プレスリリースの書き方について
2012年1月26日 未分類 0
企業やブランドが自らを世間に知らしめるための手段としてプレスリリースなるものがある。
プレスリリースを書く際のポイントについて考えてみたい。
「いやー、うちは毎月2つも3つも作って報道機関に送っているよ」とおっしゃる企業やブランドは、流し読みいただければ結構である。
ここをご覧になっていただきたい。
各社のプレスリリースが掲載されている。
筆者が作成したプレスリリースも過去にいくつか掲載していただいた。
掲載された経験からいうと、一部分は修正されることがあったが、ほぼ原文に近い状態で掲載されている。
錚々たる有名ブランドのリリースも掲示されているが、どのリリースの文面も非常に淡々と事実とデータのみを述べていることにお気づきだろうか?
よく「もっと情緒的な文面にできないのか?」とか「もっと面白おかしく書けないのか?」というような感想を聞くことがあるが、逆に情緒的な文面にする方が良くないのである。
最近流行りの言葉で言うなら「盛る」行為はお薦めできない。1割か2割程度話を膨らませることがせいぜいで、それ以上「盛る」と報道機関は「胡散臭っ」と感じる。「マルマル盛り盛り」は逆効果である。
プレスリリースの書き方には決まったフォーマットはない。
好きに書けば良いのだが、3つだけポイントがあると考えている。
1、新規性・独自性・社会性を説明すること
2、根拠のない情緒的表現は控えること。「盛って」はダメ。
3、伝えたい事柄のデータを正しく、余すところなく書くこと
ではないだろうか。
1について言うなら、3つがそろっていれば良いが、どれか1つだけの事柄もある。
その場合はその1つについて説明すれば良い。
例えば「新ブランド○○開始」「新店オープン」「新素材○○を開発」などが一番分かりやすい「新規性」に当たる。
「被災地に売り上げの10%を寄付します」というような事柄なら「社会性」がある。
2は、根拠や科学的データなく、「世界一」や「日本一」などの表現を使用してはダメである。あと「素晴らしい物です」とか「本当に良い物です」なども避けるべきだろう。
逆に「エベレスト山は世界一の高さです」という表現は周知の事実なので使用しても良い。
3は、読んで字のごとしである。何時、どこで、だれが、何を、どのように開催するのか。を正く説明することである。
これで作成したリリースに対して「物足りなさ」を感じられる企業も多いと思う。
しかし、正確なデータを提供することがリリース本来の役割であり、それを基に面白おかしく「盛る」のは記者やライター、編集者、出版社の仕事である。
つまり、どのように「盛る」かを判断するのは、メディアや報道機関に主導権があるといえる。
そして最後に、プレスリリースを作成して、送付しても必ず媒体に掲載されるとは限らないことを知っておく必要がある。メディアが面白いと判断して、誌面にスペースがある場合にだけ無料で掲載されるものである。
だから何度も手を変え品を変えて作成して送付することが大切である。
以前、繊維ニュースの記者時代にワールドを担当したことがある。
広報体制がしっかりしているのと、ブランド数が多いので、月に何度もプレスリリースが送られてくる。
その中から繊維ニュースの性質にふさわしい物は掲載し、ふさわしくない物は掲載しなかった。
「○○ブランドを開始」とか「○○ブランドが10%増」は掲載したが、「自社のラグビーチームが準決勝進出」は掲載しなかった。
しかし、そんなことまで発信するのかと驚かされたものである。
内容も必要だが、これくらいの「手数」も必要なのである。
これが基本的なプレスリリースの作り方である。
苦手な方は代行業者に依頼するのも良い。
世間には代行業者はたくさん存在するし、筆者も作成させていただく。