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南充浩 オフィシャルブログ

今頃、ファストファッション集積構想?

2011年8月9日 未分類 0

 商業施設の新設やリニューアルというものは、何年も前からプランニングが進められている。
もちろん、導入テナントもオープン直前で決まる件数の方が少なく、大部分は何年・何カ月も前から交渉が進められている。
そうなると、プランニング当時は「最先端」だったはずのテナントが、オープン時には「時代遅れ」となってしまうことも少なくはない。

9月30日にオープンする「キャナルシティ福岡」の増床プランも報道を見る限り、これに当てはまることになりそうだ。
http://www.ryutsuu.biz/store/c112511.html

記事によると

増床棟の開業予定は2011年9月で、アパレル専門店のH&M、ZARA、コレクトポイント、ユニクロ、生活雑貨専門店のFrancfrancなど約15店舗を誘致する。
増床エリアは店舗を路面店仕様で配置することで開放感に富む空間を創出するとともに、路面店の特性と、ショッピングセンターの機能を併せ持つ新しいスタイルの商業施設を目指す。

増床にあたり、国内初の試みとして、グローバルに展開する国内外のファストファッションブランドやインテリア・生活雑貨の大型旗艦店を一つのエリアに集積させた。

とのことである。

しかし、残念ながら今年に入ってファストファッションの凋落は明らかである。
ユニクロ、ZARA(厳密に言うならユニクロはファストファッションではない)は堅調だが、H&Mは店舗数が増えているにも関わらず、売上高は減少している。
もう少し詳しく、これについて評論されているブログをご紹介したい。

CA3G0076

http://blog.goo.ne.jp/souhaits225

長文なので以下に抜粋引用したい。

 福岡地所が進めてきたキャナルシティ博多の増床プロジェクト、同イーストビルが9月30日にオープンする。昨年11月の概要発表で、福岡地所側はイメージを「ファストファッションスタジアム構想」として打ち出した。
 その代表格で“九州初上陸”となるH&Mを目玉に、日本で実績をもつ外資系ザラ、国内勝ち組のコレクトポイント、ユニクロをミキシングして、安さとトレンドを武器に天神や博多駅に対抗しようという試みだ。
 もちろん、これだけではバリエーションを欠くため、インテリアショップのフランフランを施設内移動させ、LAセレクトのキットソンを天神からリーシングするなど、何とかテナントの顔ぶれを整えた形だが、 果たして勝算はあるのか。
 結論から言うと、これで天神や博多駅に対抗できると考えるのは、大きな間違えと言わざるをえない。

とある。

流通ニュースでは報じられていなかったが、キットソンも導入するそうだ。
しかし、この「キットソン」というブランドもすでに人気には陰りが見えており、「キットソン」のキャンバスバッグはイトーヨーカドーや地方のホームセンターでも販売されているほど、陳腐化している。言ってみれば「ルドルフ・ヴァレンティノ」となんら変わらないブランドとなり果てている。
ブランドに最早、輝きはまったくない。

このブログの筆者は、福岡在住の方だが、
ファストファッションの凋落が顕著な現在、福岡地所の掲げる「ファストファッション構想」は「時代遅れ」であるというのがその主旨であり、同意する。

このリニューアルオープンが昨年の9月だったらどうだっただろう?
おそらく、ギリギリセーフだったのではないだろうか。それでも、その半年後・1年後には息切れしていたのではないだろうか。

それよりも、九州には独特のトレンドや人気ショップがあり、アパレル業界では本州とは一線を画していると認識されている。専門がジーンズカジュアルなので、それを例に出せば、九州を拠点とするジーンズカジュアルチェーン店に立花屋がある。これは本州には進出していないし、本州で流行しているセレクト寄りのジーンズカジュアルチェーン店でもない。一種独特の立ち位置である。
また、ジーンズ業界において、数年前までは福岡から新しいトレンドが生まれることも多かった。
福岡や関西で生まれた新トレンドが、東京に行って全国に広まるというケースが多い。

その観点で行くならば、安易なファストファッションに頼らず、地元独特のショップを編集するほうが良かったのではないだろうか。あくまでも結果論だが。
「地元起こし」「地域分権」などが叫ばれているが、こと商業施設を見る限り、全国共通して言えることはどこにも地元らしさ、地域らしさがうかがえない。
東京23区内で流行っている○○ブランドとか、日本初上陸の海外ブランドばかりである。地元独特のショップが入店していることは、ほとんどない。
こんなことばかりしていては、地域振興などできるわけがない。

全国の商業施設の迷走はまだまだ続きそうである。

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