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南充浩 オフィシャルブログ

そごう西武のSPA事業「リミテッドエディション」の失敗は「悲劇」ではなく当然だったのではないか

2024年7月18日 企業研究 2

成功すれば高い営業利益率が期待できるが、売れ残る危険性も高いとされているのが、アパレルSPAである。 生地雅之さんは「根本的な商品の差別化を目指すなら百貨店も一部分はSPA化すべきではないか」と常々主張されており、当方も「根本的な差別化」を前提とするなら、百貨店が一部商品をSPA化するのが最も得策だと思っている。 ただ、実際には百貨店の一部分をSPA化すると

都心百貨店が家電量販店へ変わるのは20年前から続いているという話

2023年10月4日 百貨店 0

先日、各百貨店の歴史をまとめたYouTubeチャンネルをたまたま見つけてしまって、アップされた動画をほとんど見た。百貨店以外に食ネタもあったがそちらはスルーした。(笑) 興味のある方はどうぞ ⇓   ごやみん【GOYAMIN】 – YouTube   髙島屋がダイエーに乗っ取られかけた話とか、岡田茂の三越事件とか、松坂屋創業家

ヨドバシカメラが買った池袋西武には「それなりにブランドを誘致できるんじゃないの?」と思った話

2023年9月28日 売り場探訪 0

そごう・西武が無事に売却されたわけだが、今後についていくつかの懸念が指摘されている。 その中に「洋服ブランドが集まらないのではないか」という懸念がある。もちろんその懸念は正しい。だが、個人的には今後のプランニング次第では現予想以上に集まるのではないかとそんな風に考えている。 友好的な感じではないがすでにルイ・ヴィトンは西武池袋に残留することを発表している。

ストライキ決行でも百貨店事業の売却は止められないだろうという話

2023年8月30日 百貨店 2

明日、そごう・西武の労組が西武百貨店池袋本店でストライキを決行するのかどうかが話題となっている。 日本国内でストライキが起きるのは実に久しぶりのことで、働き始めて30年になるが、30年間でほとんど聞いたことがない。60年代・70年代にはけっこうストライキがあったと聞いているが、80年代半ば以降はほとんど起きた記憶がない。 仮に明日、ストライキが決行されたとし

百貨店は昔ほどには「ありがたみ」のある存在ではなくなったという話

2022年12月27日 トレンド 1

今年も早いもので残り5日である。 1年や2年で大きく変わる物事は少ないが、10年・20年を経てジワジワと変わり、気がついてみるとかなり変わっていたという物事は多い。 自分はその一つが、ファッション衣料・ブランド衣料に対する熱意・渇望感・尊崇感ではないかと思っている。 何度も書いているが、当方の場合、ジジイ化によることも手伝ってブランド衣料への渇望感は年々薄れ

レディースファッションに特化した現在の百貨店に「文化」なんてあるの?

2022年12月15日 百貨店 1

そごう西武が米ファンドとヨドバシカメラ連合に売却されることが決定したことは広く知られている。 当方の感想としては「順当な売り先じゃないの?」というものしかない。池袋西武、横浜そごうの二本柱と、そごう千葉くらいしかまともな売上高を稼げる店舗が無い百貨店なんて独力で再建することは難しい。独力での百貨店再建が可能なら、それ以前に経営状態はここまで悪化しなかったはず

「物」がお粗末だったら「コト販売」は成功できない

2021年1月19日 売り場探訪 0

繊維・アパレル業界でいうと、2008年以降、ユニクロやジーユーなど一部の勝ち組を除いて、マス層での洋服の売れ行きが目に見えて悪化した。 呼び名はいろいろあるが、ミドル層とかアッパーミドル層とかローミドル層とかそういうのをひっくるめてのマス層で、ビッグヒットを記録するアイテムやブランドが少なくなった。 売り上げ規模数億円~数十億円のニッチ市場には好調アイテムや

そごう西武の店舗バラ売りで百貨店の再編は最終段階に突入した

2016年10月12日 百貨店 0

 連休前に、そごう西武が関西の3店舗を阪急阪神のH2Oリテイリングに譲渡するという報道があった。 最初に資本業務提携の報道があった。これによると、お互いに3%ずつの株式を持ち合うことで合意したという。ちなみにH2Oは高島屋とも資本提携しており、現在、5%ずつの株式を持ち合っている。 その中で、関西にある西武高槻、そごう神戸、そごう西神の3店舗を譲渡するという

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