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南充浩 オフィシャルブログ

接触冷感素材があまり好きではない理由

2023年9月15日 商品比較 0

まあ、何度も書いているが、これほど猛暑日が続くと機能性素材に頼るか、用具類・器具類に頼るかするしか対応策がない。

もちろん、我慢できる方は我慢すればいいが、当方はもう我慢できない。何よりも汗が止まらない。

そんな中、梅雨明け以降は一昨年に買ったジーユーのポリエステル100%の吸水速乾Tシャツと、Amazonで買ったポリエステル100%の吸水速乾迷彩柄プリントTシャツのローテーション着用で乗り切り、9月15日現在までそのローテーション着用は続いている。

恐らく、最高気温が30度を下回るまで(29~28度)は綿100%Tシャツ、綿高混率Tシャツは着用できないだろうと思っている。

来年夏以降もこの着用法は変わらず、当方の汗っかき体質が変わらない限りは、猛暑日はポリエステル100%の吸水速乾Tシャツで過ごすことになるだろう。

 

そんなわけで、当方が綿素材の服を着用するのは、夏以外の春・秋・冬の3シーズンになることだろう。

それほどに機能性素材が好きな当方だが、試してみた結果、機能性を全く実感できなかったのが「接触冷感素材」である。

一昨年夏、ワークマンで接触冷感Tシャツを買ってみた。着た瞬間は何となくヒヤっとするが、数分後には当方の体温が伝わりヒヤっと感は消える。

 

素材関係に多少なりとも知識のある方々には極めて当たり前のことになるが「接触冷感素材」というのは、接触した瞬間に冷感があるという素材である。冷感は着用後ずっと続くわけではなく、何秒間か何分間か続くだけであり、それが過ぎると普通の温度の生地になってしまう。

そのため、着用して冷感時間が過ぎると機能的には普通の生地と同じである。

ただ、プラシーボ効果なのか「長時間着ていてもヒヤっと感がある」と仰る方もおられる。人間の感じ方には個人差が必ずあるので、そう感じる方がおられても不思議ではないが、当方はスペック通りに着用した瞬間にしか冷感を感じない。

とは言っても、人間の感じ方なんて加齢やそれに伴う体質や嗜好によって変化する。子供の頃苦くて飲めなかったビールが好物になるのと同じである。そういう変化がもしかしたらいずれ当方にも訪れるかもしれない。

 

現在、ワークマンのそのTシャツは寝間着になっているが、寝ているときに全くヒヤっと感を当方は感じない。普通の他の寝巻用Tシャツと同じである。

そんな中、つい先日、アダストリアの公式通販サイト「ドットエスティ」で値下がりした半袖Tシャツを買ってみた。

シャーベッTEEで杢グレーである。珍しく胸と背中にロゴプリントが入っている。ちょうど無地に飽きていたということと、55%オフの1782円に値下がりしていたため買ってみた。あと、ちょうど杢グレーが残っていたことも買った理由である。もう黒は飽き飽きするほど持っているし、白は透け感があるからあまり好きではない。あと汚れやすいから嫌いである。

 

 

シャーベッTEEというのは、アダストリア独自のネーミングで

 

「シャーベットのように、触るとひんやりする接触冷感機能付きの素材を使用」

 

というところから名付けられている。

ただ、接触冷感機能については当方は全く期待していなかったが、

1、ポリエステル22%混で公式サイトに「吸水速乾性にも優れています」と明言されている

2、機能性が無かったとしても杢グレーなので春・秋には重宝する色である

という2点を評価して購入してみた。

 

接触冷感機能を体感できずとも、明言通りに吸水速乾性があれば盛夏は無理でも残暑がおさまりかけたころからは着用できるだろうし、機能性が全くなかったとしても杢グレーという色は汗をかかない季節には使いやすい色だという点に期待したわけである。

実際に送られてきて着用してみたがヒヤっと感は着用した瞬間だけだった。

まあ、一度洗濯して見た結果、吸水速乾性はそこそこあるようだし、控えめなロゴプリント入り杢グレーは春・秋には利用回数が多くなりそうなので、買ったことは全く後悔はしていない。

1782円の半袖Tシャツというのは当方の普段の買い物からするといささか高額な部類に入るのだが(笑)。

 

今後、真夏の暑さは猛暑日の連続が常態化しそうである。今夏は東北・北海道でも猛暑日がこれまでにないほどの日数で続いた。恐らくは東北・北海道も来年以降は猛暑日が増えることになるだろう。

また、東京は2010年代半ば以降、これまで亜熱帯と揶揄された大阪市、名古屋市よりも暑い日が増えている。先日、東京から大阪に久しぶりに出張に来た方が「東京より大阪の方が涼しく感じます」と言っておられたほどである。

そうなると、盛夏物は機能性素材の採用が今後は増えるのではないかと思う。特にマスターゲットのブランドは盛夏物は機能性素材があってナンボという形になるだろう。

そんな中で最も効果が実感でき、しかも実際に効果が高いのが吸水速乾素材になるだろう。ただ、吸水速乾素材ばかりだと自ブランド内でも同質感が高まるため、接触冷感素材も引き続き提案されることになるだろう。

ただ、接触冷感というのは、着た瞬間のみに効果が限定されてしまうため、ジワジワと消費者の支持を失っていずれはあまり市場で見られなくなるのではないかと思う。ほとんど消え去った感がある「ビタミンC加工」みたいに。

技術は日進月歩なので、劇的にヒヤっと感が続く接触冷感素材が開発されれば、需要は大幅に増える可能性もあるが、効果が現状のままなら当方が接触冷感素材服を買うことはよほどデザインや色柄が気に入らない限りは無いだろう。

 

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