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南充浩 オフィシャルブログ

挑戦する価値はある

2013年11月29日 未分類 0

 本日はちょっとお気楽に。

先日、以前から気になっていたグンゼのルームダウンシューズを購入した。
定価は980円である。ダウン65%・フェザー35%でこの価格は安いと思う。
色柄のバリエーションはけっこうある。ワゴンにだいぶ残り少なくなっていたのだが、それでもメンズの無地は6色あった。

写真2

さて、このダウンシューズだがグンゼの広報によると「隠れたヒット商品」なのだそうだ。
ヒット商品なら隠れなくても良いと思うのだが、このあたりはグンゼの社風だろう。生産面からもあまり大口のヒットになると困るのかもしれない。
販路は量販店とのことで、筆者が購入したのはイトーヨーカドーだった。

グンゼは定期的に展示会や会見に招いていただいているが、販路がほぼ量販店に限定されているあたりがなんとももったいないと感じてしまう。
たしか肌着も百貨店を止めて量販店に絞ることになったと記憶している。

余計なおせっかいかもしれないが、販路を変える努力をしてみても良いのではないかと思う。
例えばこのルームダウンシューズなら雑貨店やセレクトショップ、ライフスタイル店などにも卸せるのではないだろうか。もしかしたらインテリアショップ・家具店のような先でも良いかもしれない。
家具を中心としたインテリアショップ・家具店は、商品の回転率が低い。毎年家具を買い替える家庭なんてそんなに存在しない。1つ家具を買ったら最低でも数年以上は使用する。
転勤による引っ越しとか、息子・娘が独立・結婚するなんていうとき以外は買い替え需要は頻繁に起こらない。
耐久性も良いし、価格も高い。ユニクロで1000円のTシャツを衝動買いするようなわけにはいかない。

だからインテリアショップ・家具店は数年前から、毎月買い足してもらえたり、衝動買いしてもらえるような雑貨類・軽衣料類を店頭で販売するケースが増えた。
これで固定客を作って、毎月の売上高を稼げるというわけである。

グンゼのルームダウンシューズなんてそういう衝動買い雑貨にぴったりではないだろうか。

「そういうお洒落ショップはグンゼという大衆的なブランドとのコラボや取り引きを嫌がる」という声も聞こえてきそうだが、寝具の東京西川とナノユニバースのコラボダウンジャケットが販売されている。
初めて見たときには、「東京西川???」と疑問符が3つくらい並んだものだが、見慣れてくると羽毛布団で定評のある西川とのコラボはありではないかと思えてくる。

東京西川というブランド名を「お洒落」だと感じる方は少ないだろう。
はっきり言って「布団屋さん」というイメージしかないはずだ。少なくとも筆者はそうだ。
そんなベタなブランドとナノユニバースのコラボがそれなりに受け入れられているのだから、グンゼだって可能ではないかと思うのである。

他人の会社だからひどく無責任に言ってしまうのだが、挑戦してみる価値はあると思う。

さて、自宅には昨年購入したユニクロのフリースルームシューズがある。
形状としてはルームシューズというよりはスリッパである。かかとのホールドがない。定価は990円だ。
今回何日間か、それとグンゼのダウンルームシューズを履き比べてみた。
かかとのホールドがある分、グンゼのルームダウンの方が暖かいが、底の分厚さはユニクロの方が上だ。
グンゼは底を改良すると良いと思うが、おそらくコストが跳ね上がることになる。
スリッパの底は洋服を作るように簡単にはいかないらしい。

写真

逆にユニクロのフリースルームシューズのコストパフォーマンスの高さを再認識した。

ここでこんなことを思い出した。以前、どなたかが仰っていたのだが
「ユニクロのスリッパ類の販売戦略はすごい。990円と言う定価はスリッパとしては決して安くはないが、ユニクロの店頭に並んでいたら高いとは感じない。そのほかの商品群と同じ価格帯だ。スリッパ単体として見れば利益を確保できやすい」と指摘されていたことがある。
どなただったかは失念してしまった。

加えてスリッパ底のクオリティは高い。こういうところにユニクロの底力を感じる。

話を戻すとグンゼは新しい販路を開拓できる商品と物作りシステムを持っている。あとは企業としての決断と営業担当者の挑戦だけだろう。まあ、他人の会社だから気軽に言えるのだけど(笑)

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