7月、8月の消費はどれほど冷え込むのか?
2011年7月5日 未分類 0
ユニクロの6月度売上速報が発表された。
既存店売上高は前年比3・9%増
既存店客数は同0・4%増
既存店客単価は同3・5%増
だった。
比較的堅調に推移した理由として、
「下旬から気温が上昇したことにより、夏物衣料とスーパークールビズ関連商品の販売が好調だったことから、前年を上回った」ことが挙げられている。
さて、昨日のマックハウス、ポイント、ハニーズの商況を重ねて見ると、
メンズが比較的強い店舗が実績を更新していると言える。
これはスーパークールビズ需要があったためだろう。
価格帯は異なるが、参考までにユナイテッドアローズの6月度売上速報を見ると
既存店売上高が前年比11・6%増
既存店客数は同12・0%増
既存店客単価は同0・3%減
となり、絶対額がわからないものの、前年対比では大きく実績を伸ばしている。
ユナイテッドアローズもメンズが強いブランドとして知られており、
スーパークールビズ需要があったと考えるべきだろう。
しかし、一方では「6月16日からという異常に早いセール突入があったにも関わらず、各社ともにこの程度の売れ行きでは7月、8月がどれほど冷え込むのか、想像するだけでも恐ろしい」という声もある。
たしかに6月16日から先行の商業施設でセールが始まり、6月24日・25日の両日で第2グループのセールが始まった。また最終グループは7月1日からセールが始まっており、これでほぼすべての商業施設のセールが出そろったことになる。
この「五月雨式」に始まるセールは、集客にあまり効果がなく、
6月16日に先行グループのセールが始まったものの、やはり、比較購入のため他の施設のセール待ちをした消費者も多く、爆発力はほとんどなかった。ほとんどの商業施設が足並みそろえてセールを開始する冬のセールとの集客の差は歴然である。
7月、8月と後2ヶ月間もセールが続くことになり、7月中旬以降は相当に洋服の消費が停滞することが予想される。
また、昨日も書いたように、スーパークールビズ商戦に乗り遅れたブランドも多数あるが、7月以降の商品構成を変更することは不可能であるため、それらはこのまま、売り逃しや機会損失をすると考えられる。
通常であれば、スーパークールビズ需要は来年もある程度は期待できるのだが、来年は今年以上に価格競争が始まっていると考えられる。今夏、スーパークールビズ対応に踏み切れなかったブランドの支払った代償はかなり大きいと言えるだろう。