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南充浩 オフィシャルブログ

2019年3月 の記事一覧 : 20件

ネット通販もSPA化も「売るためのツール」に過ぎない ~手段を目的化し続けるアパレル業界~

2019年3月14日 ネット通販 0

このところ立て続けに古いアパレル業者と会ってあらためて驚かされた。 彼らはもちろん当方よりも相当に年上なのだが、ネット通販に対していまだに美しい幻想を抱いている。 いわく、「これからはネット通販がメインの時代」 いわく、「ネット通販を強化すれば確実に売上高が増える」 いわく、「オムニチャネルに積極的投資を」 などなど といった具合で、10年前から時空転送され

セールスポイントが「日本製しか」ないブランドは絶対に売れない

2019年3月13日 商品比較 0

先日、自宅の近所をママチャリで走っていたら、推定70代だと思われるジイさん二人が立ち話をしていた。 そのジイさん二人は色違いでユニクロのウルトラライトダウンを着ていた。 年寄りにとっての「ハレ」の場所というのがどういうものかはまったく想像がつかないが、「ケ」の場所(いわゆるカジュアル)ではけっこうユニクロの着用者が増えたと感じる。 ユニクロの着用者が増えたこ

儲からない産業が廃れるのは当然

2019年3月12日 産地 0

基本的に我が国は、古い文物を残す習性に長けていると思う。 正倉院には、中華では絶滅してしまった阮咸琵琶が保存されているし、中華発祥で、かの地ではなくなってしまった雅楽も今だに存続している。 現在、洋装向けの生地製造・加工業、縫製業では高齢化と後継者不足から、今後、倒産・廃業が相次ぎ、一部技術の継承が途絶える可能性が高い。 当方も日本人であるから、当然、そのこ

ユニクロUの値下がり品とジーユーの590円に値下がりしたスニーカーを買った話

2019年3月11日 お買い得品 0

ジジイになりかけているせいもあるのか、最近は「あの服が着てみたい」という猛烈な欲望がなくなった。 1つには自分の容姿の限界を知ってしまったということもあるだろう。 汚いジジイに見えるのは嫌だが、いくら頑張ってもキムタクにはなれない。整形手術と植毛をしない限りは。 当方は、ファッションは自分が満足すること(主観)も大事だが、他人からマシに見られること(客観)の

衣料品・生地の製造加工は「工芸」でも「アート」でもなく量産による工業である

2019年3月8日 産地 0

生地作り、染色加工、洗い加工、縫製など衣料品製造にかかわる製造加工を「工芸」や「ハンドクラフト」「アート」と見なす風潮は百害あって一利なしである。 縫製でいえば、サンプル製造やオートクチュールを除いては、基本的に量産が前提である。 生地作り、染色加工なんて量産の最たる例であり、「工芸」ではなく完全に「工業」でしかない。   https://www.

「繊維業界」「衣料品業界」内にはすさまじいキャズムがある

2019年3月7日 考察 0

来月の末には49歳になるということで、最近知り合う人はめっきり年下の人が増えた。 完全にジジイになりつつあるということである。 年下の若い人たちは、アパレルブランドや販売関係だったりする。アパレル業界の言い方だと「川下(店頭)」とか「川中(アパレル)」と呼ぶが、通常、多くの人が知っているアパレルブランドは、直営店を多数持っているので「川中」でも「限りなく川下

アメリカンラグシーが日本で復活するが、その体制に疑問

2019年3月6日 企業研究 0

昨年に全店を閉店したアメリカンラグシーが日本で復活する。 「アメリカンラグ シー」が日本で復活 伊藤忠と提携 コロネットが運営 https://www.wwdjapan.com/821513 「アメリカンラグ シー(AMERICAN RAG CIE)」が日本に復活する。1984年に創業し、85年にラ・ブレア通りにストアを構えたロサンゼルス発のライフスタイル提

多店舗化とオリジナルライン改変の失敗がメゾンドリーファーを全店閉店に追い込んだ?

2019年3月5日 企業研究 0

タレントブランドは長続きしない場合が多いが、その例外として認知されていた梨花さんのメゾンドリーファーの年内全店閉鎖が報道された。   梨花が手掛ける「メゾン ド リーファー」年内で全店閉店へ https://www.fashionsnap.com/article/2019-03-02/maison-de-reefur-close/   2

伸びにくい靴下はクロコダイルとタビオ

2019年3月4日 お買い得品 0

個人的に長期間に渡って愛用してきたヤマトインターナショナルのファミリーセールがなくなってしまって、少し寂しい思いをしている。 旗艦ブランドであるクロコダイル以外をすべて廃止したり、譲渡してしまったので、ファミリーセールを開催する意味もなくなったということなのだろう。 当方が愛用していたのはカジュアルウェアもさることながら、実はクロコダイルの無地リブ靴下だった

商品クオリティに統一感がないと消費者に不安を与える

2019年3月1日 企業研究 0

先日、某メーカーの人と雑談する機会があった。 当方よりも少し年下で40歳くらいの方だが、学生時代はファッションが好きで、バイト代を貯めては裏原宿ブランドを買っていたという。 ちょうど20年くらい前のことだろうか。 その当時はダウンといえばモンクレーの人気が急上昇しており、価格は今と同様高くて買えなかったから、日本で出回り始めたばかりのカナダグースが安かったか

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