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南充浩 オフィシャルブログ

回復基調のハニーズ 10月売上速報

2011年11月4日 未分類 0

 10月売上速報をまとめる。

ユニクロは
既存店売上高が前年比4・0%減
既存店客数が同8・4%減
既存店客単価が同4・7%増

マックハウスは
既存店売上高が前年比0・9%減
既存店客数が同12・6%減
既存店客単価が同13・4%増

ポイントは
既存店売上高が前年比3・9%減
既存店客数が同6・0%減
既存店客単価が同2・3%増

ハニーズは
既存店売上高が前年比4・7%増
既存店客数が前年増減なし
既存店客単価が4・7%増

だった。

各社ともに、10月は高気温で冬物の動きが鈍かったとまとめている。
とくにユニクロは10月の下旬からヒートテックの値引きキャンペーンを行ったが、ちょうど高気温にぶつかってしまい、それほどの効果がなかったと推測する。
全世界販売1億枚の構想は厳しいものになると個人的に見ている。

一方、ハニーズは9月から前年実績を更新しており、昨年は不振が続いていたが、浮上の兆しが見え始めたのではないだろうか。
浮上傾向が続くのはマックハウスも同じで、10月は前年にわずかにとどかなかったが、前年比0・9%減である。先月まで前年実績を更新していたので、これと併せて考えてもマックハウスの復調は本物だと思える。

ユニクロの前年割れ続きに関して、様々な見方がある。
商品政策の失敗とか、気温の問題とか、日本の消費者のデフレ志向とか。
個人的には、「ユニクロ」というブランドが飽和点に達したと感じている。
かつてのフリースブームの反動の頃は、ユニクロの売上高が3000億円台だった。
しかし、今はその倍の6000億円である。
国民全員はユニクロの商品を何枚かずつ確実に保有している。
ここまでの規模になると、前年維持はありえても、よほどの魅力的な商材でないと前年実績の上積みは難しい。

型数を絞り込んでのベーシック路線に回帰したが、ベーシック商材ばかりでさらに前年を上回る業績を目指すのは至難の業である。ユニクロの売り上げ規模が1000億円程度ならそれも可能だが、6000億円を越えてさらにその上を目指すのはベーシック路線一辺倒では不可能であろう。
それが可能ならばイオンやイトーヨーカドーなどの量販店衣料品はとっくに業績が上向いている。

製造関係者筋によると、レディースのユニクロのボトムスは、今秋冬たったの23型だという。
絞り込んで製造枚数を増やすことでさらにスケールメリットを狙っているが、これでは女性顧客の購買枚数を増やすことは厳しい。
色違いで同じストレッチパンツを5枚も6枚も買う人はそういない。また、来年もあまりデザインやシルエットが変わらないなら、来年は買う必要がない。

ベーシック路線というのはこういう危険性をはらんでいる。
ベーシック路線を続ける限り、ユニクロが単体で6000億円台を突破するのはかなり難しい。

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