お盆休み中は久しぶりに梅田のヨドバシカメラに行った。

最近、衣料品はあべのキューズモールでほとんど買っているし、備品やガンプラはネットで買うことが増えたので、本当にわざわざ梅田のヨドバシカメラに行くことがなくなった。

7階の「ビューティフルライフ コムサイズム」へ行くと、「閉店セール」の貼り紙があり、ほとんどの商品が投げ売りされていた。

この「閉店」が改装などの「一時的閉店」なのか、それとも「完全閉店」なのか貼り紙だけではわからないが、もし仮に、「完全閉店」なのだとしたらなかなか感慨深い物がある。

ヨドバシカメラ梅田店のオープン時には、ビルの半分がコムサだったからだ。
オープン10年後にその半分はなくなり、7階の一画に残るのみとなったが、それすらなくなるのだとすると、完全にオープン時の体制とは別離することになる。

世の中は常に変転する。

毎年この時期は、夏のセール品が各店で投げ売りされる段階に入っているので、当方はこの時期に夏服を買うことが多かった。

とくにコムサは70%オフとか700円とかにまで投げ売りされるから5枚くらいまとめて買うこともあった。

しかし、今年の夏は、もう腐るほど持っている洋服を買い足す気はさらさらなく、どうしてもガンプラやらほかの備品・雑貨類に興味が集中した。

で、何とはなしに、7階をグルリと回ったのだが、コムサのセール品はまだまだ豊富に残っていたから、欲しい人は行ってまとめ買いすると良いのではないかと思う。

ヨドバシカメラ梅田店の7階には両端に分かれているが、ユニクロとコムサが入店している。

この日のこのタイミングだけのことかもしれないが、入店客数には明確な差があった。
ユニクロはにぎわっていたが、コムサはそこまでではなかった。
今の運営企業の状況を明示しているようで興味深い光景だった。

並んでいる商品の「見え方」もいつの間にかユニクロとコムサでさほど大差がなくなっている。

例えば、この紫のチェック柄のボタンダウンシャツ。
違いを挙げれば、ユニクロはチェック柄が細かく、紫が赤みがかっていて、コムサはチェック柄がやや大きく、紫は青みが強い。
「見た目」の違いはここくらいで、付け加えるなら、コムサは、ボタンの縫い糸の色が違うということもある。

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(ユニクロの商品)

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(コムサの商品)

神は細部に宿るという言葉もあるくらい、衣料品に細部は重要だ。
またメンズアイテムは細部の違いによって成り立っている要素も強い。

しかし、だ。個人的にはこれくらいの違いなら、50歳手前のオッサンにとっては「どうでも良い」ように感じられる。

もし、当方がどちらかを買えと言われたら、迷わず値段の安い方を買う。ブランド名は関係ない。

昨今のアパレル不振の原因の一つに、低価格ブランドとアパレルブランドの商品の見た目がほとんど変わらなくなったことが挙げられるが、この2つの商品はそれを象徴しているといえる。

では、どちらの商品が安いだろうか?

ユニクロは定価2990円の1000円引きで1990円に値下がりしている。
コムサは定価5500円だが、70%オフなので1650円になっている。

コムサの方が340円も安い。

もし、当方がどちらかを買うなら、コムサのシャツを買う。

一般的にはユニクロには「安い」というイメージがあるが、実際はそうでもない場合もある。
例えばコムサのセール品の方が安かったりする。

しかし、売れ行きや入店客数はまったく違う。ユニクロと圧倒的に差がある。
ユニクロではまとめ買いが見られるが、コムサも含めた通常のアパレルブランドでは投げ売りセールでもそれほどのまとめ買いは見られない。

それはなぜか?
コムサも含めた通常のアパレルブランドが「安い」ということを消費者に伝えられていないからだ。
消費者は「安い」ということを認識していないし、アパレルブランドは消費者に「安いという価値」を伝達できていない。

自社のブランドの価値を消費者に伝える必要がある。
ブランドの価値はさまざまで、「安い」ということも価値の一つである。
じゃあ、その「安さ」を伝えなければ、そのブランドは消費者にとって何の価値もないブランドということになってしまう。お分かりだろうか?

世の中に商品は山ほどあるし、服はタンス在庫に腐るほどある。
にも拘わらず、自社を選んでもらって買ってもらうには、理由付けが必要になる。

しかも、一昔前と異なり、低価格ブランドの洋服も見た目は「それなり」に良くなっている。

もう、見た目やブランドネームの違いだけで買ってくれる要素はほぼない。

じゃあ、価値を伝えなくては誰も買ってくれない。投げ売りセールで安いならその「安い」という価値を強烈にアピールする必要がある。

投げ売りセールにも拘わらず入店客数がそれほどでもないコムサには、「安さ」すら消費者に伝えきれていないアパレルブランドの悲哀を感じるほかない。

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