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南充浩 オフィシャルブログ

謎多き格安オーガニックコットン製品

2011年7月22日 未分類 0

 個人的によく分からないのがオーガニックコットンである。
化学肥料を使わず、無農薬で育てた綿花のことを指すくらいはわかる。
綿花というものはエコに見えるが、元来、栽培過程で化学肥料や農薬を大量に使用するため、かなり土壌を汚染してしまうものらしい。
そこで、オーガニックコットンという取り組みが注目を集めたといえる。

オーガニックコットンって何が良いのか?ということになると人によって千差万別である。
一般には「無農薬で育てられたからアトピーにも効果がある」と言われることが多いのだが、「通常の綿でも残留農薬などはほとんどないから、あまり変わらないですよ」とおっしゃる専門家もいらっしゃる。
また、「オーガニックコットンです」と言いながらも、色とりどりの染料で染めてしまった結果、通常の綿となんら変わらない素材になり果てていることも数多くある。なぜなら、草木染めなどの場合を除いて、一般の染料には化学物質が多く含まれているためである。

さらに、オーガニックコットン製品を合成洗剤で洗濯すれば、それはもはや通常の綿製品となんら変わらなくなってしまうという事実もある。

このように見てくると、オーガニックコットンという製品自体にはそれほど、「効能」や「機能」があるわけではなく、それよりも「土壌汚染を食い止めていますよ」という生産体制に対する支持であると言える。
ただ、日本人の悲しい性で、何かしらの「効能」や「機能」がないと支持しづらいと感じる人が多いのも事実であり、自分もその一人なのだが。

ちなみにオーガニックコットン製品のほとんどが、ベージュや薄茶色などナチュラル色であるのは、以上のような理由がある。一方、「オーガニックコットン使用」と書いていながら、鮮やかな色彩に染められている製品も最近は見かける。これはオーガニックコットンを通常の綿花のように扱った製品と言えるだろう。

化学肥料を使わず無農薬で綿花を栽培するというやり方は、非効率的なので高コスト化するため、オーガニックコットン製品は価格が必然的に高くなる。これは当然だろう。

冒頭で書いた「分からない」というのは、
最近、格安の「オーガニックコットン」製品が出回っていることである。
たとえば「無印良品」では「オーガニックコットン100%使用」と書かれたTシャツやシャツが1990円とか2980円とかで販売されている。いったいどのようにして価格をそこまで抑えているのだろうか?
まったく構造がわからない。

その辺りの事情にお詳しい方がいらっしゃるなら、ぜひともお教えいただきたい。

最近は「オーガニックコットン」という表示が、一種の「販促ツール」化しているのではないかとも思える。綿花には各産地によって様々な種類がある。スビン綿とか海島綿とかギザなどなど。
それぞれ産地によって、繊維長が長い物や短い物がある。繊維長が長いと滑らかでつややかな生地になるし、短い物はごつごつとした表面感になる。
これは誰にでも分かりやすい特色といえる。
しかし、「オーガニックコットン」製品にはそのような特徴はない。
「土壌汚染しない栽培方法で作っていますよ」という栽培方法に共感する人々が「値段は高いけど買う」という社会貢献活動だったはずである。
しかし、格安製品にオーガニックコットン表示をすることは、単なる「販促ツール」であるような気がしてならない。
いわば吸水速乾素材の「クールマックス」と同じ扱いではないだろうか。

まだまだ謎が深いぞ。オーガニックコットン。

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