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南充浩 オフィシャルブログ

廃番セール品を買い戻したリーバイス

2011年3月7日 売り場探訪 1

 2月25日の繊研新聞にリーバイ・ストラウス・ジャパンの齋藤貴・新社長のインタビューが掲載されている。
他の新聞・雑誌に比べてより具体的な内容となっているので、一部紹介したい。

1、まず低価格対応の5700円商品を廃止する。
2、店頭で値引き販売されている過剰な流通在庫を買い戻す。
3、30~40歳代向けのプレミアムブランド化する。

この3つが大きな骨子だと思われる。

あと、社内体制としては、リーバイ・ストラウス・ジャパン社は長らく、アジア・パシフィック・ディビジョンの管轄下にあったが、来年からこのディビジョンはなくなり、米国本社直轄となる。
また、香港に日本社のデザイン機能を移転していたが、米本社直轄で東京デザインセンターを立ち上げる。

ちょっとややこしい関係だが、齋藤社長のお言葉をそのまま引用すると「東京デザインセンターは米本社直轄で、ジャパン社とは独立した組織です。香港の企画機能が東京に移るわけでもありません。(中略)ジャパン社が日本向けの独自企画商品を直接、東京デザインセンターに依頼することはできず、米本社経由となるのですが」とのことである。

そこで、1カ月ぶりに天王寺のジーンズメイト、ヨドバシカメラ梅田店のライトオンを見て回った。ついでに北花田のイオンモール内のライトオンも見た。
1月末時点では、4900~5900円に値引きされたリーバイスの廃番商品が並んでいたのだが、3月頭の時点ではすべてなくなっていた。齋藤社長がおっしゃるようにすべて買い戻したと思われる。

この廃番値引き商品は、全国で相当な数量に上る。リーバイ・ストラウス・ジャパンは23年11月期決算で25億2300万円の純損失を見込んでいるのだが、廃番商品買い取りが大部分を占めると考えられる。

齋藤新社長とは面識がないのだが、リーバイスブランド再構築には適任ではないだろうか。かつて「ラコステ」ブランドを展開するファブリカの社長も務めておられた経歴がある。卸売りのポロシャツ単品ブランドだった「ラコステ」だが、トータルアイテム化と直営店化に成功している。
齋藤社長はそのノウハウをリーバイスにも使うおつもりなのだろう。

リーバイスのトータルアイテム化に期待したい。

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 comment
  • hidezumi より: 2011/03/10(木) 5:40 PM

    こんにちは。一般コンシューマなのであまり参考にならないかもしれませんが。
    先日古着屋でジーンズを買いました。一応、ジーンズ屋で探したのですが、Right Onには、Made in Japan(でしたっけ?)、Levi’s, Edwinなどしかなく、Levi’sは501ばかりが並んでいます。(細かな違いはあるみたいですが)股上が浅い(いわゆるローライズ)で薄い色のジーンズを探していたのですが、お店の人にうまく話が通ませんでした。ということで「こんな感じ」と写真を持って行ったのですが、やはり話が通じませんでした。よく話を聞いてみると、ジーンズはEdwinとLevi’sしか知らず、Edwinと比べるとLevi’sの501は股上が浅いので、「Levisの501は股上が浅い」と思い込んでいるみたいでした。腰履きにするときには、落として履くのだそうです。(まあ、そういうやり方はありますわね)どうやらお店を離れて服を選ぶほど服好きということではなさそうでした。Levi’sには高級なイメージがあるそうです。
    一方、古着屋にゆくと501はあふれていて、いいかんじに使用感のあるものが売られていたりします。市場の流通在庫って実はセカンドハンドも含まれているということを考えると、整理って難しいですよね。自分で商品知識を仕入れてこうしたものから選ぶか、服好きの多いちょっと高級な古着屋の方が話が通じます。(多分、査定したりする関係でいろいろな情報に接するのだと思いますが)
    ぐだぐだと書きました。何がいいたいかというと、流通在庫を整理しただけではダメで、流通現場がお客さんを取り戻す努力をしたほうがいいんじゃないかなあと思います。結局嗜好品なので「好きな人」と情報交換したいと思ってしまうからです。
    結局、イタリア製のローライズを買いました。なんだか女性ものっぽい気がしますが、よく分かりません。かなり安かった(ユニクロのバーゲンよりも安い)ので、こういうのは流行じゃないのかも。

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