすぐに塗り替えられてしまうのではないだろうか。

ステテコドットコムに2009年1月に取材を申し込んだことがある。
業界向け媒体としてである。
その際に「業界紙は・・・・」という理由で断られた。
これは良くあることなので仕方が無い。

多くのファッションブランドやアパレルからも断られる。
メルローズやビギも業界向け媒体では取材しにくい。

これはファッションブランドとしてのイメージを高めるためである。
その手法が正しいかどうかは疑問が残るが、自社が決めたファッションブランドとしてのイメージ戦略としてはそれもありだろうと思う。

しかし、である。

ステテコという肌着がファッション化を目指しているとはいえ、同じ手法を取ることが良かったのだろうかと今でも疑問に感じる。
ブランドのウェア類とは単価が違うし、購買客層も違う。
いくら、従来の肌着よりも価格を高くしたといっても、ブランドのアウター類の足元にも及ばない。
それだけに多数の消費者に買ってもらう必要がある。
やはり、もっとブランドとしての露出を増やすべきだったのではないだろうか。
それが例え業界紙であってもだ。

個人的な印象だが、イマイチ「顔」が見えないように感じられてならない。
トップや開発担当者などのインタビューをお見かけしたことがない。
その点は好き嫌いは別にしてユニクロと大きく異なる点である。

6月10日を過ぎた段階で、昨年ほどの高気温になっていないこともあって、
ステテコの売れ行きは昨年の同時期より鈍いと言われている。
昨日も書いたように、人によっては「昨年の6割~7割減」という。

6月後半以降に気温が上昇して昨年並みの動きになることを期待したい。

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