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南充浩 オフィシャルブログ

ジーンズの総生産量は4年間あまり変化していない

2011年7月6日 未分類 0

 ジーンズの生産統計というものがある。
現在は2009年度の物が発表されており、2010年度が今年10月以降に発表されるはずである。

以前、他のブログでも書いたのだが、
ジーンズの総生産数量はこの4年間でほとんど変化していない。
反対にその内訳は大きく変わっており、日本ジーンズ協議会加盟企業の生産数量が減り、非加盟企業の生産数量が大きく伸びている。

2006年
協議会加盟企業・・・6756万本
非加盟企業・・・・・・・2300万本
合計9000万本

2007年
協議会加盟企業・・・6280万本
非加盟企業・・・・・・・3200万本
合計9500万本

2008年
協議会加盟企業・・・5521万本
非加盟企業・・・・・・・3800万本
合計9300万本

2009年
協議会加盟企業・・・5063万本
非加盟企業・・・・・・・4000万本
合計9000万本

(繊維流通研究会:「2011年版 ジーンズカジュアルリーダー」より)

これを見ると、ジーンズが不調と言われるが、総生産数量はこの4年間ほとんど変化していないことがわかる。
その一方で、協議会加盟企業と非加盟企業の生産数量が徐々に接近しており、
2010年の生産統計ではもっと接近するか、あるいは逆転するのではないかと思う。

そこで、今回は現在の日本ジーンズ協議会加盟企業を見てみたい。

アズマ(株)
アゼアス(株)
伊藤忠商事(株)
烏城物産(株)
栄光商事(株)
(株)エドウイン商事
カイハラ(株)
(株)協同
倉敷紡績(株)
クロキ(株)
グンゼ(株)
(株)京浜流通センター
(株)サーブ
正織興業(株)
セブン商事(株)
(株)第一ドライクリーニング
タカヤ商事(株)
テンタック(株)
東京吉岡(株)
東洋紡スペシャルティズトレーディング(株)
豊島(株)
豊田通商(株)
ナクシス(株)
(株)西江デニム
日清紡テキスタイル(株)
日本綿布(株)
(株)ニッセン
(株)ビッグジョン
フーセンウサギ(株)
(株)フクイ
(株)ベティスミス
豊和(株)
株式会社Miles Corporation
(株)松井文しょう堂
三井物産インターファッション(株)
三菱商事ファッション(株)
(株)ミツボシコーポレーション
モリリン株式会社
吉田染工(株)
リー・ジャパン(株)
リーバイ・ストラウスジャパン(株)
YKKスナップファスナー(株)
YKKファスニングプロダクツ販売(株)

という顔ぶれとなっている。
このうち、アパレルは、エドウイン商事、リー・ジャパン、リーバイ・ストラウスジャパン、ビッグジョン、タカヤ商事、ベティスミス、フーセンウサギであり、栄光商事がインポートを扱う。

この中には、ユニクロ、しまむら、ハニーズ、ポイント、無印良品はもちろん入っておらず、ボブソン、ブルーウェイ、ドミンゴ、ジョンブルといった老舗専業アパレルも、カイタックインターナショナル、コイズミクロージングという大手量販店向けジーンズメーカーも入っていない。

加盟企業の生産数量が減り、非加盟企業の生産数量が増えているという事実は、
前者の生産数量が減り、後者の生産数量が増えていることを表している。

例えばユニクロ1社だけを見ても、ジーンズの年間販売本数が1000万本前後あると言われ、好調時には1500万本・不調時には800万本と噂されているほど、生産数量が多い。
トレンドアイテムではないとはいえ、非加盟企業各社のジーンズ生産数量というのは、むしろ今後も増え続ける可能性が極めて高い。
一方、加盟企業の生産数量が大きく伸びることは、極めて難しいのではないかと考えている。

ただ、加盟企業各社がトータルアイテム化して、直営販売店をチェーン店化すれば、生産数量が伸びていくのではないかと、なかば妄想している。
そこに行きつくまでの時間がどれほど必要なのかは見通せないのだが。

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