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南充浩 オフィシャルブログ

国内アパレル市場も大手企業への集約化が進むだろう

2026年6月23日 トレンド 0

ラグジュアリーブランドは多々あるが、そのほとんどはLVMHとケリングの2大グループに買収されている。

完全独資はエルメスくらいではないかと思う。

個人的にはラグジュアリーブランドに興味が無いから、どこがどこに買収されようと「そういう事象」としてしかとらえていないのだが、国内のアパレル業界もいくつかの有力なグループに集約されるのではないかと思って眺めている。

現に、低価格帯にせよ、中高価格帯にせよ、大手有力企業が市場占有率を高めている。低価格帯はユニクロ、ジーユー、しまむら、ワークマン、無印良品などに消費者を占有されつつあるし、中・高価格帯はユナイテッドアローズやビームスあたりに占有されつつあると感じる。

わざわざ、小規模ブランドを探してそれを買いたいという人は、20~30年前に比べると激減しているのではないかと感じられてならない。

貧乏性で低価格好きの当方は、もうほとんどがジーユーとワークマン、それからアダストリアの値下げ品である。それで何ら困らない。ユニクロは最近毎シーズン値上げしているので、よほどの底値まで値下がりしないと買わないのでめっきり買う回数が減った。

 

 

さて、そんな感想を持って眺めているわけだが、このニュースにはその思いを一層強くさせられた。

しまむら/渋谷109ラボとのコラボ商品をアベイルから6月24日発売 | 流通ニュース

 

しまむらは6月24日、カジュアル&シューズ「アベイル」店舗とオンラインストアにて、若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤ109ラボ)」との共同企画商品を発売する。

アベイルオリジナルブランドCHIP CLIP(チップクリップ)と、SUREVE(シュリーブ)との共同企画で開発した商品で、価格帯は1320~4730円(税込み)。

 

とのことである。

109が、しまむらとのコラボに踏み切るというのはなかなかに感慨深い。

15年前の109ならコラボ先は決してしまむらではなかっただろう。それよりも真っ先に思い浮かんだのは、109Labなら109にテナント入店しているブランドとコラボすればよいのではないかということである。

それが通常の考え方ではないかと思う。

 

 

しかし、それをしなかったというのは、109に入店しているブランドとのコラボにメリットが少ないと判断したからだろう。

109の売上高が復活基調にあるとはいえ、その顧客数は、アベイルに比べると少ない。そうすると109ブランドとコラボをしてもエコチェンバーにしかならず、新規顧客の獲得にはつながりにくい。

また、一般的な知名度から言っても「109の〇〇ブランド」よりは「しまむらのアベイル」の方がはるかに高い。アベイルとのコラボの方が、ラボの知名度を高めることにおいても有効といえる。

 

 

何度か書いているが、2010年よりも以前に、ユニクロはデザイナーズインビテーションという小規模なデザイナーズコラボを行っていた。

比較的知名度の高いブランドもあったし、知名度の低いブランドもあった。どういう基準でその当時の選考が行われていたのかは不明である。

その中で、比較的知名度が高くないデザイナーズブランドとたまたま顔見知りだったので、コラボについて質問してみた。

そうすると、そのデザイナーは「ユニクロ効果はすごいですね。コラボが発表されたら知人、友人からの連絡が止まりません」と話してくれた。

例えば、そのデザイナーが東京コレクションに出展してもそこまでの反応は無い。

恐らく、アベイルとのコラボにはそれに近い反応が期待できる。これは109の入店ブランドとのコラボでは決して期待できない反応である。

 

 

 

大手への集約という点においては、アンドエスティのネット通販戦略もそれに近い。

アンドエスティは取扱いブランドをどんどん増やしている。オリジナルブランドをどんどん生み出しているというわけではなく、他社ブランドをどんどん取り込んでいるのである。

例えば、ニューバランスやユナイテッドアローズ、タビオなどももうすでにアンドエスティの通販サイト内に出店済である。

アンドエスティの利益はさほど厚くないだろうと推測されるが、それらのブランドの顧客が新規流入するというメリットが期待できると同時に、出店ブランドからしても販路と露出が増えるので、メリットはある。

 

 

これらの動きを見ていても、今後ますます、このような大手ブランドとのコラボや乗り入れが業界の標準的な施策になるのではないかと思う。

そういえば、先日、ヒューマンメイドがアンダーカバーの買収を発表した。これもその分野での大手が中小ブランドを集約するという流れの一つではないかと思える。

 

 

ラグジュアリーブランド業界ほどの極端な集約は起きにくいとは思うが、国内アパレル市場も大手10社くらいに集約されるという未来が待っているのではないかと思う。

製造や仕入れの観点からいえば、有象無象の零細ブランドが乱立するよりは、大手10社くらいに集約された方が効率化できるというメリットがある。

 

 

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