アパレル向けODM業界も生き残り競争が年々激化しているという話
2024年4月10日 製造加工業 0
90年代にちょっとしたデザイナーズブームがあった。 東京、大阪で独立を果たした個人デザイナーが相次いでデビューした。 しかし、実際に自身のブランドだけで生計を立てている人は少なく、多くのデザイナーはアパレル企業からの外注デザインを請け負うことで生計を立てていた。 当方が業界紙記者になったのは97年のこと。その当時もまだ余波は残っていて、実際に独立したばかりと
小粒なインフルエンサーブランドやD2Cブランドが増えている理由
2022年6月10日 トレンド 0
洋服という商品は、作ることと売ることで全く異なるノウハウが必要になる。 逆にどちらかが欠けてもビジネスとしては成り立たない。ここが洋服を商売のネタとすることの難しさだと思う。 これは縫製工場や原料メーカー、ODM屋、商社がオリジナルブランドを作ってもほとんどが離陸できないままに終わることで証明されている。逆に販売員上がりの人がノリで開始したオリジナルブランド
衣料品OEM業者の性質と存在意義を理解しないまま使っている?
2022年5月16日 製造加工業 0
ウェブ空間を眺めていると毎年無数の洋服ブランドが誕生している。 洋服ブランドはどれほど高尚なコンセプトを掲げていようと、よほど斬新なビジネスモデルを確立した少数を除くと、基本的には「服」という「物」を売ってナンボであるから、「服作り」というのは、ブランドの生命線の一つだといえる。 で、この「服」の作り方だが、無数の新ブランドとはいえ、大きく2つに分かれる。
小規模OEM業者の生き残りも厳しい状況となったアパレル業界
2022年1月19日 トレンド 4
当方が業界紙記者となったのは97年で、当時はアパレル企業から独立した人が自前の小規模アパレルを作ることがまだ主流だった。 野心的な若い人、不祥事も含めて何らかの理由でアパレル企業を退職した中高年はだいたい小規模アパレル企業を立ち上げた。 2005年を越えたあたりから、独立組が小規模アパレルを立ち上げることは減り、OEM・ODM会社を立ち上げることの方が増えて
衣料品の「製造の多層化」が進む理由
2021年7月8日 製造加工業 2
猫も杓子もD2Cで笑えてくるのだが、有象無象のD2Cが増えすぎ、わけのわからない仕入れ品販売までがD2Cを名乗っている。 そういう有象無象のD2Cは必ず「中間段階を排除して割安な良品を提供する」と唱えるのだが、欧米各国の事例は知らないが、我が国内でいうなら、流通段階はこの25年間くらいでかなり整理されている。 問屋が何重にも介在するなんてことは、ほとんど無く
洋服の製造加工工程は複雑怪奇で過度に多層化している
2020年2月19日 考察 1
D2Cの謳い文句として「中間業者を排除しているから割安で良品を提供できる」というものがあるが、若い人はともかくとして40代半ば以上の中高年層は、25年くらい前にも聞いたことのあるフレーズだなと感じるのではないかと思う。 そう、25年くらい前から盛り上がったSPA(製造小売り)化のときの謳い文句と同じである。 現在、国内で展開されている主なブランドのほとんどは