猛暑日続きの気候でインナーTシャツが必要不可欠なアイテムになった
2023年9月14日 トレンド 3
ようやく猛暑日の連続が終わった感じがするが、まだまだ最高気温は30度を越えており、日中は大量に汗をかいてしまう気温が続いている。
今年も成人した子供たちが8月14日には墓参りにやってきた。だいたい正月かお盆の最低どちらかには墓参りに来るので今時の若者としてはこの点に関してはまずまず殊勝だといえる。
以前から書いているように、当方は汗っかきで日中の最高気温30度を越えると大量の汗をかいてしまう。そのため、毎年夏は憂鬱だったのだが、2015年以降の猛暑日続きで汗の対策をしなくてはならなくなってしまった。
その結果、2016年からグンゼYGのカットオフ(切りっぱなし)肌着をTシャツの下に着ることを思い付き、その後、グンゼからインナー用Tシャツ「インティー」が発売されるようになったので、すっかりインティーないし、それに類した他社製品も含めてTシャツの下にはインナーTシャツを着るという生活スタイルになってしまった。
2015年ごろまでは「あちーな。汗が止まらん」とか言いながら、Tシャツ1枚・ポロシャツ1枚を素肌に着て、汗で濡らしながらもなんとか冷房と自分の体温で乾かしていたわけだが、ここまで猛暑日が続くようになると、そんな悠長なことはやっていられない。汗をかくことは止められないので最高気温30度を下回るまでインナーTシャツを着続けて対応するのみである。
そんなわけで自身の生活スタイルをなんとなく確立したわけだが、他人の肌着スタイルなんてわざわざ聞いてみたことがないのだが、各社のインナーTシャツがそれなりに毎年販売し続けられているのを見ると、底堅い需要は続いており、多くの人がインナーTシャツを着用しているものだと思われる。
そんな中、今年8月14日、台風が関西に上陸する前日に子供たちが例年の墓参りに来た。
この日はめちゃくちゃに蒸し暑くて、当方は今年購入したばかりのユナイテッドアスレの吸水速乾Tシャツを着て過ごした。
最高気温はさほど高くなかったが湿度が高く、墓参りに行っただけで汗だくになっている。息子二人も汗だくである。
27歳と25歳の息子はTシャツを着ていたが、その下にインナーTシャツを着ていたのである。さすがにどこのメーカーのインナーTシャツなのかは尋ねなかったが、わざわざ教えたこともないのに、インナーTシャツを着るようになっていたので、ひどく驚いたわけである。
というより、合理的思考をすれば自ずとたどり着く結論だといえる。
親戚や顔見知りの女性の中には「真夏でもほとんど汗をかきません」という人がいる。羨ましい限りではあるが、それはそれで暑さに弱い体質なのだそうだ。
そういう体質でもなく、普通か普通以上に汗をかく体質なら、毎年の猛暑続きには間違いなく何か対策を立てる必要がある。
自宅でゴロゴロしているだけなら汗だくのままでいれば良いが、仕事で他人様と会うのであればズクズクボトボトの状態を放置することはできない。
となると、自ずとTシャツやポロシャツの下にインナーTシャツを着るという選択肢が生まれる。
ましてやこれだけ猛暑日が続くとなると尚更である。
今年お盆に帰省した息子を見て、Tシャツの下にインナーTシャツを着ることは20代の若者にもすっかり定着したと感じた。
昔、メンズクラブなどでは「ビジネスシャツの下にインナーを着ることは欧米ではご法度です」というルールがセオリーとして語られていた。
20代前半の当方も社会人デビューをしたころにはそれを忠実に守ろうとしたのだが、いかんせん、真夏は汗が止まらない。あっというまにビジネスシャツはズクズクである。デスクワークだけなら何とか汗を最小限に抑えることはできたが、外回りで10分も歩けば汗だくだし、社内でも荷物運びなどの肉体労働をすれば汗だくである。
そんなわけで当方は諦めて早々にビジネスシャツの下に肌着を着るようになったのだが、2010年代半ばまでは、延々とメンズファッション業界では「ビジネスシャツの下に肌着を着ることはご法度」というのが正当なルールとされてきた。
グンゼのインティーも発売当初から企画担当者などは現場の声として「Tシャツの下にTシャツを着るなんていうことはあり得ないだろう」と社内の偉い人達から言われ続けたのだそうだが、実際のところは今でも発売が継続しているほど定番商品化している。
今夏は例年にも増して猛暑日が多かったようで、これほどの猛暑が続くと、ビジネススタイルであろうがカジュアルスタイルであろうが、汗をかく体質の人はインナーTシャツを着ずには過ごせない。
そういえば、少し前、元記事は失念したのだがメンズファッション業界のエライ人もついに「ビジネスシャツの下に目立たないインナーを着るのはありです」と猛暑に負けて宗旨替えをしていた記事を拝読したことがある。
汗をかきにくい体質の人は別として、最高気温35度越えが続くような気候になってしまえば、衣服の着用法も変わらざるを得ない。
猛暑日続きの気候は、Tシャツの下のインティーを定着させたし、ビジネスシャツの下の目立たないインナー着用も定着させたようだ。結局のところ、文化だスタイルだと言ったところで、所詮は利便性や合理性が無いルールに大衆はいつまでも従わない。いずれは従来型のスタイルが変更されるようになってしまう。猛暑日が続く限りインナーTシャツは必要不可欠な存在であり続けるだろう。
comment
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忍者猫 より: 2023/09/16(土) 3:09 PM
夏も冬も服が売れないとなりますと、通年着用可の服が主流になるのでしょうか。
スーツだってもうウールの重たい?フランネルとかのはつるしではめったに見かけません。
ポリエステルなどのオールシーズン着用可のスーツが主となるんですかね。
季節に合わせて着る物の素材や色を変えてとかいうのは好きもののすることになりそうです。 -
南ミツヒロ的合理主義者 より: 2023/10/25(水) 5:43 PM
ねこさん>通年着用できる服が主流になる?
夏場はアウターとして、冬場はインナーというか
室内JKTとして着れる織物の服が主流というか、手堅く無難に売れるのでは?
カーディガン型のノーカラーのペラペラ化繊のJKT
もといアウター類です。もちろん芯地・裏地はナシです実は10年前にセレクト各社が推していた服だったのですが
当時は麻100とか薄手の綿ギャバといった趣味の服でしたからねぇ
そもそも全年齢で半そでTシャツは無理があります
年喰うと、BMIが正常でも肉のたるみがでるから
適度なフィット感が必要なTシャツは厳しい
ぴちぴちタイトでなくても、フォルムが出てしまうので
そしてインTの必要性はわからなくもないですが
メリヤス2枚重ねは暑くて死にますよ
日中35℃を超えるときのアイテムは
実用性・涼しさを優先すると
1.インT代わりの速乾系化繊ニット
2.アウター代わりのシャツが1枚もののJKT
になると思います
ただし、外出は極めて危険な温度なので
出来るだけ外出しない・つまり何着ようかな~
なんて考えないのが望ましいのは言うまでもありません
したがって、昨今の異常気象は夏冬とわず
服が売れなくなるのは確実であります