トレンド
「6万円のパーカ」の何が問題なのか理解できないという話
2021年9月27日 トレンド 5
だいたいどんな商品でもピンからキリまでの価格差がある。 ウェブやSNSなんかを眺めていると、それぞれの価格で客層は住み分けていて、そこによくわからない思想やらなんやらはほとんど混じっていないように見える。 しかし、こと洋服に関しては価格の話がやたらと多く、単に価格をレポート的に伝える物よりも思想やらなんやらが絡んでいて甚だめんどくさい。 当方は洋服も他の製品
高額でファッショナブルな服は一般大衆には売れにくい
2021年9月2日 誰がアパレルを殺すのか 1
欧米のラグジュアリーブランドを除いて、ファッショナブルでそこそこの高価格品を売るということと、百億円単位以上の売上高を稼ぐまでに成長させることは現在では両立しにくいと思って見ている。 ファッション衣料と一口に言っても、様々なジャンルがあるが、どれをとって考えても1アイテムの価格が数万円するようなブランドは極大化しても50億円が限界ではないかと思っている。 &
目新しい要素がないと洋服は売れにくいという話
2021年8月4日 ユニクロ 0
我が国日本だけに限らず、成熟社会となれば、バブル期や高度経済成長期のように洋服がドンドン売れるということはなくなる。 何せ、来月着る服がないなんてことはよほどの特殊事例を除くとあり得ないからだ。昨年買った服を着れば過ごせるという人がほとんどだろう。 そうなると、「五適(適品・適量・適時・適価・適所)」の精度を高めたマーチャンダイジングが必要になり、それを立案
新参ブランドは「ニッチで構わない」と「割り切る」姿勢が重要
2021年6月15日 ネット通販 1
以前にもご紹介した「パンナ」さんのYouTubeだが、本チャンネルは特撮番組解説である。 それのサブサブチャンネルとしてYouTube自体への解説動画を開始されたのだが、この動画が世の中に跳梁跋扈しているヘッポコマーケティングコンサルよりよほど理路整然としていて正論ばかりである。 月額10万円の契約で年1回しか面談しないようなへっぽこコンサルタント(実質的に
「過剰な高品質アピール」は衣料品ビジネスではあまり役に立たない
2021年5月27日 製造加工業 0
このところ、三陽商会のニュースがあちこちで伝えられており、もちろん良い書かれ方ばかりではないが、広報的にはかなり頑張っているのではないかと思って見ている。 復活への模索が伝えられるのだが、その中で時々気になる表現に出くわす。 これはSNS上にいる製造加工業者やファッションこだわり派からも、似たような見解が10年前から唱えられ続けているのだが「高品質」「品質」
「大量生産の否定」と「雇用の確保」は両立不可能
2021年5月20日 製造加工業 0
国内のデニム生地生産最大手といえばカイハラだが、カイハラのデニム生地生産数量を把握している人は川下には少ない。 ちなみに、過去記事をさかのぼって調べると、カイハラのデニム生地生産量は近年、年々減少していることがわかる。 どうなるメード・イン・ジャパンデニム | WWDJAPAN この2014年11月の記事では 日本では紡績からロープ染色、織布までの一貫生産体
企業などの事業所からの服の廃棄量は2・7%
2021年4月23日 誰がアパレルを殺すのか 1
「洋服の大量廃棄ガー」が喧しいが、以前からまともな識者は「企業からの廃棄量は少ない」と指摘していた。 理由は「捨てるにはけっこうな料金が発生するから」である。 ご自宅から大型の家電なり家具なりを捨てる際に3000円とか5000円を支払っていることを思い出してもらえばその理屈がわかるだろう。 産業廃棄物として捨てるには、捨てるための料金がかかる。 売れ残った洋
最初から最後までピンと来なかった「D2C」という概念
2021年4月15日 ネット通販 1
昨年から始まったコロナ休業によって、繊維業界では、素材メーカーや縫製工場、染色加工場によるオリジナル品のネット直販が増えた。 増えたというより、実店舗が長期休業した上、再開後も2019年並みの売上高に戻らない状況としては製造加工業者としては自衛目的としてオリジナル品の直販を増やさざるを得なかったというのが実情である。 2019年までなら百貨店やファッションビ
長所は状況や環境の変化で短所になってしまうという話
2021年4月1日 企業研究 2
物事の長所と短所は必ず表裏一体である。 即断即決と言えば長所のように聞こえるが、悪く言えば「浅慮」である。また慎重といえば長所に聞こえるが、悪く言えば優柔不断・決断力が無いともいえる。 そして、長所と短所は同じ物なので、状況や環境の変化によって、それが良く出たり悪く出たりする。 例えば、通り一遍のありふれたこの日本企業批判記事。 日本でユニコーン企業が「7社