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南充浩 オフィシャルブログ

ワークマンが9オンスのヘビーオンスTシャツを980円で販売していて驚いた話

2021年4月2日 お買い得品 3

今日、4月2日、なんばシティ南館2階に「ワークマン女子」がオープンする。

昨日、内見会に参加した。

大阪では第1号店になり、関東の店舗と合わせると、この業態が都心ターミナル型ということになる。

 

直接いろいろと話を聞くことができたので、また考えを整理してからどこかでまとめてみたい。

 

今回は店内で見つけたお買い得品について紹介したい。

ワークマンの商品は基本的に作業服からの派生で、アウトドア、スポーツ向けとなっている。そのため、機能性合繊素材がほとんどである。

もちろん、スポーツ、アウトドア、ワークという状況では、それがTPOにマッチしているが、デイリーカジュアルではちょっと取り入れにくいことも多い。

例えば、合繊テカテカのTシャツをカジュアルに着るのは、何となく現場作業員の休日にしか見えない。もしくはスポーツジムの帰りか。

当方はジョギングくらいはするが、アウトドアもしないし、そういうジムの帰り道みたいな服装で過ごすことは隙ではない。

だから、防水リュックとか防水透湿ジャケットには興味があるが、ジョギング用以外では合繊Tシャツには興味がない。

 

そんな中、目に留まったのが、このTシャツである。

綿100%9オンスのヘビーオンスTシャツである。

 

 

 

Tシャツの生地にもトレンドがあって、一昨年くらいからジーユーやユニクロでも分厚いヘビーオンスTシャツが登場しているが、その前、2005年頃は西海岸スタイルだとかでテロテロの薄い生地のTシャツが大流行していた。

店頭にはその類の商品しか並んでいなかったので、それしか買えなかったため、当方も結果的にたくさんの枚数を所有することになったが、はっきり言って何が良いのかさっぱりわからなかった。

綿花使用量を抑えてコストダウンしただけではないかとさえ勘ぐった。

何よりも汗っかきの当方には生地が薄いため、ボトボトになりすぎてまったく不快でしかなかった。さらにいえば、白はスケスケでいやらしくみすぼらしい。

恐らく、当時のTシャツは4オンス前後しかなかったのではないかと推察する。

 

Tシャツとデニムは生地の分厚さの目安として「オンス」という単位を使う。しかし、これは本来は「重さ」の単位であり分厚さではない。重い=分厚いということになりやすいということである。

オンス数が多ければ多いほど重いということになりやすいわけである。

通常のTシャツはだいたい5オンス前後。少し分厚いと6オンス台だろう。

7オンスを越える厚手のTシャツはなかなかない。ましてや低価格でのヘビーオンスTシャツはなかなかない。

 

そのこだわりと一早くネット通販を開始した先見性で尊敬あたわざる京都イージーですら、7オンス、7・9オンスのTシャツである。価格はだいたい半袖で4900円。

ブランドによってはもっと高価格になるだろう。

 

それがワークマンは、半袖・長袖ともに税込み980円である。

驚きの安さだ。

長袖の方が高いのかと思ったら同額で、これは半袖と長袖コミコミでの製造価格設定の賜物だという。このヘビーオンス長袖Tシャツは今の業界の店頭ではあまり類を見ないからお買い得である。

驚きの安さだったので内見会にもかかわらず、グレーの半袖を1枚買ってみた。

まだ洗濯をしていないので洗濯後どういう風合いや大きさになるのかは不明だが、現在の日本で売られている量産品で大きく縮むようなTシャツはほとんどない。

 

ちなみに名高いオーシバルの長袖Tシャツを大枚はたいて買ったことがあるが、洗濯をするとひどく斜行したので「二度と買うか。ボケ」と怒りながら捨てた。

価格が高さと斜行や縮みなどの物性の高さは決してイコールではないということだ。

 

綿100%ヘビーオンスTシャツは、カジュアルおじさんにとっては恐らくは好印象となるだろう。また980円という価格も多くの人にとっては魅力的な価格だろう。

しかし、デメリットもある。

当たり前のことだが、綿100%の生地が分厚くなればなるほど洗濯しても乾きにくくなる。

夏場は良いとしても冬はめちゃくちゃ乾きにくくなる。

これは綿100%の分厚いスエット、スエットパーカにも共通するデメリットである。

だから「作業服」という観点で見ると、もしかすると適さない部分もあるのではないかと思う。

 

その一方で、カジュアルとして見た場合は、特に中高年の男性にとっては好ましいと見えるだろう。

この辺りはいつも書いているようにメリットとデメリットは表裏一体ということである。

 

しかし、9オンスTシャツを980円(税込み)で販売できるワークマン、ひいてはベイシアグループの資本力とサプライチェーンというのは凄まじい。

この1品だけは並みいるカジュアルブランドと比べても群を抜いているのではないかと思う。

 

メディアでは「ワークマンは同じ商品を3年~5年売り続ける」と伝えているが、実際はワークマンプラス、ワークマン女子とカジュアル用途が増えると、全品それで立ち行かなくなるのは自明の理である。そんなことが可能ならどうしてジーンズメーカーやジーンズショップは衰退したのかということになる。

ワークマンでは現在トレンドに対応して1年間で販売終了し、よほどの好調でなければ補充追加しないというスポット品番「20」番というグループがある。

現在、これがだいたい構成比で13%を占めてている。この20番が店頭の鮮度を保っているわけである。

カジュアル客向けのプラス、女子の店舗が増えれば増えるほど、この20番は増やさざるを得ない。そのあたりのバランスを今後どのようにワークマンがコントロールするのかに注目したい。

 

7・1オンスのユナイテッドアスレのTシャツをどうぞ~

 

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 comment
  • kimgonw より: 2021/04/02(金) 12:11 PM

    ということはワークマン女子は男子も買えるものがあると考えられるんですね
    じゃ 寄ってみましょう
    まんぼう前に

  • BOCONON より: 2021/04/02(金) 6:24 PM

    ワークマンは男もののセットアップスーツまで売り出しているし,前回書いたような事情を考えたら,案外本気でユニクロに取って代わるという野望を抱いているのかも知れない。ニトリとかもあるいは...(笑)。

  • OZ より: 2021/04/02(金) 9:07 PM

    980円すごい衝撃。
    そもそも9オンスのヘビーウェイトといえばグッドオンくらいだし、愛用してるのですごく気になる。ワークマン全く行ったことないけど行ってみよう。

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