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南充浩 オフィシャルブログ

機能性素材に見た目と触感が加わった

2011年12月31日 未分類 0

 今日で2011年が終わるのだが、日本の生地メーカーでもっとも注目度が高い分野は機能性素材であろう。

業界外の方に「機能性素材」と言っても、「何やそれ?」と思われるだろうが、涼しいとか、暖かいとか、すぐ乾くとかそういう類の生地である。

おなじみのユニクロだと、ドライとかヒートテックとか防風ジーンズだとかそういう商品だ。

この直接的な機能だけでなく、肌触りが素晴らしく良いとか、見た目が今までにない変化をする、という素材も「機能性」を謳って開発を続ける生地メーカーもある。

先日、日清紡テキスタイルでレーヨン綿混のソフト&ハイパーストレッチデニム素材を見せていただいた。
通常のレーヨンデニムと似たソフトな肌触りでありながら、レギンス並みの強力ストレッチ性があるというもので、アメリカ西海岸の某プレミアムジーンズブランドに採用されている。
日清紡や輸出に携わる総合商社によると「西海岸のプレミアムブランド向けのソフト&ハイパーストレッチデニムは、ほぼ独壇場」だという。

日本の生地開発もまだまだ可能性を秘めていると思えてくる。

そういえば、先日、高野口産地の岡田織物で、新素材として、発熱するファーを見せていただいた。
太陽光を吸収して衣服内温度を2度~8度高める機能があるという。
三菱レイヨンの開発した「コアブリッドサーモキャッチ」という糸を使って作ったファーである。
肌触りも「もふもふ」と毛足が長く気持ち良いし、カラー展開も数色以上ある。

ご興味のある方はこちらに詳しい説明がある。

http://okadatx.shop-pro.jp/?mode=f20

これまでの機能性素材は、とかく「機能」が優先され、見た目や肌触りなどは二の次とされてきた印象がある。
しかし、日清紡のソフトハイパーストレッチもこの発熱ファーも、見た目と肌触りとを両立させている。

機能を開発するのは日本メーカーに一日の長がある。
ここに見た目と触感を加味すれば、活路はまだまだ開けるはずである。

来年も日本の生地メーカーに期待したい。

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