好むと好まざるとにかかわらず、月日は流れゆく。
今年もまた大嫌いな暑い夏がやってくる。

暑さが苦手な当方は、4年くらい前から、夏は、雨の日以外は7分丈~クロップド丈のズボンと、浅いスリッポンシューズで過ごしている。
フルレングスの長ズボンよりも裾が10センチ短くなるだけで幾分涼しくなる。

なら、もっと短い膝丈とか膝上丈の半ズボンを穿けばいいじゃないかといわれるが、足が太くすね毛がボーボーな当方としてはそれを露出するのはなんとも見苦しいと感じるので、それは穿かない。どんなに安い商品があっても買わない。

で、浅いスリッポンを裸足で履くのは好むところではないから、必ず靴下を履く。石田純一の気が知れない。

通常の靴下にスリッポンを合わせるという着こなしもあるが、当方にはそれは似合わない。
だから靴下がスリッポンからほとんど見えないフットカバーを夏の期間着用している。

フットカバーは通常の靴下やスニーカー向け靴下よりも浅いので、靴を履いて歩いていると脱げやすい。
物理的に脱げてしまうのが当然であるが、脱げてしまうのは不快だからできれば脱げないフットカバーが望ましい。
物理的にはかなり難易度が高いから、それを実現できているブランドは少ない。
そして、できれば価格は安い方がありがたい。

高品質・低価格を看板にするユニクロでさえ、フットカバーの出来は今一つだ。4年前に買ってあまりの脱げっぷりに1度履いただけですべて捨てた。
ジーユーは言わずもがなだ。

3足1000円未満で脱げにくいフットカバーというと、無印良品とグンゼが双璧だと思う。

グンゼのはすでに3足、無印良品のはすでに6足持っているが、今年また無印良品で3足買った。
去年は3足990円だったが、今年は3足890円だ。100円も値下げしている。

無印良品の「脱げにくいフットカバー」は文字通りに脱げないのだが、昨年買った同商品もそうだが、この価格でなんと日本製なのである。

この価格で日本製ということは工賃は相当に安いのだろうと思う。
ただし、数量が多いから成り立っているのである。
そこら辺のイシキタカイ系ブランドがなぜ高いのかというと、生産数量がミニマムロットにはるかに達していないからである。
いくら小ロット生産できるという日本の工場でも1型10枚程度じゃ、サンプル製作と同等の工賃を取られる。当たり前の話だ。
彼らのブランドの商品は決して高品質だから高いのではない。生産数量が少なすぎるから高いのであって、品質も大量生産品に比べると低い。

無印良品の靴下はバリエーションがさまざまあるが、売り場で見ている限り、日本製なのはこのフットカバーだけなのである。
あとのショート丈靴下は見る限りではすべて海外生産である。

ということは、この物理的に難しい「脱げにくいフットカバー」を生産する技術は日本にしかないということになる。

「日本製だから高くても売れるだろう」という物作り関係者や某クールジャパン関係者、流通関係者は、日本製で高品質でしかも3足890円という商品が無印良品で大量に販売されている現状を見て息をしているのだろうか?

日本製だから高くても売れるだろうというのは関係者の希望的観測に過ぎなくなっている。

このフットカバーを履いてみて、かかと部分にジェルもなく、立体的な形状でもないのに脱げにくいのは改めてすごいと感じる。

で、履いてみたときに編み目が伸びるのを見て、気が付いたのだが、一見フラットに見えるが、実は各部分で編み目を切り替えている。
通常の脱げやすいフットカバー類は編み目を部位によって変えているなんてことはない。割合に均一な編み目で全体を編んでいる。
このためかかとにジェルを付けないと脱げてしまう。さらにいうとかかとにジェルを付けていても脱げてしまう。

オッサンの汚い足で恐縮だが順番に見て行こう。

まず、足の甲の真ん中あたりで編み目が切り返されて変わっている。(赤丸部分)

で、爪先は通常の靴下のように合わせ目がある。
つまり、爪先と足の甲で縫い目を変えているのである。

側面から見るとこのように縫い目が各部位で変わっているのがわかるだろう。

で、かかと部分だ。

口ゴム部分の下を見てもらうとわかるように、かかとは編み目が切り替えられて3つの部位に別れている。(赤丸部分)

この頻繁な編み目の切り替えこそが脱げにくいフットカバーの秘密なのではないかと思う。
靴下についてはまったく詳しくないから推測ばかりになってしまうが、これほど頻繁に編み目を切り替えられる技術は恐らく日本にしかないのだろう。
そうでなくてはこの商品だけが日本製であり続けるはずがなく、他のショート丈靴下と同様にアジア工場製になっているはずである。

先日、マレーシアのクールジャパン百貨店を批判する記事が掲載された。
書かれている内容は概ね同意するが、1か所だけ賛同できない。
それは「超高価格で売られている」という点である。超高価格で売ることが悪いわけではない。商売はできるだけ安く仕入れてできるだけ高く売るのが鉄則だ。売れるなら超高価格で売ればいいのである。

問題は、超高価格で売るためにどういう仕掛けをしたのかということになる。
超高価格でも売れるための販促、広報、ファンづくりをしていて、その価格で売れるなら何の問題もない。
超高価格で売ることが悪だというなら欧米のラグジュアリーブランドはすべて悪だということになってしまう。
おわかりだろうか。超高価格で売れるための努力をしていなかったことがクールジャパン百貨店の悪なのである。

無印良品の3足890円の高品質フットカバーを見ていると、「単に日本製だというだけ」で高く売ることは不可能であるということがわかる。「日本製を高く売るためには」どうしたら良いのか?それを考えないことには衣料品の生産数量の2%しか日本製がないことをいくら嘆いていても何も事態は変わらない。

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ジーンズの洗い加工はレーザー光線で行う時代
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とはいえ、グンゼのフットカバーもおすすめ。