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南充浩 オフィシャルブログ

ワイドシルエットが全盛なので往年のレーヨンデニム生地を復活させてはどうか?

2021年7月9日 トレンド 0

ファッショントレンドは何年か周期で戻ってくる。

短い場合は5~10年くらい、長ければ20~30年くらいで戻ってくる。ただし、戻ってきたと言っても、完全に当時と同じではない。微妙に当時とは変わっている。

今でいうとルーズシルエット全盛だが、まさか30年ぶりにルーズシルエットが戻ってくるとは思わなかった。永遠に戻ってこないのではないかと思っていたが。

 

今年の梅雨は湿度が低い日が多く過ごしやすかったが、6月下旬からいつもの高温多湿の梅雨になった。こうなると、汗っかきはつらい。基本的に冷房の効いた部屋にいる時以外は常に汗をかいていて、両生類並みに体表は常に濡れている。当然、洋服も常に濡れているので不快なことこの上ない。

年を取って短気になっているので、ますます高温多湿が嫌いになっている。

しかし、ルーズシルエットの服は、不快感がまだ軽減されると気が付いた。

ピチピチブーム全盛のときの方がつらかった。

ピチピチ服だと濡れた服が常に体に貼りついていることになるが、ルーズシルエットだと、服と体に隙間が生じるので不快感が幾分か軽減される。

これを一度体感してしまうと、綿100%厚手トップスを着るのが億劫となり、毎日、吸水速乾ルーズシルエットトップスしか着ていない。綿100%厚手Tシャツを着るのは、もっと涼しくなってからだろう。

具体的にはジーユーで、590円に値下がりして買ったこれである。

 

ドライユーティリティーポケットビッグTシャツである。

ポリエステル93%・ポリウレタン7%という組成。吸水速乾機能と書かれているのは本当で、吸水速乾性は高い。

990円に値下がりした時にこのグレーを買ったが、具合が良かったので、590円に値下がりしてから黒、ブルーグレー、薄オリーブの3枚を買い足した。

1週間はこの4枚のローテーションで過ごしていると言っても過言ではない。

 

ズボンも同様で、ルーズシルエットはスキニーに比べて快適である。

ただし、上下ともルーズシルエットだと当方の体格のゴツさが強調されてしまうが、51歳になると見た目の良さよりも快適性を優先してしまう。

汗をかいた体表に貼りつき続けるスキニーよりも不格好に見えても肌離れするワイドパンツの方がはるかに快適性が高い。

その中でも一番のお気に入りが、グローバルワークのセミワイドスラックスである。ドットエスティで多分2200円くらいに値下がりして買った。

 

 

セミワイドとあるが十分にワイドであり、裾が少し細くなっているテイパードシルエットである。

生地の組成はポリエステル64%・レーヨン32%・ポリウレタン4%。

レーヨン効果だろうか、非常につるつるとしていてヒンヤリ感があって気持ちいい。5月くらいに買ったのだが、涼しい日は肌寒いほどだったので、6月下旬からの気温と湿度でちょうど心地いい。

 

これに限らず、ジーユーでも990円、590円に値下がりしたパンツ類を買っているが全てワイドシルエットで、材質はポリエステル100%とかポリエステル高混率である。

速乾性が高いという機能性とともに、ワイド化することで重くなりやすいのを軽量化する目的と、ドレープ感を重視した素材選定だろうと思う。もちろん、安さもにらんでいることは言うまでもない。

現状、ワイドパンツにポリエステル100%やポリエステル高混率素材の採用が多いのはそういう理由だろう。

ついでに書いておくと、ポリエステル糸に元来吸水性はないが、現在は毛細管現象によって水を吸い上げ発散させるタイプのポリエステル素材が開発されているので、吸水速乾素材にポリエステルが多用されている。

 

で、このグローバルワークのパンツを穿いていてふと閃いたのだが、ワイドパンツがここまで広まっているのなら、往年のレーヨンデニム生地は復活しないのだろうか?と。

ボブソン最大のヒット商品となった「04ジーンズ」で使われていたあのレーヨンデニム生地である。

もちろん、当時5本くらい所有していたのだが、今から思い返すと、あのソフト感・ドレープ感と5ポケット型パンツの愛称はあまり良くないと感じる。

逆に今、マス化しているワイドスラックスに採用してみてはどうだろうか?形との相性も良い上に、スラックスという分野での色合いの指し色にもなるのではないだろうか。

高価格を打ち出すのなら往年の大森企画が懐かしいテンセルデニムというアレンジもある。

 

昔、販売員として「04ジーンズ」を売っていて、自分でも着用していたがやっぱり5ポケット型だとあまりカッコイイとは思えなかった。しかし、どこかのブランドの商品で、レーヨンデニムスラックスが入荷して、これは素材感と形がピッタリだと感じた記憶がある。

20何年ぶりにルーズシルエットが復活したのだから、25年ぶりにレーヨンデニム生地が復活しても良さそうな気がするのだが。

 

最近、自分が教えている専門学校の生徒で、90年代後半のヒップホッパーみたいなダボダボの極太5ポケット型ジーンズを穿いている生徒が何人かいるのだが、あれもレーヨンデニムやテンセルデニム生地でアレンジすれば、90年代後半のヒップホッパー臭さが抜けて良いのではないかと思っている。

 

まあ、それこそ外野の素人の思い付きに過ぎないのだが、専業ジーンズメーカーは試してみても良いのではないかと思うがどうだろうか。

もちろん「作りました」というだけでは意味がなく、販促の仕掛けも必要であることは言うまでもない。

全く根拠はないが、来春夏にジーユーやユニクロが仕掛けてくるように思ったりしているが、当たるも八卦当たらぬも八卦ということで聞き流しておいてもらいたい。

 

 

4990円のテンセルデニムをどうぞ~

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