以前からスニーカービズのことをダサいと書いているが、スーツにスニーカーというコーディネイト全般を指しているわけではない。

カジュアルにスーツを着るならスニーカーとの組み合わせはありだ。
ダサいのは、ワイシャツ・ネクタイまでそろえたビジネススタイルにスーツを合わせることがダサいのである。

とはいえ、ビジネススタイルでも足が疲れるような革靴、とりわけ革底の革靴を履きたくないという男性も多いだろうし、その部分には当方も非常に共感する。

解決方法は何度も書いているように、スニーカーに匹敵するようなソールにクッション性のある革靴を選べば良いだけのことである。
先日も書いたようにムーンスターのワールドマーチシリーズやアシックス商事のテクシーリュクスなんていうのはその好例といえる。

こういう優れものがあるにもかかわらず、ナイキやアディダス、ニューバランスなどのスポーツスニーカーを頑なに勧めようとしている百貨店やアパレル企業はちょっと頭がおかしいのではないかと思う。

ワイシャツ・ネクタイにスニーカーは私服警官や万引き防止Gメンにしか見えないと何度か書いたが言葉だけで説明するのは難しい。

そんなわけでパラパラと見て回ると、三陽商会のウェブサイトにビジネススタイルにスニーカーを履いた画像と、カジュアルスーツにスニーカーを履いた画像の両方が掲載されていた。
これは一目瞭然だから、ご紹介したい。

http://www.sanyo-shokai.co.jp/company/news/2018/02/09.html

興味のある方はこのサイトにジャンプしてもらいたい。
めんどくさいという方のために、ちょっと画像をお借りする。

まず、この画像である。

左がカジュアルスーツでのスニーカーで、右がビジネススタイルにスニーカーである。

三陽商会のサイトから

何度もいうように左のスニーカースタイルはこれでまったく問題ない。
スーツをカジュアルダウンしたコーディネイトのお手本といえる。

一方、右のワイシャツ・ネクタイにスニーカーのスタイルだが、いくら容姿端麗な外人モデルがポーズを付けて誤魔化しても誤魔化きれない。
張り込み中の刑事が腕組みして考えているようにしか見えない。

容姿端麗な外人モデルだからこの程度のダサさで済んでいるが、そこらへんの禿デブ短足のオッサンならもっとひどいことになっているだろう。まさに私服警官が万引きGメンだろう。

ダークスーツにガッチリとしたフォルムの白いスニーカーがもうイケない。
おまけにワイシャツとネクタイがビジネス感を醸し出しており、アンバランスなことこの上ない。

一方、Tシャツ+スーツだとスニーカーはそこまで違和感がない。

この2枚目もそうだ。
スーツにTシャツを合わせた左はスニーカーでも違和感はない。
一方、右はやっぱり白いスニーカーが浮いている。

三陽商会のサイトから

ワイシャツとネクタイのスタイルがどうにもスニーカーとは合わない。
これをどうしてごり押ししようとするのか理解できないし、仮にも「ファッション」を自認する人たちがこれを良いと思って提案しているのだろうか。

女性でも同じだ。

ツイッターで流れてきた東京都心の百貨店に貼られていたレディースのスニーカービズのポスターだそうだが、これはどう見ても万引き防止Gメンか家庭訪問に行くおばちゃん教師といった風情でしかない。

家庭訪問中のおばちゃん教師スタイル

これを「かっこいい」「素敵」と思う女性がどれほどいるのだろうか。
提案した百貨店の人はこれが「良い」と本当に思っているのだろうか。

メンズの場合、テクシーリュクスやワールドマーチのようなスニーカー機能のある革靴は実はたくさんあるが、あまり知られていない。
だからメンズの場合、スニーカー=ナイキやアディダスという構図になってしまうことも理解はできるが、レディースの場合、さまざまなスニーカー機能のあるパンプスがあるし、メンズよりもビジネススタイルは自由度が高い。

なぜ、わざわざメンズと同様のダサいスタイルを売り出そうとするのか理解に苦しむ。

家庭訪問時のおばちゃん教師スタイルにあこがれる女性がどれほどいると思っているのだろうか。
だから百貨店も大手アパレルも消費者に見限られているのではないのか。

スーツ+スニーカーの着こなしは、あくまでもスーツをカジュアルに着る際のコーディネイトで、これによってスーツは「必ずしもビジネのみでの着用とは限らない」という利用法ができたといえる。
ワイシャツ+ネクタイ(特にシルクの布帛ネクタイ)はその組み合わせ自体がビジネスもしくはフォーマルなので、スニーカーとはミスマッチとなる。
一方、Tシャツ+スーツだと、Tシャツがすでにカジュアルアイテムなので足元がカジュアルなスニーカーでもバランスが崩れない。

Tシャツ+スーツだと3点のアイテムのうち、Tシャツがカジュアルでジャケットとパンツがビジネスということになる。
ここにスニーカーを加えるとカジュアルがもう一つ増えて、2:2ということになりバランスがとれる。

一方、ワイシャツ・ネクタイ+スーツだと足首から上がすべてビジネスで固まってしまっているから、足元だけカジュアルにすることでひどく悪目立ちしてバランスが崩れる。
だからこのときはテクシーリュクスやワールドマーチのようなスニーカー機能のある革靴を合わせるべきであり、ビジネススーツスタイルというのは最早完成形といえるから、そこに足したり引いたりすることは見た目がおかしくなってしまう。

百貨店やアパレルの社員はスーツに一家言ある人も多い。そういう人らがどうしてこの私服警官スタイルを粛々と提案しているのだろう。
カネが儲かるから何でも良いのだろうか?
だったらもっと儲かる物を売ればいいじゃないか。
服なんて売りにくい物よりももっと簡単に手軽に売れる物はあるだろうから、百貨店もアパレルもそっちを売れば良い。

しかし、そういう人は他方では「ファッションは文化だ」とか「低価格衣料品はけしからん」とか言っているのである。
その姿勢は矛盾していないか。だからファッソン業界は大衆から見放されてしまっているのではないのか。

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心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
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ワールドマーチならワイシャツ・ネクタイでも違和感なし