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南充浩 オフィシャルブログ

今後、マス化するスーツは「低価格パターンオーダー」ではなく「機能性カジュアルスーツ」では?

2018年7月27日 商品比較 0

ZOZOの参入によってオーダースーツ(実際はパターンオーダー)が注目を集めているが、このブログで書いているように低価格パターンオーダースーツは何も去年や今年に始まったわけではない。
もう10年以上前から、青山、オンリー、はるやまなどの大手スーツ販売店各社が導入していた。
理由は2007年から始まる団塊世代の定年によるスーツ需要の激減に備えるためである。
各社の対応策は主に4つである。
1、レディーススーツの拡充
2、カジュアルウェアの拡充
3、低価格パターンオーダーの導入
4、異分野への進出
1はいわずもがなで理解いただけるだろう。
2は青山商事のリーバイスストアのフランチャイズ運営であったり、アメリカンイーグルの導入、はるやま商事のストララッジョ買収、イーブス買収、テットオム買収などである。
3は連日注目されている通りである。
4はAOKIのようにカラオケ店や結婚式場運営などのことを指す。
で、パターンオーダースーツに戻ると、この手のオーダースーツはたいがいはZOZOのオーダースーツの定価よりも安い。
だから購入しやすい。価格的に低価格既製服と変わらないのだから、既製服を買うくらいならパターンオーダーの方が良いという評価にもなりやすい。
当方だって3万円で既製服を買うならカシヤマ・ザ・スマートテーラーでパターンオーダー作るわということになる。
そうそう、深地プリンス雅也さんが先日、カシヤマ・ザ・スマートテーラーの出張採寸を受けてパターンオーダーでスーツを購入した。
採寸の様子を見学に行ってきたが、商品到着後NOTEでレポートするらしいので乞うご期待だ。
https://note.mu/fukaji
まあ、それはさておき。
とはいえ、各社のパターンオーダーが今後「スーツ」の中心商材になるかと言われると、当方はZOZOも含めてそうはならないと思っている。
もちろん需要はなくならないし、ある程度の売り上げ規模は維持し続けると思うが、マス層に広がり切るとまでは言えないのではないかと思っている。
なぜなら、どれほど低価格であろうと高品質であろうと、使用素材はウールが主体で、スーツそのものはビジネスまたはセミフォーマル用途である。
休日にまで着用したいかといわれると、なんだか気が進まない。
またウール素材なのでメンテナンスや保管がめんどくさい。洗濯も気を使う。
だから、当方は「スーツ」として今後マス層に広がり切るのは現行のパターンオーダーではなく、合繊素材や機能性素材を使用したカジュアルスーツ、カジュアルセットアップの類ではないかと思っている。
例えば、ユニクロの「感動ジャケット」+「感動パンツ」である。
上下定価で買っても1万円くらいで、値下げ品を買えば上下セットで5000円くらいで買える。
しかもストレッチ混の合繊素材で洗濯もできるし、保管もウールほどは気を使わない。
当方がジーユーで昨年の秋から合計6着も買った上下セットアップだ。
秋冬に買ったのはレーヨン・ポリエステルのカットソー素材のスーツで、今春夏買ったのはナイロン・ポリウレタン混のスーパーストレッチドライスーツである。
定価で7000円くらい、値下げの最安値では上下セットで3580円で買った。
ユニクロ、ジーユーはちょっとという人には有名セレクトショップ各社の商品もふんだんにある。
ナノユニバースやジャーナルスタンダードあたりでも合繊ストレッチ素材のスーツを定価2万円ほどで発売しており、セール価格だと1万円くらいにまで値下がりしている。
オッサン向けならドゥクラッセもある。
定価14900円でも安いが、セール価格は7990円で、一時期は7490円にまで下がっていた。
ポリエステル100%である。

ドゥクラッセのセットアップ。(同ブランドサイトから)


当方がどうしてこれらの方がマスに広がりやすいと考えているかというと、先ほども書いたが「ラクさ(着用感、保管、メンテナンス)」である。
それ以外には
1、低価格
2、カジュアル用途にも使いやすい
がある。
低価格パターンオーダーよりもまだ安い。サイズさえ合えばお買い得といえる。
が、それ以上に重宝するのが、カジュアル用途にも使えるである。
昨今はクールビズやカジュアル化でネクタイさえすればカジュアルスーツでもビジネスに着用できる。
カジュアル用途なのでもちろんカジュアルシーンには使えるし、上下分割でも使える。
現行のパターンオーダースーツはビジネス仕様なので、カジュアルにはちょっと使いにくい。
下手をすると服を持ってないから休日でもスーツを着ているオッサンに見えてしまう。
そうなると、カジュアルスーツの方が着用シーンが多く想定でき、着用回数も増える。
価格が安いからコストパフォーマンスが高い。
だから、こちらの方がマス層に広がるのではないかと思う。
もちろん、これらのカジュアルスーツ、機能性スーツがパターンオーダーを取り入れた場合は、販売価格は少し高くなってしまうが、さらに消費者の利便性が高まることは間違いない。

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トウキョウベースの香港店は活況なのか?売上高から入店客数を類推してみたhttps://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n78d0021044a2
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ナノユニバースのカジュアルセットアップめちゃ値下がりしてる。5961円やて。

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