
1年間のうち半分は半袖トップスを着用して過ごすようになったという話
2023年9月12日 天候・気候 1
ようやく猛暑日続きも終わった感があるが、天気予報によると秋分の日過ぎまで最高気温32度前後が続くようで秋分の日以降最高気温はやっと28度前後にまで下がるようである。
9月に入ってからパラパラと値下がりした服を相変わらず買っているが、秋物を買ってみようかという気持ちがありながらも、実際に長袖トップスを着るのは毎年10月半ば以降ということになるので夏物の残りばかり買っている。
実際の当方の気温感覚でいうと、日中の最高気温が21~22度くらいにまでならないと暑くて長袖は着られない。
日中の最高気温が30度くらいになってようやく綿100%Tシャツが着られるという感じである。猛暑期間中は合繊の吸水速乾Tシャツ一択である。
世間一般的な人、特に女性は最低気温が低下すると厚着をするようになるといわれているが、当方にとって重要なのは日中の最高気温である。朝晩がいくら涼しくても昼間が暑いと厚着をしたくない。男性には当方と同じかそれに近い感覚の人が多いのではないかと思うがどうだろうか。
で、そんな当方とそれに近しい男性陣からすると、半袖トップスを着る期間は2015年以降はついに半年間に及ぶという事態になってしまっている。
だいたい早ければ4月末、遅くとも5月の連休明けには半袖トップスを着始める。長袖に衣替えするのは、早ければ10月10日ごろ、遅ければ10月下旬である。さすがに11月に入って半袖で過ごしていたことはない。
ざっくり数えてもだいたい半年弱くらいは半袖トップスを着て過ごすということになる。
年間の半分の期間を半袖で過ごしているということになる。
2005年から始まり、すっかり定着したクールビズだが、会社や機関によってその期間が少しずつ異なるが、早ければ5月からクールビズが始まり、遅くとも6月1日には一斉スタートする。
終わる期間も多少の差異はあるものの、だいたい10月1日から通常服になる企業が多い。
となると、このクールビズ期間も4カ月から5カ月続くということになり、いわゆるオフィス服でも半袖トップスの着用期間が半分強から3分の1に及ぶということになる。
定年までの男性の場合、ほとんどはクールビズ期間が終わるまで半袖トップスを着用しているから、男性の多くはカジュアルでは半年間、オフィス服でも4カ月から5カ月は半袖トップスを着用しているということになってしまう。
そして、綿長袖シャツやジージャン、長袖Tシャツ、裏毛スエットといった秋物・春物が防寒着無しで着用できる期間は1か月から1か月半しか無い。
秋物だと10月半ばから最長12月上旬、早ければ11月下旬から防寒アウターが必要になることもある。
春物だと3月半ばから4月下旬くらい、長くても3月頭あら4月末日までの2カ月間である。
各ブランドにとって、最大の花形である防寒アウター類、重衣料が実際に着用できるのは、当方の体感温度でいうと、2015年以降は早くても12月半ばから、遅ければ12月下旬か正月からということになり、着用終了は3月上旬くらいとなり、長くても2カ月半、平均すると2か月間ほどということになる。
となると、体感気温に合わせるなら、夏物類の拡充強化が重要ではないかという結論に至ってしまう。
各ブランドのマーチャンダイジング(MD)を圧倒的に夏服に振り替えるということはかなり難しいだろうし、元来が単価の低い夏服を拡充したところで売上高も減少傾向に陥ってしまうだろう。
とはいえ、当方も含めて業界人が大好きな防寒アウター類の活躍できる期間は極めて短い。体感温度に沿って買うという消費者が増えているから、実際に店頭で動き始めるのは早くても11月末、遅ければ12月半ばということになるし、12月に寒波が襲来しないと正月のバーゲンからということになってしまう。
そしてこれだけ着用期間が短くなると、手持ちの防寒アウター類も含めると、各防寒アウターは1シーズンで平均5~6回ずつしか着用しないということになる。もちろん、あくまでも平均なので、好きな防寒アウターはもっと着るだろうし、気乗りがしない防寒アウターの着用回数はもっと減るだろう。
そうなると、例えブランドイメージを高めて、数年前のカナダグースのダウンジャケットのようなプチブームを作ったところでせいぜい2枚持っていれば十分ということになり、3枚目・4枚目を買う人はよほどの変態的マニアくらいになる。普通の人はカナダグースのダウンなんて2枚持っていれば、破損しない限り、あと10年くらい買い足す必要が無い。
人為的プチブームもせいせい2~4年で終わる。
2015年以降の当方の防寒アウター類の観点でいうなら、分厚い中綿物よりも薄中綿入りとか防風素材中綿無しとか防風透湿素材物なんかの方が着用期間が長くて重宝する。
(1990円に値下がりしたときに買ったジーユーの防風マウンテンパーカ)
人それぞれ、特に男女間では体感温度が大きく異なるが、年間の商品展開計画や商品企画の内容を実際の2015年以降の気温に合わせて見直す必要はあるのではないかと思っている。
分厚い防寒アウター類よりも例えばゴアテックスやブロックテックのような防風透湿生地・防水透湿生地の1枚仕立てのアウター類を今後は主役として商品展開計画を組み立ててみてはどうだろうか。
これだけ半袖を長く着る気候になってしまったのだから、夏物セールは8月でもいいように思います。
私は8月下旬くらいから、秋色の半袖アイテムを販売とかしてます。