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南充浩 オフィシャルブログ

ポリウレタン製品の不便さを手袋の破損で感じた話

2024年1月10日 未分類 2

ペーパードライバーなので徒歩10分を越える距離の移動はママチャリを愛用している。

最寄駅、ジョーシン、スーパー万代などへはママチャリを使って移動している。毎年冬になるとママチャリに乗る際には手袋をはめている。

若い頃はイキってレザーの手袋をはめていたが、雨の日は弱いので非常に不便さを感じた。だから破損もしていないが使わなくなった。

毛糸(合繊の毛糸風も含む)のニット手袋は風が通るため、手が冷たくなって何のためにはめているのかわからない。こちらは、ランニングの際にはめている。歩いたり走ったりしている程度ではそこまで風を感じないからそこそこ役立っている。

バイク用とかアウトドア用とかそういう機能重視のブランド品を買えば解決するのだろうが、ママチャリに乗るための手袋ごときに何千円も払うのも気が進まない。

思案した挙句、何年か前にユニクロのヒートテックファンクショングローブにたどり着いた。もちろん値下げ品である。

一応2層構造になっており、毛糸手袋より格段に風を通さない。当時はすでにスマホ社会になっていたので、人差し指・中指・親指の先端に別素材が貼り付けてありここでスマホも操作できる。

2016年くらいのことで購入記録を見返すと2017年にももう一つ買っている。今年で最低でもまる7年も使っているので破損しても全く不思議ではない。年間に3か月間ほど(12月~2月末まで)しか使わないのだが。

ただ、2018年以降は暖冬傾向が強まっており、12月以降も手袋をはめずに自転車に乗る日も増えた。

 

2023年12月10日ごろに今冬初めてママチャリに乗る際、手袋をはめた。もちろん7年間愛用しているヒートテックファンクションナンタラである。

ママチャリを降りると手袋は必ずリュックの中に入れる。

12月20日ごろにリュックの中の荷物に異変を感じた。何かよく分からないが黒い粉が付着しているのである。初めは訝しく思ったが、リュックの中をひっくり返すと原因がわかった。

原因は2つあった。1つは万年筆が蓋つきだが底に放り出されていて、インクが漏れた形跡があった。

もう一つはユニクロのヒートテック手袋である。

人差し指のスマホタッチ感応部分が剥離して崩壊していたのである。その時まで全く気付いていなかった。

 

タッチパネル感応部分の別布はポリウレタンだったと記憶している。タッチパネル感応以外の指先の滑り止めが何年も前から摩耗していることは気付いていたのだが。

 

 

ポリウレタンはストレッチ生地に使われることが多いが、合成皮革にもよく使われている。

いわゆる表革タイプの合皮のほとんどは知っている限りにおいてポリウレタンである。ユニクロも一時期は「ネオレザー」としてポリウレタン合皮のブルゾンを定期的に発売していた。

そういえばネオレザーが廃止されて何年間か経過したが、復活させないのだろうか。

このポリウレタン合皮製品はまともなブランドなら必ず注意書きがある。「3年後くらいに表面が剥離することがあります」という内容である。もちろん、ユニクロのネオレザーブルゾンにも書かれてあった。文字は小さかったが。

実際に3年後必ず剥離するわけではない。3年後に剥離するかもしれないし、5年後かもしれない。もしかしたら10年後かもしれない。保管する際の気温や湿度によって耐久時間は変わると言われている。

ただ、確実に絶対にいつかは剥離する。これは避けようがない。

そして剥離したポリウレタン合皮を修復することは不可能である。剥離したら即座にゴミとなる。

ポリウレタン合皮を最近では「エコレザー」と表記するブランドが珍しくない。しかし、修復不可能な物のどこが一体「エコ」なのだろうか。

本革の場合、修理をしようと思えばできる。もちろんいつかは修理できなくなるが、少なくとも1度や2度は修復可能である。「修復」という観点から見ると、本革の方がはるかにポリウレタン合皮よりも「エコ」である。この辺りの実態はもっとまじめに周知されるべきだと思う。

 

さて、手袋に戻るが、決してこれが「不良品だ」とモンスタークレームしたいわけではない。何せ7年も使ったのである。寿命だろう。

当方は合皮商品が好きではないからほとんど持っていないが、実際に7年が経過するとポリウレタンは剥離するということはかなり勉強になった。

もちろん、この手袋は不燃物ゴミとして適切に捨てた。

それにしてもポリウレタンは剥離するとその粉末があちこちに飛び散って結構不便な物である。同じ劣化するにしても通常の繊維製品の方がマシだと感じた。

今後、どれほどの価格メリットがあろうとポリウレタン合皮やそれに類する物は買わないでおこうと改めて強く思った次第である。

 

オートバイに乗る人や冬山キャンプをするような人は別として近場へママチャリで移動したい人にとっての理想の手袋というのは、合繊ニット地で内部に別布が貼られている二重構造になった物ではないかと長年の経験から思う。少し前に紹介したダイソーの220円ニット手袋のように指先だけ別糸で編まれていてスマホ対応になっている商品はすでに珍しくない。

 

そのうえで内部にフリースなどの保温素材が別布で貼り付けられているタイプの手袋を2024年以降のママチャリ用として探し歩いてみたい。

 

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 comment
  • とおりすがりのオッサン より: 2024/01/10(水) 12:52 PM

    英国のチャールズ国王とかは、革靴に穴が空いても革パッチを貼って30年とか履き続けていて、当て革のことを「チャールズパッチ」と呼ぶようになったそうですねw
    スーツも穴が空いても補修して40年とか着ていて、シャツも襟や袖が擦り切れても着続けてるとのこと。
    ま、靴も服も庶民のモノの10倍はする高級品ですが、30~40年も使うなら逆に安いのかも?w
    牛革、豚革とかは100%が食肉の余り物だというのを知らしめるべきとは思います。

  • 名無し より: 2024/01/10(水) 2:20 PM

    安いとは言えない価格帯の国産の人気カバンメーカーの商品にもポリウレタンが多用されてるので困ります

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