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南充浩 オフィシャルブログ

今後は基本的に暖冬が常態になるだろうという話

2023年10月3日 天候・気候 1

関西は9月30日夜中から10月1日夜まで雨が降って、ようやく暑さが落ち着いた。

昼間の最高気温は27~28度くらいあるが、夏場とは異なり、湿度が非常に低いので暑さは感じるものの過ごしやすい。やっと秋らしくなったといえる。

とはいえ、まだ半袖を着て暮らしている。当方が長袖を着始まるのは昼間の最高気温が24度未満になってからである。

 

さて、今回は天気予報の話である。

すでに10月~12月の長期予報は発表されており、例年よりも高めの気温で推移しそうという内容である。そして先日、12月~来年2月にかけての長期予報が発表されたがこちらも例年よりも高気温で推移する確率が極めて高いとされている。

 

で、こちらでは記録的暖冬の可能性が高く、2019年秋~2020年2月にかけてのような高気温になるのではないかと予想している。

2019年12月の気温を覚えておられるだろうか。当方はしっかりと覚えている。ちょうど亡父を救急車で搬送したのが19年12月だったからだ。

年明け1月、2月もずっと暖かく、12月~2月にかけて寒波は一度も襲来しなかった。12月から正月明けまで週に3~4度は亡父の入院している病院に通っていたが、ペーパードライバーの当方は電車の最寄り駅から病院まで徒歩で移動していた。片道だいたい10分強くらいである。暑がりの当方とはいえ、このころには薄中綿の防寒ブルゾンを着用していたが、晴れた日だと10分強も歩くと病院に着くころにはじんわり汗ばむほどの暖かさだった。

 

2019年秋から12月までフジテレビの月9ドラマは「シャーロック」を放映していた。離婚してからはほとんどテレビ番組を視聴しない生活を送っていたが、このドラマは毎週見ていた。

劇中の季節は一応、10月から12月ということになっているので、出演俳優は秋冬服を着用していた。厚手のアランセーターを着ていたり、ガッチリしたレザーブルゾンを着ていたりしたわけだが、当方は「暑そうやなあ。この高気温であの服装は現実生活では無理やな」と思いながら視聴していた。

そういえば、日曜日にはキムタク氏主演の「グランメゾン東京」も同時期に放映されていて、それも中盤以降最終回まで見ていたが、キムタク氏が劇中で物凄く寒そうにしてライダースっぽいダウンジャケットを着ていたが、まあその時の気温からすると「そんな寒ないやろ~」と冷めた目で画面を見ていたことを思い出す。

 

で、2022年秋冬のことを振り返ってみる。

2022年秋冬、特に「冬」にはどんな記憶をお持ちになっているだろうか。大阪市基準で言うと当方は「結構暖かかった」という判断を下している。

12月22日から3日間、久しぶりの強いクリスマス寒波が襲来したが、25日からは暖かくなった。おかげで25日以降の年末年始大掃除が捗った。

そして年明けの正月も暖かかった。一方、1月下旬に大寒波が襲来してJR西日本の各線が夕方から止まってしまって、電車の中で一晩を過ごしたという人が多数いた。翌日には雪はやんだがそこそこ寒く、電車のダイヤは動いていたが2時間、3時間の遅延運行で終えた。ダイヤが完全復旧したのはその翌日である。

ただ、この時の寒波も1月末までで終わってしまい、2月以降は高気温が続いて3月に突入した。

 

人間は直近の印象に引きずられてしまいやすい生き物である。2022年秋冬が「寒い」と記憶しておられる方は3日間のクリスマス寒波と1月下旬の強烈な寒波を強く記憶しているわけだが、全体としては暖かい秋冬だったと当方は判断している。

クリスマス寒波と1月下旬の強烈寒波が無ければ、2019年秋冬と同じくらい暖かい秋冬だったと考えられる。

印象の差は寒波が来たか来なかったかの差でしかない。

2023年秋冬でいうなら、11月末までは高気温で推移するとしか考えられない。12月~2月も高気温だろうが、その間に寒波が来るか来ないかがカギになるだろう。

この辺りはもっと期近にならないとわからないだろうが、「寒波」は毎年必ず来るわけではない。来ることもあるし来ないこともある。さらに言うなら、ここ5年間くらいを振り返ると寒波が来ない年の方が多いくらいで、来たとしても22年秋冬のように極めて短い期間で終わり、それ以外の日は高気温だというのが常態になるのではないかと当方は見ている。

 

各ブランド、各メーカーは当然秋冬商品の仕込みや生産手配を終了しているだろうから、今更商品計画をご破算にはできない。資金的にも工場の生産ライン的にもそれは不可能だろう。

12月と1月に昨シーズンのように寒波が来れば問題はないが、寒波が来なかったときの施策を今から思いめぐらしておいた方が良いのではないかと思う。

備えあれば憂いなしと昔から言う。思いめぐらせておいて損をすることはない。

なんぼファッションだ、ブランドステイタスだ、と言ったところで、暖かければ分厚いダウンジャケットなんて暑くて着用できないわけだから、当然売れ行きは気温に左右される。着用できない衣料品を何万円も出して買いたい人はそんなにいない。

今後、日本の秋冬は基本的に高気温で、12月~2月にかけて短い寒波が襲来するかしないかの差しかなくなるのではないかと個人的には思っている。

そうなると、アパレルの花形である防寒の重衣料も形状やら売り方やら売る期間やらを変化させていかざるを得ないのではないか。

今回はとりあえず、記録的な暖冬という予報が出ているので、各ブランド・各ショップは今から暖冬対策の施策を頭の片隅にでも置いておいた方が賢明だろうという提案である。

 

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 comment
  • とおりすがりのオッサン より: 2023/10/03(火) 11:48 AM

    この前、YouTubeでBRチャンネルを寺田有希さん目当てで見てたらMooRERの回で、MooRERのダウンジャケットとかは8月あたりでも結構売れてるようっすね。10~30万とかするみたいなのに真夏に買う人が居ることに驚愕w
    MooRERの中の人いわく、前シーズンにサイズ切れで買えなかった方が買ってる、とかなんとか。
    世の中お金持ちがいっぱい居るんだなぁと思いましたが、番組では200何十万のベビーカシミヤのダウンジャケットも紹介されてました。防水透湿フィルムを挟んだ防水だとか言ってましたが、カシミヤが表面じゃ濡れたらダメになっちゃうじゃん、と絶対買えない低所得者のわたしは笑いましたw(ノ∀`)

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