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南充浩 オフィシャルブログ

客単価が予想以上に低い?あべのキューズモール

2011年11月2日 未分類 0

 大阪の商業施設で好調なところは「ルクア」、大丸梅田店、あべのキューズモールになるだろうか。

先日、オープン半年が経過したあべのキューズモールの業績が発表された。

http://news.livedoor.com/article/detail/5988311/

 東急不動産(株)および東急不動産SCマネジメント(株)は10月31日、4月26日にグランドオープンした「あべのマーケットパーク キューズモール」(大阪市阿倍野区)の開業後半年(4月26日~10月25日)の営業概況を発表した。

 期間中の来館者数は約1,570万人(年間計画1,700万人/計画比92%)。売上高は約240億円(年間計画400億円/計画比60%)、ポイントカード会員数は約37万人(年間計画25万人/計画比148%)を達成した。

 同社は好調の要因として、同エリア初の日常生活に密着した都心型RSCであること、南大阪の玄関口という立地で大阪市南部を中心とする地元住民の利用者が増えたこと、多様な店舗構成で10~80歳代までの幅広い層の利用者を獲得したことなどを挙げている。

とのことである。

来館者数の年間計画が1700万人で、半年で1570万人を達成しているから、来場者数はかなり多い。
大阪の天王寺という地区は、JRと近鉄電車がある一大ターミナルである割に、一本路地裏に入ると住宅街になっているため、平日昼間でも近隣の老人や専業主婦が来館しておりにぎわっている。

売上高も半年で年間計画400億円の60%である240億円を達成しているので、かなり順調である。
しかし、来館者数の割に売上高が少ないのは、客単価が予想以上に低いのだろうと推測できる。

大阪の人間は価格にシビアである。
ユニクロ、スーツカンパニー、ハートマーケット、グローバルワーク、イーヴス、ライトオンなどの低価格ブランドを集積しているが、その中でも特にセール品が動いているのではないかと、自らの行動様式に照らし合わせても推測できる。イトーヨーカドーも併設されているが、そのイトーヨーカドーでも店頭を見る限りでは、衣料品は定価で動かずセール品のみが動いている印象が強い。
まさに「大阪人の面目躍如」といった感がある。

今春のオープンラッシュによって、大阪は梅田と天王寺に集客が集まり、難波と心斎橋がかろうじて残っているという構図になった。梅田は大阪伊勢丹とルクアを合わせて670億円(伊勢丹350億円、ルクア320億円)の売り上げが新たに積み上げられ、大丸梅田店も増床で売り上げが70~80%増と増えている。おそらく年間計画の670億円は達成されるだろう。

天王寺はあべのキューズモールで400億円の売り上げが新たに作られた。

これらのおかげで割を食っているのが、西梅田、堀江、南船場、アメリカ村の各地域であろう。
とくに堀江、南船場、アメリカ村の寂れ様は酷いものである。
路面店が集積されたこの3地域が寂れて、今後はますます大型商業施設への集約化が進む。

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