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南充浩 オフィシャルブログ

ユニクロは期中企画を強化すべき

2011年9月5日 未分類 0

 恒例の8月売上高が発表された。
いつもはユニクロ、ポイント、ハニーズ、マックハウスをまとめるが、今回はユニクロを見てみたい。

すでに経済紙などで報道されているようにユニクロの8月度は、かなりの失速だった。
売上高減よりも客数減が大きい。

既存店売上高は前年比9・4%減
既存店客数は同10・6%減
既存店客単価は同1・3%増

となっている。

ちなみに昨年の8月度は
既存店売上高が前年比9・3%減だったが、
既存店客数は同2・2%減に過ぎなかった。
既存店客単価は同9・0%減となっており、
売り上げ減の要因は客単価減にあった。

しかし、今年の8月は違う。
客数減による売上高減である。
これは、8月のユニクロの店頭は消費者に魅力がないと思われたということである。

さて、今回のユニクロについて様々な方が要因を指摘しておられる。
そのどれもがある程度正しく複合的に絡み合った結果だと思う。

ユニクロは夏物に弱いという意見がある。
これも当たっている。
た、ユニクロは定番商品を「高品質低価格」で売る。この販売方式が、発展途上国向けであり、トレンド要素が弱いため先進国向きではないという意見もある。これも間違ってはいない。

個人的に今春夏のユニクロの店頭を見て感じたことは、
メンズに限って言えば「ベーシック物が多くて、あまり買いたい物がない」だった。
今春夏にユニクロで買ったのは、2990円から1290円に値下がりしたクロップドチノパンだけである。

世間では「スーパークールビズに備えてポロシャツを拡充したユニクロ」と言われているが、実態は逆であり、
「たまたまポロシャツを拡充したところにスーパークールビズが起きた」というのが正しい。
なぜならユニクロの商品企画は1年以上前からスタートしており、生産も半年以上前から開始される。
その時点では原発事故もスーパークールビズを読みとおすことは不可能である。
従来型「クールビズ」に向けてポロシャツを拡充したところ、たまたま今年は「スーパークールビズ」が提唱されちゃった、というのが実情である。

昨年春夏にトレンド「的」商品を仕掛けて失敗してから、今春夏はベーシック路線に回帰した。
その結果、ベーシック商品をたくさん持っている消費者には機能性肌着以外はあまり買うものがなかったといえる。
6月、7月はそれらの「クールビズ」商品が好調に動いたが、8月は、ベーシック商材をある程度揃えてしまった消費者にとって魅力のない店頭に見えたのではないだろうか。

また、他社ブランドは8月に秋色・夏素材・夏デザインの晩夏初秋物を投入しているが、ユニクロの場合は7月半ばからヒートテックとダウンジャケットを投入しており、8月にはメリノウールセーターが投入されている。
季節感を先取りしすぎており、8月に食指の動く商材ではない。

そして、ユニクロの売り上げ比率はまだまだメンズが大きくてレディースが小さい。
メンズの売り上げがコケればユニクロはコケるのである。
男性消費者が8月にヒートテック、ダウン、メリノセーターを欲しがるかと言えば答えは「NO」だ。
8月にこれらの商品を買っても着用できるのは2カ月以上先である。何も今買う必要はない。

ユニクロは商品開発と製造過程を重要視するため、上で述べたように1年以上前から企画を練り始める。
この失敗が2010年春夏のジーンズ偏重とチノパン軽視に現われており、2010年秋冬でも修正ができなかった。

商品開発を重要視する姿勢は大いに他のアパレルも見習うべきだが、ユニクロは一部分だけでも季中企画を増やすべきではないだろうか。
以前は、メンズで1社、レディースで1社がODMをユニクロから請け負っていた。

今ではほとんど取り引きがなくなりつつある、もしくはなくなっているが、こういう取り組みを復活させるべきではないだろうか。

長期間かけて開発した定番商品のみの店頭では、郊外型スーパーの衣料品売り場となんら変わらない。

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