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南充浩 オフィシャルブログ

三陽商会のイオンモール向け新ブランドの価格設定は高すぎじゃないか?

2026年7月2日 企業研究 3

三陽商会がショッピングモール販路の開拓に乗り出した。

実際にどんな店作りになるのか見ていないし、実物の商品も見ていないので成否は断定できない。

断定はできないものの、発表内容を見ると全国ショッピングモールで大幅に拡大することは難しいのではないかと当方には思える。

理由は価格設定が高すぎるからである。

たしかに百貨店よりは安いが、イオンモールに入店している競合ブランドと比較すると、だいたい1・5倍から2倍は高いのではないかと考えられる。

もちろん、店作りや商品デザインなどでその不利を跳ね返せる可能性は否定できないが、個人的にはその確率はかなり低いのではないかと考えている。

報道内容を見てみよう。

三陽商会/商業施設向け新業態1号店「イオンモール岡崎」に9月16日オープン

 

三陽商会は9月16日、愛知県岡崎市の「イオンモール岡崎」に「SANYO Style STORE PLUS(サンヨー・スタイルストア・プラス)」をオープンする。婦人服ブランドの複合型ショップ「SANYO Style STORE(サンヨー・スタイルストア)」の新業態店舗となる

「SANYO Style STORE PLUS」の展開ブランドは「AMACA(アマカ)」「EVEX by KRIZIA(エヴェックス バイ クリツィア)」「TRANS WORK(トランスワーク)」のほか、商業施設向け新ライン「Le Jour(ル ジュール)」など。品質を維持しながら、手に取りやすさとトレンド感を両立した商品をそろえる。中心価格帯は、ブラウス税込1万円、カットソー7000円、スカート1万1000円、ワンピース1万6000円、コート2万3000円。

 

とある。

 

イオンモールのメインテナントは概してユニクロ、ジーユー、無印良品である。その場合、カットソーは1900~3900円までくらいである。それに対して7000円は高い。もちろん、デザインや品質、色柄での差別化に成功すればその価格でも売れる可能性はあるだろうが、三陽商会の過去の商品から類推するとそういうエッセンスは期待できくい。

他のアイテムも同様だ。ブラウス(多分薄手のレディースシャツを含んでいると思われる)1万円も高い。イオンモールの出店ブランドだと4000~6000円が相場だろう。スカート、ワンピース、コート、すべて同様に高い。百貨店よりは安いが、三陽商会が設定している価格は、都心ファッションビルの価格である。そして、都心ファッションビルとイオンモールの客層は大きく異なる。

 

 

 

そして次に気になるのが、商品ラインナップである。

記事タイトルを読んだとき、三陽商会が完全新規のショッピングモール向けの割安ブランドを開発したのだと思ったが、違っていて、新ライン「ル・ジュール」はあるものの、ファッションビル向けのブランドを混ぜ込んでいる。「アマカ」「エヴェックス・バイ・クリツィア」「トランスワーク」などがそれである。要は、自社ブランド複合店をイオンモール内に作るという構想である。

そして、全国のイオンモール客にとって、アマカ、エヴェックス・バイ・クリツィア、トランスワークがどれほどの知名度と期待度があるかというと、当方は皆無だと考えている。もっと言えば、ファッションビル客ですら知名度と期待度はあまり無いのではないかと疑っている。

そもそも、今の時代に「クリツィア」というブランド名にどれほどの注目度があるのか。そしてアマカ、トランスワークの知名度はめちゃくちゃ低い。

 

 

 

ただ、旧ツイッター上では、1号店出店となるイオンモール岡崎店はかつて西武百貨店も入店していたから、それなりの百貨店客は残存しているのではないかという指摘はいただいた。

それはその通りである。とはいえ、じゃあ、全国のイオンモールにどれだけ百貨店客が流入しているのかといえばほとんど期待できないだろう。岡崎店特有の購買層といえるのではないか。

ちなみに2020年にイオンモール岡崎店内の西武百貨店は閉店撤退している。

 

 

 

