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南充浩 オフィシャルブログ

アウトドアっぽくない撥水ジャケットに注目

2016年5月26日 お買い得品 0

 さまざまな評価はあるだろうが、個人的には素材の上質感を謳うよりは機能性を謳ったほうが需要が多いのではないかと思う。

今春夏で注目が多いと感じるのは、撥水・防水機能である。
今まで撥水・防水機能というと、ゴアテックスという素材ブランドに代表されるように本格的なアウトドアブランドが多かった。
山などで急な雨に降られたケースを想定して、それをブルゾンなどに使用するブランドが多く、日常着ではあまり取り入れられてこなかった。

しかし、よく考えてみれば日常着でもそういう機能がついていれば便利だ。

とくにバッグや靴は便利である。
ほんの15年前くらいまでは、雨用の靴というとゴムの長靴ぐらいしか存在しなかった。
そういえば、筆者の祖父はまだ現役当時、雨の日は背広に長靴を履いて出社していたが、最近そういう姿のサラリーマンは見かけない。
スーツとゴム長靴というコーディネイトはいつごろから消えてしまったのだろうか。

筆者の父もそういう服装で通勤していた時期があったと記憶している。

ご存知の方がおられたらお知らせいただきたい。

それはさておき。

10年位前からレディースではおしゃれな長靴が増えた。
それによってレディースではさまざまなデザインのレインシューズがリーズナブルな価格で登場している。

メンズのビジネスシューズだと2万円超の防水シューズは少数のブランドから発売されていたが、リーズナブルな価格の商品はいまだに安っぽい表情をしている。
あとはアウトドアブランドの防水ブーツくらいしかなく、リーズナブルな価格でスニーカーとかカジュアルシューズでの防水機能付きというのはなかなかなかった。
それがようやく5年ほど前からちらほらと表れてきた。

今度、スペルガが防水機能スニーカーを発売する。
これを買ってみたいと思う。

バッグだが、自転車で最寄り駅まで通う人間にとっては防水機能は必須である。
傘をさしていてもバッグはずぶ濡れになる。
中の本や書類が濡れるのはちょっとつらい。

そんなわけで4月と5月で防水リュックを1つずつ買った。
出張用に45リットルのナイキを、日常使いとして24リットルのホットスタイルを。

次にほしいのが撥水・防水ジャケットである。
これまではアウトドアブランドの商品しかなく、アウトドアブランドはともすると街中では着辛いデザインが多かった。
それと防水ジャケットというといわゆるレインコートだが、筆者は中学生時代にレインコートを着用したことがあるが、通気性が悪く秋冬は良いが、夏場はサウナみたいになってしまった。
これがあるので今まで防水ジャケットは着用したくなかった。

防水しながら湿度を逃がすゴアテックス素材ならそういう悩みを解決してくれることはわかっていたが、これを使った製品はかなり価格が高い。
5万円を超えるような商品も珍しくないし、低価格品には使われていない。

防水または撥水機能があって透湿機能があって値段が安くて街中でも着やすいデザインの商品があればよかったのだが、これまではそういう商品をあまり見かけなかった。

が、今春夏はそういう商品がいろんなブランドから発売されており、撥水・防水ジャケットの需要が高まっていると感じる。逆にそれくらいしか消費者が注目するような機能を見つけられなかったということだろうか。

ビューティ&ユースでは18000円くらいで防水ジャケットが売っている。
しかもテイラードタイプだから街中でも着やすいし、ビジネスでも着用できる。
ほかに3万円台のもあるし、もっと高いのもある。

18000円のがほしいとも思うが買えないので、さらに低価格代替品を探してみた。

あった。
ライトオンに6900円でテイラードタイプのがある。
帝人フロンティアの機能素材だそうだ。そうタグに書いてある。

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(ライトオンの通販ページの画像1)

同じ素材でデザイン違いでコートタイプとM65タイプの2型がある。
こちらは両方とも7900円である。

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(ライトオンの通販ページの画像2)

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(ライトオンの通販ページの画像3)

透湿機能もついている。
しかし、筆者は極力低価格で買うことを目指しているから、これが値下がりするまで待つつもりでいる。
3割引きくらいになったら買おうとテイラードタイプのを買おうかと思う。
半額に下がるまでには売り切れるというのが個人的な予想だ。

かわりに同じライトオンで1900円の撥水パーカを買った。
黒と紺の2種類があるが、黒はオンラインショップではすでに売り切れである。

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なんだか知らないブランド名を書いたタグがつけられているが、製造元は岐阜のメンズカジュアルメーカー水甚である。
だいたい量販店系のところに卸売りをしている老舗である。
同業他社には岐阜武というメーカーもある。
量販店やメンズカジュアルチェーン店を両社とも得意先としている。

昔はもっと野暮ったいいかにも量販店系のデザインの商品が多かったが最近では随分と見た目はマシな商品が増えている。
そういう意味では進歩しているといえる。

ポリエステル100%で、撥水、透湿機能がある。
防水ではないので大量の雨だと濡れる。

ユニクロのポケッタブルパーカと同じような素材感だが、こちらは新価格で3990円である。
旧価格なら4990円だ。撥水機能があるとはいえ、ちょっと高額すぎる。
これなら水甚のこれを買ったほうがずっとお得感がある。

素材名はダルシャインとタグに書いてあるが、素材メーカーの名前はない。
決して「だる社員」ではない。筆者もサラリーマン時代は相当に「だる社員」だったが、そういう社員は世の中掃いて捨てるほど存在する。

で、気になってちょっと尋ねてみた。

関係者から寄せられた答えは、水甚が決めた名称で、基布自体は中国製だそうだ。
中国で作られた機能素材に日本のメーカーが自社用の名称を与えたということだろう。

国内の素材メーカーが開発した機能素材が全般的に優秀だと考えているが、簡単な機能素材であればもはや中国でも開発できるようになっている。圧倒的な機能差があれば別だが、ほとんど差がないような場合は価格が安い中国製が選ばれるということである。
単なるスペックだけでの打ち出しならいつかは負ける可能性もある。
国内素材メーカーはその部分に注意が必要だろう。

まあ、そんなわけで「だる社員」ならぬダルシャインのパーカを購入して着用してみたのだが、なるほど35年ほど前に着用したレインコートよりは蒸れが少ない。たしかに透湿機能はある。
お買い得商品の一つと言って差し支えないと思う。

それにしても便利な時代になったものである。低価格で機能商品が手に入り、しかもデザインも悪くはない。

衣料品ブランドに限らず各分野の商品はこういう競争を強いられており、それが嫌だというなら違う売り方を模索するほかない。



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