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南充浩 オフィシャルブログ

夏物衣料品のバーゲンが盛り上がらないのは今に始まったことではないという話

2026年7月10日 売り場探訪 0

九州から関西にかけて7月8日に梅雨明け宣言が出た。

それと同時に日中の最高気温は30度を越える暑さとなっている。暑いことは暑いし、汗もかく。しかし、ここ何年間かの35度越えの猛暑・酷暑になれてしまったのか、耐え難いほどの暑さとは感じられない。

猛暑に身体が慣れたのか、当方が老化してしまって老人特有の暑さを感じにくい体質になってしまったのか。

そんなわけで夏本番となってしまったわけだが、例年に比べると1ヶ月半ほどは涼しく過ごせたのだから儲けものだと思うし、体の疲労度もマシである。

 

 

 

夏本番になったが、衣料品の夏物バーゲンというのは始まっているのだろうか?

多分始まっているはずだが、全く認知できていない。商業施設にも何度も立ち寄っているものの、「夏物バーゲン」という雰囲気はあまり感じられない。

パルコが施設全体としてのセールをやめたというニュースは読んだことがある。ただし、施設全体でのセールはやめたが各テナントのセールを廃止したわけではない。要は、各テナントは勝手に値下げして売ってねというスタンスになったという話である。またパルコ以外では、夏物バーゲンのスタートを遅らせる施設も珍しくなくなっていると報道されている。

 

 

《めてみみ》夏のセールのあり方 | 繊研新聞

「夏のクリアランスセールは売り上げがコロナ禍前に比べて半減した」と、ある地方百貨店の経営者が嘆く。セール品は売れず、鮮度のある正価品が売れる傾向が続き、MDの見直しが迫られる。百貨店の今夏セールは6月26日からスタートした店が多かったが、一部は前年と同様に7月中旬から開始する。

セール時期を遅らせたのは、本来の実需期に正価販売の機会を確保し、適時、適品、適価の品揃えで販売機会ロスを防ぐ狙いだ。もっとも開始時期だけでなく、夏セールの在り方が問われている。夏物商戦が長期化し、正価で売れるにもかかわらず例年通りの時期にセールを実施する慣行がある。

 

とある。

今回のコラムにもあるように、夏のバーゲンセールは年々存在感がなくなっている。

それは2010年代後半から突然そうなったわけではなく、2000年代前半からすでに夏のバーゲンセールは存在感も集客力も低下してきていた。

2010年代前半までは、当方も夏・冬のバーゲンに欠かさず出向いていた。ユニクロは今のような品揃えではなかったし、ジーユーは影も形も無かった。そのため、当方でさえファッションビルと百貨店をハシゴしていた。

90年代後半に比べて、2000年代に入ると、メンズの夏バーゲンの集客は明らかに低下していると感じるようになった。

 

 

このころ、まだ会社員だった当方は、夏バーゲンの初日は平日であることが多いので、その場合、有給休暇を取って買い物に出向いていた。

90年代後半くらいまでは、有給を取っててよかったと思えるほどにメンズ売り場もバーゲン客で混雑していた。それが2000年を越えてから徐々に減少していき、2003年ごろになると、メンズ売り場は初日でも閑散としており「これじゃ有給休暇を取る必要が無かったなあ」と感じて、それ以降は夏バーゲンのために有給を取ることをしなくなった。

今では夏バーゲンそのものに足を運ぶことさえなくなったし、いつから始まるのかさえ調べることをしなくなった。

 

 

 

当方からするとメンズ服の夏バーゲンは、正月が絡む冬バーゲンに比べて品揃えにも魅力が乏しいし、購買意欲も低い。

何せ、メンズの夏服はバリエーションが少ない。半袖Tシャツか半袖ポロシャツか半袖シャツか、である。もちろん、レイヤードを楽しむことはしても構わないが、当方には暑くて無理である。必然的にその3種類を買うしかない。だが、もうすでにそこそこの枚数を持っている。わざわざ買い足さねばならない動機がない。

買い足すとすれば吸水速乾服である。あとは今年は遮熱素材服を値下がりしたら試しに買ってみようかと思っているくらいである。要は暑さ対策以外の服に関心を持てなくなっている。

 

 

このコラムでは、

長く暑い夏のため、処分の時期を変えざるをえなくなった。初夏、盛夏、晩夏といったシーズンMDでセール依存が薄れていく流れが定着した。

と、近年の夏の長期化による、夏シーズンの夏物投入を原因の一つに挙げているが、それもまた事実だろう。

夏バーゲンを7月頭に始めたとて、その後、まだまだ半袖の新商品が投入される。衣料品が好きな人ならセール品よりそちらを買いたいと思うだろう。そうなると夏のセール品の売れ行きが鈍るのは当たり前といえる。

 

 

さらにいうと、夏服は元々定価自体が冬服ほどには高くないから値下げセールを待ちわびるという心境になりにくい。そして、ユニクロ、ジーユー、無印良品などの大手SPAは、セール開始時期など設定せずに、在庫滞留期間の長さと売れ行きの良し悪しによって、機械的に値下げ処分を年間通じて行っている。

贔屓のブランドがなければ、夏服なんてユニクロ、ジーユーで値下がりした吸水速乾Tシャツを買えばそれで事足りてしまうと感じるのがマス層だろう。もちろん、当方もその一人である。

 

 

日本人にとって特別な「正月」という期間が絡む冬バーゲンは今後もそれなりの盛況さを維持できるだろうが、夏バーゲンはこのままじわじわと静かにフェードアウトしていくことになるのではないかと当方は見ている。

 

 

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