ネット、雑誌、新聞、テレビすべてにステマは存在する
2012年1月12日 未分類 0
食べログのヤラセが発覚した。
これに対して「あると思っていましたよ」という冷静な声が多いように感じる。
実際は広告なのに、広告に見えないように操作することを「ステルスマーケティング」、略称ステマという。
先日、日経新聞に
「食べログ」だけではない ネットでやらせがはびこる理由
タイトルだけ見ると、単なる「ネット叩き」と受け取れるのだが、ブロガーが書かれているだけあって内容は公平である。
とくに、これまで雑誌やテレビ、新聞でタイアップ記事を自然な形での報道に見せかけることが行われてきたことに言及している点は秀逸だ。
さて、今回のネットやらせ問題のあおりを受けて、カカクコムやサイバーエージェントなどのネット関連企業の株価が急落している。当然といえば当然か。
http://news.livedoor.com/article/detail/6182891/
そのサイバーエージェントが運営するブログサービス「アメブロ」にもヤラセ疑惑は以前からある。
面白いことにアメブロ利用者本人がそのことにブログで言及されているのでご紹介したい。
藤村正宏さんのブログである。
http://ameblo.jp/ex-ma11091520sukotto/page-7.html#main
以下に引用させていただく。
これが「アメブロランキング」や「人気ブログランキング」だったら、やらせがあっても法的な罪にはならないんでしょうね。
読むのも、書くのも、無料ですからね。
アメブロのランキングとか人気ブログランキングは、内容を見たら、あきらかに「やらせ」だってわかるもんね。
だって、内容がまったくないブログや全然更新していないブログ、不自然な数字のブログが、ランキング上位に来るわけありません。
お金でアクセスを買っているんでしょうね。
とのことである。
先ほどの話の蒸し返しになるが、
雑誌、新聞、テレビだってずっと以前からステマを繰り返していた。
企業からの広告出稿費が年々減らされるようになってからは、「とくに増えた」という広告関係者もある。
それは通常の純広告を出稿するよりも売上に直接つながりやすいからである。
わけのわからんイメージ写真と短いコピーだけの純広告を見て「これ買いたい」と思う消費者は以前に比べるとかなり減っている。純広告は売り上げに結び付かなくなっている。
しかし、ステマ広告は「口コミ」に偽装してあるので、売上にすぐに結びつくケースが多い。
例えば、バラエティー番組やトーク番組で突然、「○○社の××というケーキです。△さんのお気に入りです」と紹介される場合がある。あれなどは十中八九タイアップである。
その翌日から○○社には××というケーキを求めるお客で行列ができる。
ご丁寧に、この○○社は××というケーキの上に「タレントの△さんお気に入りのケーキです」などというPOPまでブッ立ててしまう。
雑誌や新聞だと純広告を出稿をしてもらった見返りとして、他の編集ページで記事として紹介するという手法は古くからあった。実際に製作に携わっていた者として証言する。
しかし、近年は、タイアップ記事(記事広告)が通常の編集ページと見分けがつかないような作り方をする事例も増えている。理由は○○社の××というケーキと同じである。
一般の読者にそれは区別が着きにくいはずである。実際、筆者にも区別が着かない場合も多い。
これらも立派な「ステマ」である。
その点、ジーユーとユニクロはえらい。
オンラインショップの商品の下に消費者からのレビューが書き込まれる部分があるのだが、そこをご覧になられたことがあるだろうか?
結構、クレームに近い物が書き込まれる場合がある。
例えば、ジーユーの2990円のダウンジャケットを見てもらいたいのだが、
複数のレビューに「腕が上げにくいです」と書かれている。
実際に試着した感想を言うと、たしかに腕が上げにくい。
シルエットがタイトすぎるのか、もともと型紙がおかしいのかわからないが、構造的な欠陥だろう。
このクレームに近いレビューをそのまま上げるのも企業側としてはなかなか勇気のいる行動である。
下手をすると愉快犯や模造犯が発生して炎上してしまうケースもある。
かなり判断の難しいところだと思う。
もちろん、ある程度はジーユー、ユニクロともにコメントは管理しているのだろうが、自社製品の批判のレビューを上げる姿勢は評価したい。
結局、ネットに限らず、新聞、雑誌、テレビすべてのメディアの情報は鵜呑みにせずに疑ってかかるのが一番正しいやり方ということになるのだろうか。