南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

メンズもジーンズ離れが深刻

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 先日、2月7日発行「週刊東洋経済」のジーンズカジュアル動向についてたった一言だが、コメントを掲載していただいた。自分の名前の漢字が少し違っていたのはご愛嬌ということで。(笑)

記事は、ジーンズメイトの昨年末の株価急騰事件から始まるのだが、昨今のジーンズカジュアルショップ苦戦の原因を取材している。さまざまな要因があると思うのだが、2Pということで、あれもこれも盛り込むことはできなかったのだろうと思う。

まず、どれくらいジーンズというアイテム(カラージーンズやショートパンツも含む)がここ3年間苦戦しているのかという具体的根拠として、ジーンズ生産統計が挙げられている。誌面のP21に棒グラフがあるので、そちらをご紹介すると、

プレミアムジーンズブームのピークだった05年の生産統計は約7000万本
06年は少し7000万本を割る
07年は6500万本を割る
08年は5500万本まで減る
09年は約5000万本


という推移である。

これは毎年、日本ジーンズ協議会が発表しているジーンズ生産統計による数字である。
繊維流通研究会のHPには98年から09年までの生産統計が掲載されてあるので、こちらも参照いただきたい。
http://www.apparel-mag.com/pdf/papers/p005_jeanstokei_2010.pdf

しかし、この統計には大きな落とし穴がある。
東洋経済にも注釈があるのだが、ユニクロやスーパーなどの生産数量は含まれていない。もっと正確に言えば日本ジーンズ協議会に加盟していない企業、例えばポイントやしまむらなどの生産数量も含まれていない。
もし、ここにユニクロが含まれていれば1000万本前後は増えることになる。
逆に日本ジーンズ協議会の加盟各社の生産数量が激減している証拠にもなる。


それにしても、このジーンズ生産数量の低下の原因はなんだろうか?
文中には「レディースでレギンスがトレンドになり、ジーンズ需要が減った」と書かれてあるが、それだけではないだろう。トレンドに関して言えばメンズでもジーンズ離れが顕著である。

2010年はメンズ、レディースともにカジュアルテイストがトレンドとなった。とくにアウトドアテイストのカジュアルは好調だった。従来であれば、カジュアルがトレンドに浮上するとき、必ずジーンズの需要も増えた。
しかし、今回のカジュアルトレンドではジーンズは浮上せず、チノパンやカーゴパンツが浮上した。この傾向は2011年も続いている。

3階・チノクロップド













(アーバンリサーチのクロップド丈チノカーゴパンツ)



トレンドというと兎角レディースに目が向きがちだが、メンズカジュアルでもジーンズがトレンドではなくなったことはかなりの痛手だ。なぜなら、レディースはパンツ類を穿かなくてもスカートもあればレギンスもある。ワンピースもある。ボトムスの種類が豊富だ。
しかし、メンズはよほどの特殊な嗜好を除いて、ボトムスはパンツしかない。そのパンツも種類が少なく、ジーンズかチノパンかカーゴパンツかワークパンツ、あとウールのトラウザーくらいだろう。
この少ない選択肢の中からジーンズが漏れてしまったという事実はかなり衝撃的ではないだろうか。


オーソドックスなジーンズに魅力を感じる方も多いとは思うが、それ以上に新しいジーンズの打ち出しがないと、見向きもしない消費者層も相当にいるのではないだろうか。ジーンズの企画担当者はビンテージマニアになるのではなく、新しいデザインやスタイリングを開発しなくては、次のジーンズブームは5年先になるだろう。

続・憤然と席を立つ経営者

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 先日、2月2日に「日本で一番大切にしたい会社」の著書、坂本光司さんの講演内容をかいつまんでブログ掲載させていただいたところ、顔見知りの方がえらく憤激されているそうである。
どの部分に憤激されたのかよくわからないが、まあ、面白い反応なので今回はその続編を書く。(笑)

2月2日「憤然と席を立つ経営者」

http://blog.livedoor.jp/minamimitsu00/archives/2135426.html

この坂本さんの講演内容を一言でまとめるなら「中小企業は絶対に安易な首切りをするな」に尽きると思う。
坂本さんの挙げた事例によると「81歳の現役社員がいる会社がある。本人が体調がすぐれなくなってきたから退職したいと申し出ると、社長は週に2回でも通勤してほしいと引きとめた」とのことである。


一種の美談だとは思うが、実際自分が81歳社員の立場なら「もう年金も支給されるし、そろそろ仕事することを止めたい」と考える。それに81歳社員が在籍するがために、若年層の雇用をしないのであれば、それも大きな社会問題である。日本の中小企業が定年制なしになれば間違いなく若者の雇用が現在よりもさらに減る。こちらの方が危機を感じる。


また正直なところ「まったく首切りのない企業もどうなのかなあ?ちょっと疑問やなあ」という感想も抱いた。
中には心がけの良くない社員もいるだろうから、首切りをせざるを得ない場合もあろう。まあ、そういう社員を採用した経営者の不明であると言えばそうなのだが。
ちなみに、自分が採用しておいて、その後で「あいつはダメだ」と陰口ばかり言う経営者もいるが、それなら自分の採用責任はどうなのだろうか。


しかし、坂本さんの意見は、一つの見解であるので、やはり資料としては蓄積しておくべきだろうと思う。


坂本さんの講演でもう一つ心に残ったのが
「若者がダメだとか内向きだとか批判ばかりあるが、若者は変わっていない。我々(おそらく、我々世代&我々経営者たち、という意味だろう)が悪い方向に変わってしまった。我々が良く変わる必要がある」という言葉である。

若者批判ばかりしている大マスコミに聞かせたい言葉だ。


音読、朗読は日本の伝統的読書法

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 技術の進歩による電子書籍化で、音読が注目を浴びているという。以前から、俳優やナレーター、声優による音読テープや音読CDなどがあったから、それの延長線上と言えるだろう。

名作を少女が朗読するアプリ「朗読少女」のダウンロード数が50万件突破
http://www.garbagenews.net/archives/1675034.html?ignore_lite

名作の作品を仮想のキャラクタである「乙葉しおり」という女の子が「朗読」するiPhone・iPad用のアプリケーションで、App Storeの総合トップセールスでは10位、Bookカテゴリでは1位を記録している。

とのことである。
個人的に面白いなと感じたのが、日本では明治時代の初期まで読書=音読だったという歴史がある。もっともこの音読は人に読んでもらうのではなく、自分で読む際も朗読だった。
自宅に岩波文庫「南総里見八犬伝」(全10巻)があるのだが、これは現代語訳が付いていない。その昔、四苦八苦しながらなんとか読み終えたのだが、読み進めるうちにだんだんと、音読に適した字数のリズムで書かれていることがわかってきた。だからと言って自宅で朗読などしなかったのだが(笑)
家族に聞こえたらひどく怪しまれる。
黙読しているとひどく退屈で眠くなるのだが、朗読するとリズム良く耳に入ってくる。

文中に

書籍に親しむ(新しい)手段として「音声」という手段を提案したことにある。



という個所があるのだが、
実は新しい手段ではなく、非常に古典的な手段だったと言える。
技術革新によって、知らず知らずのうちに江戸時代の手法に戻ってきたというのは、なんとも面白い現象だと思った。


電子書籍化がこのまま順調に進んで、ほぼすべてが電子書籍化された100年後くらいには「画期的出版法を開発した。紙に印刷すれば再生に電源が要らない。省エネだ」なんていう笑い話が実現するのかもしれない。
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