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南充浩 オフィシャルブログ

ジーンズ比率の高いショップほど苦戦傾向

2011年1月6日 未分類 0

 ユニクロの12月度売上高の落ち込みがきっとすごい話題になるだろうと思う。

ユニクロの12月度は
既存店売上高が前年比15・5%減
既存店客数が同10・0%減
既存店客単価が同6・1%減

となった。

マックハウスの12月度は
既存店売上高が前年比13・7%減
既存店客数が同12・9%減
既存店客単価が同0・9%減

ポイントの12月度は
既存店売上高が前年比1・5%減
既存店客数が同6・1%減
既存店客単価が同4・8%増

ハニーズの12月度は
既存店売上高が前年比2・6%減
既存店客数が同9・9%減
既存店客単価が同8・2%増


各社に共通するコメントは「暖冬のため防寒類(マックハウスはダウンジャケットと名指ししている)の動きが鈍かった」ということである。
たしかに、12月24日の寒波襲来まではかなり暖かく、ダウンジャケットの着用機会はほとんどなかった。

また、毎朝の全国天気予報を見ていて、東京の方が、名古屋・大阪よりも気温の高い日が多かったことも12月の特徴として挙げられるかもしれない。(元来は東京のほうが、大阪よりも寒い)

ポイント、例えばレイジブルーとハレのメンズ2業態を見ると、ダウンジャケット類がない。あるのは「中綿入り」ジャケット類である。おそらくコスト削減の目的もあったのだろうが、2009年秋冬には展開していたダウン類をすっぱりやめている。ハニーズも同様にダウンはあまり注力しなかったのだろう、ダウンに注力していないショップが売上高を微減でキープしている。

また、別の角度から見たいと思う。

ユニクロ、マックハウス、あとライトオン、ジーンズメイトも入れて、ジーンズの構成比率の高い企業が売上高を大きく落としており、ポイント、ハニーズ、しまむらなどジーンズの構成比率が低い企業は、売上高を前年並み程度に維持している。
ライトオン、マックハウス、ジーンズメイトは言わずと知れたジーンズカジュアルショップで、店内の壁面は「リーバイス」「エドウィン」のジーンズで埋め尽くされている。
しかし、2007年にジーンズブームが終了してからは、ジーンズの売れ行きは低迷している。2010年の売れ筋ボトムはチノパンであり、ワークパンツであり、レギンスであった。
ジーンズショップはその動きには、多少対応したけれども、ほとんど対応できていない。

ユニクロもあまりにジーンズ比率が高すぎる。UJの失敗後にも関わらず2009年秋には、カイハラ製デニムの3990円と、5990円以上のメイドインジャパンジーンズを大々的に「また」打ち出している。

売上高の分母の大きさが違うが、ユニクロの売上高減の要因の一つに、ジーンズの比率が高すぎることがあるのではないだろうか。

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