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南充浩 オフィシャルブログ

現実味を帯びてきたアパレル不要論

2011年8月29日 未分類 0

 今年もいよいよ和歌山県の高野口産地のヒアリングの時期が始まった。
全13社を3日に分けて巡回する。
高野口産地は、フェイクファーとかカットパイル、ベロアなど毛足の長い織物・編物を得意とする産地である。
初日は5社を廻った。

その中の1社の社長が、朝からかなりのハイテンション。
「ビールでもひっかけて来たのか?」と思ったがどうやら素面のご様子。

社長いわく「日本の大手企業には、まともな物作り担当者がおらんようになっとる」とのこと。
東京を拠点に上場している某大手雑貨メーカーと取り引きのある香港企業のスタッフから、直接、社長に電話があったという。
「生地のことで相談したいと、某大手上場企業に電話したところ、まったく話にならない。担当者が物作りを知らなさすぎる。この大手企業では役に立たないので、直接生地製造を担当する貴社に連絡した」。

この大手はアパレルではないが、繊維製品の雑貨も相当数扱っている。
上場しており、日本でも有名な企業ではあるが、企画担当者が生地のことをまったくわからないのは論外だ。
大手アパレルと同様に丸投げ企画と中抜き体質丸出しである。

賛否はあるが「日本は物作りを大切にしなくてはならない」という意見が経済界でも主流を占めている。
これに同意する方々も多いと思う。

しかし、アパレルも雑貨も大手の「物作り丸投げ体質」は年を追うごとにひどくなる一方である。
もういっそのこと、小売業やブランドライセンス管理業に徹すればどうか?
このままでは、アパレルも雑貨メーカーも要らない。

先述の香港企業のように、海外企業が直接、日本の工場と話を詰めて製品開発を進める。
また、工場側も進化しており、若い経営者が自社の生地を使って、オリジナル商品の製造をすでに開始している。いわゆる「ファクトリーブランド」へと進みつつある工場が少なからず存在し始めている。

OEM/ODMや工場に企画開発を丸投げにするようなアパレルも雑貨メーカーも後少しすれば完全に存在意義をなくす。
手抜きの企画開発しかできない企業は、そろそろ市場から退場させられる。

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