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南充浩 オフィシャルブログ

「フリーズショップ」と「ザ・ファースト」の廃止と運営会社の解散

2014年11月17日 未分類 0

 11月14日、TSIホールディングスから、来年2月末日での「ザ・ファースト」ブランドの廃止とそれを展開する子会社フィット(本社・大阪市)の解散が発表されて驚いた。
少し前から解散の噂は耳にしていたが、ついにそれが実際に公にされた。

TSI側からするとフィットの解散とザ・ファーストの廃止は不採算ブランドの廃止の一環であり、これ以外にも4つのブランドが廃止されるし、フリーズインターナショナルも解散となって「フリーズショップ」も廃止となるし、「レベッカミンコフ」ブランドも東京スタイルからサンエー・インターへ移管することになる。

流通ニュースから引用する。

TSI/子会社再編、不採算ブランド廃止で10億円の利益改善
http://ryutsuu.biz/strategy/g111425.html

TSIホールディングスは11月14日、グループ再編を実施し、不採算ブランドを廃止すると発表した。

事業運営の最適化を図るため、FREE’S INTERNATIONAL(FRI)が運営するフリーズマート事業を、主にファッションビルやショッピングセンターをマーケットとした製造小売事業を営むサンエー・ビーディー(BD)へ吸収分割により移管する。

フリーズマート事業は2009年9月からファッションビルやショッピングセンターを主販路とするセレクトショップ事業で、現在31店を展開する。

東京スタイル(TS)が運営するレベッカミンコフ事業は、海外ライセンスブランドを多数扱うサンエー・インターナショナル(SI)へ同じく吸収分割により移管する。

レベッカミンコフ事業は、2012年3月から百貨店やファッションビルを主販路として運営する米国ブランドのライセンス事業で、現在16店を展開する。

FRIで運営するフリーズショップ事業、フィット(FIT)の全事業、TSが運営するナネット レポー、ココフク、ツールフェイス、アリスミューは、収益低迷が続くなか抜本的な採算改善が困難であると判断し、今年度末をもって、各ブランドを廃止する。

これに伴い、業績が回復基調にあるTSを除く子会社2社(FRIとFIT)は解散する。ブランド廃止により、来期は10億円の利益改善を見込む。

とのことである。

整理すると、フリーズインターナショナルが展開する「フリーズショップ」は廃止となり、もう一つの「フリーズマート」はサンエー・ビーディーに移管され事業自体は継続する。

また、東京スタイルが運営していた「ナネットレポー」「ココフク」「ツールフェイス」「アリスミュー」の4ブランドは廃止。同じく東京スタイルが展開していた米国ライセンスブランド「レベッカミンコフ」はサンエー・インターへ移管される。

そして、3年前に東京スタイルの子会社になった「ザ・ファースト」を展開するフィットはブランド廃止の上に会社そのものを解散する。

ということになる。

数年前から中小ブランドのM&Aに積極的に乗り出していたが、フィットもその一環として2011年3月に東京スタイルに買収された。

買収される前年のフィットの2010年1月期決算は、

売上高21億1300万円
営業利益3900万円
経常利益3000万円
当期利益2300万円

だった。

この当時は33店舗あり、現在はアウトレットとオンラインストアを除くと23店舗なので、売上高は良くても横ばい、悪ければ減収となっていると推測できる。

さて、よくアパレル業界では「20億~50億円くらいの売上高の企業経営がもっとも苦しい」と言われることがある。
100億を越えると資金的に安定するが、20億~50億くらいの規模だと小規模ではないが、大規模でもない。
経営陣からすると非常に資金繰りに苦労する規模なのだそうだ。

それならいっそ、大企業の傘下に収まった方がメリットが大きいと考える経営陣は多い。
その通りで、自力で100億円を突破できないのであれば、どこかの大企業の傘下となった方がメリットは多いだろう。

しかし、大企業の傘下になることにもデメリットがある。
親会社の意向でブランドを廃止させられることもあるし、子会社化した企業そのものが解散させられることもある。
今回のフィットの解散もその一例といえるのではないか。

フィットは買収後も大阪に本社を置き続けた。

大阪に本社を置き続ける著名アパレルは年々減っている。
本社そのものを東京に移転する企業は毎年後を絶たないし、登記上の本社は大阪のままだが機能はすべて東京へ移転するという企業も数多い。

そんな中でまた1つ大阪本社の企業が消えるのは残念である。

また、フィットと取引していた在阪ブランドや在阪OEM/ODMメーカーが受けた衝撃ははかり知れないだろう。

大阪のアパレルビジネスはますます衰退しそうだと感じられる。

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