ユニクロの大ヒット商品の共通点は
2015年7月30日 未分類 0
あれこれと考えてみたが、開き直ってユニクロを三連発でやってみる。
つい先日、ユニクロに対して、ヒートテック、ウルトラライトダウンに続くヒット商品がこの何年間か生まれていないという指摘の記事が掲載された。
まあ、これは事実なのだが、数百万枚単位で売れる大ヒット商品を定期的に生み出せというのも酷な話である。
そんなことができるんだったらワールドもTSIホールディングスも経営は傾いていない。
ちょっと無茶な要求だと感じる。
さて、ユニクロの大ヒット商品をつらつらと思い返してみる。
フリースジャケット
ヒートテック
サラファイン(現エアリズム)
ウルトラライトダウン
という感じになろうか。
共通点は低価格、機能性、イージーケア性ではないか。
逆にカシミアは毎年定番的に店頭に並ぶが大ヒットとまでは呼べない。
チャレンジしたシルクはあまり評判を聞かないので、ユニクロにしてはヒットではないのだろう。
カシミヤとシルクが大ヒットしない原因を自分なりにあれこれと考えてみた。
まず共通するのがどちらもイージーケア性がないことである。
両方とも洗濯機を使った通常洗濯はできない。
筆者からするとこれが何ともめんどくさくてたまらない。イラっとする。
次にそこそこに高価であること。
この2点ではないか。
カシミヤはだいたい9800円前後だし、シルクは記憶では3900円中心だったのではないか。
カシミヤもシルクも高級素材だということは世間的に知られているが、では、「ぜひとも欲しい。安くなったら何枚か買いたい」と思わせるような素材ではないのではないか。
少なくとも筆者はまるっきりそう思わない。
カシミヤもシルクも一生袖を通さなくても何ら痛痒は感じない。
9800円前後のカシミヤはたしかに安いと思うが、だからといって「絶対買いたい」とは思わない。
シーズン末期に価格が下がりきったところで買えば十分だし、何ならカシミヤセーターなんて一生買わなくても良いくらいである。
シルクも同じだ。
筆者の場合、シルクの方がカシミヤよりももっと親しみがない。
だから一生触らなくても何ともない。
今後、シルクの服を着ることは絶対にないだろう。
一般消費者もある程度は同じではないか。
シルクに縁があって、安く手に入るなら絶対に買いたいと思っている人は少ないのではないか。
むしろ、これまでの人生でシルクに縁のなかった人の方が多いのではないか。
そういう人はこれからの人生においてもシルクを手に入れる必要性を全く感じていないだろう。筆者と同じように。
となると、シルクをいくら3900円とか5900円に値下げしても無駄だ。
もともとの購買動機がない。
要らないものは10円に下がっても要らないのである。
そしておまけに洗濯が面倒である。
カシミヤセーターがそれでもある程度定番化するほどに売れたのは、同じ洗濯ができないアイテムでも、セーター類を頻繁に洗うという習慣がないからだろう。
セーター類はシーズン中にせいぜい1度か2度洗う程度である。
元から洗わないアイテムだから洗濯の難しい素材でも気にならない。
ちなみにカシミヤは本来洗濯可能である。
ただし洗濯機ではなく、水で手洗いである。
あとは軽く絞って整えて陰干しをすれば終わりである。
ユニクロはこれまで高額品を低価格に引き下げることで大ヒット商品を生み出してきた。
ジーンズもこれに入れても良いだろう。
しかし、カシミヤやシルクを見ると、一概に低価格化しただけでは大ヒットにつながらないともいえる。
だったら、そこそこの低価格で、機能性とイージーケア性のある商品を考え続ければそのうちに大ヒットにつながるのではないか。
さらにいえば元は高額品というイメージがあればなお良い。
それはなんだろうか。
それが思いつくくらいなら、今頃ユニクロに売り込んでいくばくかの金を手に入れている。
毎年の猛暑のこの時期に夢想する。
ヒートテックの逆で、汗を吸って服そのものの温度が1度くらいさがるような冷却服があったらなあと。
暑さが苦手なのでそういう肌着が1000~2000円くらいであったら絶対に買う。
もしそんな素材をユニクロが開発できたら大ヒット間違いなしだろう。
まあ、暑がりのオッサンの単なる妄想である。