リカバリーウェアの「一般医療機器」は効果を保証する肩書ではなく「健康への悪影響が低い」という意味
2026年4月27日 トレンド 0
ワークマンのリカバリーウェア「メディヒール」が1月から3月まで522万点を完売して話題となっている。
先日、久しぶりにワークマンのリカバリーウェアコーナーへ行ってみた。今月20日ごろである。
そうしたら、半袖、半ズボンがほとんど完売している。いまだに売れ行きの勢いは衰えていないようで、行き渡るまでは入れ食い状態で売れ行きが続きそうだ。
以前にも書いたが、リカバリーウェアがこれほど売れる理由は、
1、疲れを感じている人が多い
2、肩凝り・腰痛に悩んでいる人が多い
3、老化によって倦怠感を感じている人が多い(中高年人口の増加)
という3点があると思われる。
それまでのリカバリーウェアは「バクネ」に代表されるような上下セット2万円台の物が主流だったが、これをワークマンが価格破壊を起こしたといえる。
2万円の物が3800円で買えるならこんなにお得なことはない。
2万円台だから高くて試せなかった人々が今、ワークマンの3800円をこぞって試している段階にあるといえる。
以前も書いたように「効くかどうかも分からない」物を2万円も払って試してみたい人はほとんどいないが、3800円なら試してみてもよいと思える値段である。よしんば効かなかったとしてもパジャマとして使えれば許せる範囲の値段である。
しかし、以前から書いているようにリカバリーウェアの効き目は全く数値化されていない。効いたと感じる人もいるが全く感じない人もいる。
となると、今のメディヒールブームもいつまで続くのかは不透明といえる。個人的には、興味のある人全員に行き渡って1年くらいが経過してから、リピーターがどれだけ残るかだと見ていて、恐らく今の売れ行きの勢いは維持できなくなるだろうと見ている。
今買っている人のうち、半分くらいがリピーターとして残れば恩の字ではないかと推察している。
さて、一般医療機器と銘打ったリカバリーウェアだが、実際の医者が評価を下しているのをあまり見聞きしたことが無い。
そんな中、昨年年末にこんな記事が掲載されている。
流行りのリカバリーウェアの不都合な真実…現役医師「信頼できるエビデンスはない」(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社
厚労省「私たちはリカバリーウェアの効果を保証していない」…300万枚を売り上げた大ヒット商品に対する「大きな勘違い」(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社
「そもそも一般医療機器とは、不具合が生じた場合でも健康への悪影響が著しく低いとされる医療機器のことです。家庭用遠赤外線血行促進用衣はこのカテゴリーの一つであり、『遠赤外線の血行促進作用により疲労や筋肉のこり等の症状改善を行うことを目的とした、衣類形状の器具をいう。生地に鉱物等による特殊な加工が施されており、一定程度の遠赤外線を輻射する。上半身用及び下半身用があり、それぞれ少なくとも上腕部および大腿部を被覆する。ただし、パーツ形状は含まないものとする』と定義しています。
国が定めた臨床試験や審査は不要で、PMDA(医薬品医療機器総合機構、厚生労働省が所管する独立行政法人)に届出さえ行えば製造販売が可能です。あくまで使用上のリスクの低さに基づく枠組みであり、効果を行政が保証する仕組みにはなっていません」(以下、「」内は厚生労働省の担当者)
とのことだ。
「一般医療機器」の名称は「効果があるよ」というものではなく「不具合が生じた場合でも健康への悪影響がほとんどない」ということに主眼が置かれた名称である。
だから、効かなかったとしても「一般医療機器」としては成立するというわけである。疲労回復に効果が感じられなかったとしても、その服を着たことで深刻な肌荒れを起こすとか、筋肉を深刻に傷めるとか、そういう不具合が生じずに単なる寝間着としてしか活用できなかったとしても「一般医療機器」として成立するということになる。
当方も含めた消費者心理としては「一般医療機器」と銘打たれた方が、効果がある程度は保証されていると考えてしまうが、その名称は何ら効果を保証するものではない。
それなら、一般医療機器の名称が無い「血行促進服」の方が安値で売っている場合が多いからそちらを買えば済む話になる。
それともう一つ深刻な問題がある。リカバリーウェアは基本的にセラミックや鉱物を練り込んだ糸を使った生地で製造されている。
この生地自体はなんども書くように25年前から業界内には存在していた。
今、多少はブラッシュアップされているかもしれないが、基本的には25年前に開発された素材と原理は同じである。
この遠赤外線効果がある生地は、実は今は海外ではほとんど売られていない。海外のテキスタイル展示会でこの血行促進生地は一切展示されておらず、日本だけで展示され販売されている。これがもう一つの深刻な問題である。
もし、本当に効力のある生地だと多くの人が体感するのであれば、海外でも売られるはずだろう。
海外にも疲労を感じている人は少なからずいるはずである。海外にいる人が全員「疲れ知らず」という超人ではあるまい。
そうなると、海外の人はこの生地を評価していないということになる。例えばストレッチ素材や吸水速乾素材なんかは、海外でも展示され販売されている。この差は大きい。
以前にも書いたが、当方は試しにこの1年間毎日着て寝てみた。
肩凝りや腰痛は大して緩和されなかったが、謎の倦怠感はかなり軽減された。しかし、それはリカバリーウェアだけの効果かどうかは疑わしい。
というのも、当方は並行してビタミン&ミネラルサプリを毎日飲んでいるし、週に2~3日、ランニングとウォーキングと縄跳びをしている。そのほか、肩凝り腰痛を緩和するためにストレッチも週に何度か行っている。
こられが総合的に作用することで謎の倦怠感が軽減されたと考えられる。
今の過熱ブームが落ち着いた後、リカバリーウェアの売れ行きはどのようになっているのか、注意深く見守りたい。
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