南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

スーツの着こなし

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 さて、先日、JALの内定式出席者のスーツの画一性を話題とした記事が産経新聞に掲載された。女性は白シャツに黒スーツ、男性は白シャツに紺がほとんどである。
これに対して、バブルのころはもっといろいろな柄、色のスーツを着た学生がいた。というのだが、スーツの問題は自分も含めて、日本人にはまだまだ難しいというのが感想である。

スーツの着こなしのベテランであるオヤジ世代のサラリーマンでさえ、そのスーツの着こなしはおかしい。たとえば白い靴下を履いている人がいる。やけにダブダブの大きいのを着ている人がいる。ズボンが短く、座ると靴下とズボンのすその間からすね毛が見えている。などなど。
個人的に一番おかしいのが、結婚式・葬式に着用する略礼服なる物である。欧米には略礼服は存在しない。
あれは日本のスーツ屋が作ったキャンペーン商品なのであり、正式なスーツスタイルにはない。

うろ覚えで恐縮だが、正式なスーツスタイルでの結婚式・葬式スタイルは、黒またはチャコールグレーのスーツに、結婚式ならネクタイはシルバー無地、葬式なら黒無地ネクタイ着用である。
略礼服しかもダブルブレストのジャケットに真白いネクタイなどというものは、欧米から見れば奇異に映る。

しかし、自分の親戚縁者もそうなのだが、略礼服こそ「正式の礼装」と思いこんでいるサラリーマンの多いこと。自分より年下の人間から「略礼服くらい着ろ」と注意を受けることがある。そのとき、わざわざ講釈をたれる気はないので、黙殺することにしている。

ついでに言えば、タキシードを昼間に着ることもご法度らしい。タキシードは夜、昼間はモーニングやディレクターズスーツが正式。昼間の結婚式で新郎がタキシード着ているのもおかしな話ということになる。

このようにかなり間違えたスーツ、礼服の着こなしが氾濫している中において、新入社員のスーツの着こなしの没個性化を嘆いていも始まらない。それこそオヤジ世代からもう一度正式のスーツの決まりごと、礼服の決まりごとを勉強しなおさなくてはならない。

これもついでだが、リクルートスーツの白シャツに紺色スーツといういでたちは、欧米では銀行のマネージャークラスの人間が月曜朝の会議に出席するときの服装だという。欧米ではミディアムグレーやチャコールグレーが一般的で汎用性がある。
銀行のマネージャークラスの着こなしを就職活動生に教える就職活動のノウハウ本も非常に困り物だと思う。

アパレルの生産深刻に

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 繊研新聞の9月29日付の1面に「中堅アパレル生産深刻」という記事が掲載されている。中国の生産のタイト(素材、縫製の両面)さ、国内工場の疲弊、大手テキスタイルコンバーターの組織改編の影響から、レディース中堅アパレルの生産に支障をきたしているという。

レディース中堅アパレルに限らず、繊維製品すべてのジャンルで中国生産は厳しくなる一方で、生地の果てしない値上がり、縫製ラインのタイトさ、人件費の高騰などがネックになっている。

記事中で国内生産で大きなミスが発生し「国内の生産工程の傷み具合を感じた」とあるが、のんきに「傷みを感じた」などと言っている場合なのだろうか、と疑問を抱く。
国内の生産工程が傷んだのは、工場側にも責任はあるが、アパレル側にも大きな責任がある。このコメントはまるで他人事である。

ジーンズがアパレル全体に広まった理由

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 昨日紹介した週刊プレイボーイのユニクロ9990円ジーンズの記事内で、エドウインやリーバイスなどのジーンズ専門ブランド以外が広くジーンズという商品を生産できるようになった背景について「ジーンズ専門ブランドを退職して、ユニクロはじめとする各アパレルに就職する人が増えた」という説明がある。

これはまったくその通りで、ビッグジョンの尾崎篤社長も「ジーンズ業界のOBがアパレル各社に散らばったからジーンズがアパレル業界全体に広まった」とおっしゃっている。

ただ、記事内では「金銭による引き抜き」を理由として挙げているが、退職するのは金銭理由ばかりではないのが現状だ。
リーバイ・ストラウス・ジャパン社を除くジーンズ専門アパレルは、一族経営であり、創業から30~40年以上を経過している企業も多い。しかも企業規模はそれほど大きくなく数十億円内外がほとんどで、現在、売上高100億円を越えているのはエドウインとリーバイスだけである。

企業規模が大きくなく、一族経営、そして企業歴が古い。となると、多くの場合、「企業体質の古さ」「○○家の家業」につながりやすい。
極論を言えば、お父ちゃんが社長で、息子が専務、お母ちゃんが経理、従業員は何だかよくわからないが○○家の使用人。みたいな図式に陥りやすい。
こういう体質に合わなくて辞めていく若い人、そこでのコップの中の権力闘争に敗れて会社を去る人が数多くいる。しかし、彼らとて某かの収入は必要だから、自分の持っているスキルを次の仕事先で生かす。
それがたまたまユニクロであり、ジーンズ専門アパレル以外のアパレル各社だったということになる。

ジーンズ専門ブランドがジーンズ生産のノウハウを囲い込もうとすると、今よりも厳格な終身雇用制度を敷かない限り人材の流出は止められない。しかも業界自体の歴史が長いため、流出した人材も多数に上るということになり、ジーンズの業界全体への広まりは自然な流れといえる。誰が悪いわけでもない。
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