現代ビジネスにニトリの社長の2018年経済予測記事が掲載された。

ニトリ会長が2018年の日本経済を大予測!「今年はズバリ…」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54073

ニトリの似鳥社長の経済予測はよく的中するのだそうだ。

日米の株価は今より下がる、インバウンド需要は息切れする可能性がある、などちょっと悲観的な予測が並んでいる。
個人的にいえば、インバウンド需要なんていつまであるのかわからないという見方には賛同だ。
現に一度2015年末には落ち込んでいる。
中国や東南アジア諸国の海外旅行ブームだっていつまで続くかわからない。かつて日本だって海外旅行ブームがあった。
そんなあやふやな需要にすがっている百貨店は本当にこれから厳しくなると思う。

似鳥社長のこの記事の中でもっとも賛同したのがこの部分である。

一言で言えば、いまアメリカで起きているのは『寡占化』です。強い企業は業界の垣根を越えてよその業界も侵食しながら、さらなる巨大企業へと膨れていく。
勝ち残れるのはそのトップだけで、ほかは市場からの退場を余儀なくされる。業界が丸ごと消えてしまうところも出てくる



これはアメリカの流通がAmazonとウォルマートの2強に寡占化されていることを指してのことだが、これに近い状態には我が国でもそうなるだろうし、すでにその兆候は表れていると感じる。

我が国の衣料品業界でいうと、Amazonの脅威もあるが、ユニクロとジーユーを擁するファーストリテイリングの寡占化はさらに進むと感じる。逆に、しまむらは厳しいのではないかと思う。
しまむらの苦戦については、ようやく他の記事でも触れられるようになったが、ビジネスモデルの転換による過渡期という部分と、それによってユニクロと同じ土俵で戦うことになったことが挙げられる。

これまで、しまむらはPBを含みながらも多品種小ロットの売り切れごめん体制で好評を博してきた。
しかし、しまむらが増益に転じるきっかけとなった保温ズボンは100万枚の売れ行きがあった。

100万枚の保温ズボンを仕入れで賄えるはずがなく、これは自主企画商品であり、それを100万本という大量生産・大量販売を行ったということである。
それまでの「しまむらモデル」からの転換で、ユニクロと同じスタイルだということになる。
自社のモデルの転換はなかなか上手くはいかない。場合によっては定着せずに撤退する可能性も高い。
ライトオンが「仕入れ型」と「SPA型」を何年かずつ交互にやってみて、やっぱりだめだと言って行きつ戻りつしているのがその好例である。

そして100万枚の低価格保温ズボンはユニクロとまったく同じ土俵での勝負ということになり、このスタイルを継続することではユニクロに一日の長があり、しまむらはそれをどのように考えているのだろうか。

これはいち早く、OEMを手掛ける当方の友人が指摘していたことでようやくメディアにも同様の指摘が掲載されるようになった。

先日、久しぶりに天王寺界隈で店舗巡りをしてみた。
当方が利用する店は天王寺にほぼ集結していて便利なのである。

店舗巡りの感想はまた別途まとめてみるが、例えば、ジーンズメイトは鳴り物入りでデビューした新PB「メイト」の冬物商品が大幅値下げされている。
今回はあくまでも、趣味のメンズ商品を見ての感想として読んでもらいたい。

店頭の積み上がり具合からすると投入量が多すぎたのだと思う。
これは取りも直さず、MD(マーチャンダイジング)の失敗だから担当者は、マサ佐藤氏に教えを乞うてもらいたい。

メイトのメンズは、30代~40代向けのトラッドベースのアメカジと当方には見える。
この市場はユニクロのメンズとほぼバッティングするし、商品のテイストもほぼ同じである。
価格はユニクロの方が安い。商品の品質はユニクロの方が高い。
商品のデザインは好き嫌いベースで判断すると悪くはないが、ベーシックなので決め手に欠け、これもユニクロとバッティングする。

商品のことだけでいうなら、ユニクロの圧勝といえる。
なぜなら、テイストやベーシックさが同じで、価格が安くて品質が良いのなら、ほとんどの人がメイトよりもユニクロを選ぶ。
メイトを選ぶのは、よほど「ユニ被り」を気にする人くらいだろう。

どうしてユニクロがメイトよりも高品質低価格が実現できるのかというと、根本的には資本力の差である。
今や資本力の差は圧倒的だ。
だから、仕組みやシステムも作れる。

同じ土俵で勝負するならユニクロ以上の商品を作らないと勝ち目はない。
そしてそれは今のジーンズメイトの資本力では不可能である。
ジーンズメイトに限らず、並みのアパレル企業の資本力では不可能である。

そうなると、商品は今のままだとしても、勝負する切り口を変える必要がある。
というか、切り口を変えなくては生き残れない。

もっとウェブを強化するとか(販売だけじゃなく)、もっとイメージを高めるとか、もっと面白い販促企画を連発するとか、もっと単品に特化するとか、そういう切り口を変える必要がある。

すべてユニクロと同じ土俵でやったって勝ち目はない。

例えば、靴下のタビオの店はどうか。
最近、冬用のウール混靴下が半額になっているので何足か買った。
定価は900~1500円くらいだが日本製だ。これが半額になっている。

先日は1000円の半額品と900円の半額品を1足ずつ買った。合計は950円だ。

赤が1000円の半額、茶色が900円の半額

また後日、別の店舗で900円の半額品と600円の半額品を1足ずつ買った。合計は750円だ。

ブルーが900円の半額に、ネイビーが600円の半額に

先に買った方は何度か履いているが具合は良い。
それなりの満足感はある。

靴下はファッションアイテムとは言いながらも消耗品の側面も強い。

試し履きしてみて良ければ、定価で何足も買うのはつらいが、セールなら2,3足は買える。
当方はどのブランドにとってもセール客でしかあり得ないから、参考にはならないかもしれないが、ユニクロで3足1000円の靴下もあるが、それとは異なるウール混日本製靴下が、ユニクロよりは高いが手ごろな値段で手に入るなら買ってみたくなる。

メイトもこの路線を狙ったのだろうが、ちょっと伝わりにくい。
タビオの場合は、明確にユニクロにはない「色・柄」と「ウール混素材」がある。

そして靴下という1アイテムに絞り込んでいるからわかりやすい。まあ、売っている方は大変だろうけど。

トータルアイテムで、単に「日本製ガー」「高感度ガー」「カジュアル感覚の~」なんて言っていても消費者にはピンとこない。
それこそ、初期の鎌倉シャツがシャツに特化したくらいのことは必要ではないか。

そうしないと、ますます寡占化が進む大資本ユニクロには勝てるはずもなく、消費者からしても存在する意味合いが見いだせない。
ランチェスターの法則に照らしても、小資本の採るべき戦略は「一点突破主義」のはずだ。
何かの切り口で「尖った」部分がない小資本は大資本には勝てない。これは鉄則だ。

並みのアパレル企業からすると「当社の商品の高感度ガー」とか「当社のこだわり~」とかそういうのが「尖った」部分だと思っているのだろうけど、それはまったくの思い違いで幻覚に過ぎない。

靴下なんてユニクロや無印で3足990円で売っているのに、なぜタビオが小なりといえども複数の店舗を運営して生き残れているのか、苦戦するアパレルは研究する必要があるのではないか。
今のままなら、ユニクロとジーユーによるアパレルの寡占化はさらに進む。

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大手広告代理店を使って残念な結果を甘受する残念な国内アパレル 企業
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n9a5a776d532a

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