三陽商会の停滞感の原因は多々あるが、百貨店販路が極端に高いことが原因の一つといえる。

2026年2月末の時点で百貨店売上比率は61・8%である。前年よりは低くなっているが、理由は売上高が前年比8%減だからである。意識的に百貨店売上比率を下げたというよりは、百貨店での売上高が前年比8%減に終わったので、自動的に百貨店売上比率も下がったと考えられる。

そして、販路の中で量販店の比率は0%である。

それゆえに、新規販路開拓としては量販店という結論になったのだろうと考えられる。

 

 

 

0%の量販店開拓という結論自体は当方も賛成である。

しかし、その量販店向けの店にファッションビルブランドを複合させるのはおよそ効果的ではないだろう。

何せ横並びの競合他社ブランドと比較すると高すぎる。もちろん、一部のコアなファンはできるかもしれない。百貨店客層をある程度引き継いだ岡崎店なら売れるかもしれない。しかし、それが全国のイオンモールや他の郊外型ショッピングモールで通用するとは到底考えられない。

ユニクロの価格をベンチマークして、それにどうプラスアルファできるかという考え方が必要ではないか。

 

 

完全新規の量販店販路開拓という計画立案は賛成である。しかし、なぜ、これまでの三陽商会と同じことをやろうとするのか?その構想は根本的に間違っていると当方は考えている。

岡崎店で成功しても他のイオンモール店に波及することは考えにくく、今の計画のまま進めると、最終的には5~10店舗程度の広がりで頭打ちとなって、不採算販路からの撤退という結末に終わるのではないか。当方はそう予想している。

 

 

・お知らせや仕事の依頼がありましたら、Gメールまでお願いします。
minamimitsuhiro0423@gmail.com

 

 

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 comment
  • キムゴンウ より: 2026/07/02(木) 12:58 PM

    いわゆるモールでの買い物の不満が 世の中 ユニクロかGUしかないんかい!であります 可処分所得の減少はございますが さりとていつでもユニクロは嫌だし百貨店で買えるほど余裕がないという場合 三陽商会がまぁ買える金額のアイテムを出していたら検討するかもしれませんね 金がないというておけば角がたちませんが 結構ため込んでる中高年はたくさんいますからね

  • とおりすがりのオッサン より: 2026/07/02(木) 1:45 PM

    女性って三陽商会の中のブランド名まで気にして服を選ぶんですかね?
    三陽商会って会社は知ってて、「三陽商会の服を買った」という意識はあっても「三陽商会の〇〇ってブランドの服を買った」となるんでしょうか?昔のバーバリーとかだと逆に「三陽商会のバーバリー」となる人が居なさそうなイメージ。
    あんま有名でないブランド名まで気にするものなのか、女性と関わりがないオッサンには分かりませんがw

  • ミナミミツヒロファン より: 2026/07/04(土) 7:35 PM

    >ため込んでる中高年はたくさんいるよ

    KIm氏のご指摘はまったく当たっています

    ただ定点観測がシュミの身としては
    中年つまり氷河期世代の「無気力層」が気になります

    SCの中年といえば、家族連れ、だったのは25年前
    今では単身者がとても多いです

    それも、どーみても生活に疲れた層
    女子はジャージ(人によっては高校大学のw)
    漢は着古して薄汚れたカジュアル衣料

    こういう人が実に多い(都内でも)
    服買う気力なんて鼻からない層です

    そーいえば、大規模SCの1F食品売り場の土日で
    ヴィトン持ってる人を1人しかみませんでした

    シャネルふうwキルティングなショルダーを
    下げてる若者はけっこういましたが・・・

    フェスの会場で記念に買ったTシャツに
    5000えんぐらいのNIKEの普及品
    バックはノーブランド

    社保もちでも、こんな身なりの若者が
    わりかしふつうだったりします

    そういう人たちに「かっこい~服かえー」
    と叫んでも意味がないと思います

    日本て、国力が低下したのですよ

    そしてそのうちSCから日本人がいなくなります
    今でもその兆候はあって、集団で買い物してる
    若者はガイコクジンがとても多いです

    氷河期世代は、基本ぼっちで
    なんだか元気がない人ばっかりです・・・

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