南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

JFW

無謬のイベントは存在しない

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 現在、メルセデス・ベンツ ファッションウィーク東京が開催中のはずである。
もともと「東京コレクション」と呼ばれていたが、今回からメルセデス・ベンツがスポンサーとなったので名称変更したらしいが、長ったらしい上に自動車の展示会のようなので「東京コレクション」もしくは「東コレ」と呼びたい。

業界の内外では昔から「東コレ」への批判・批評が流れている。
イベントなので、全員が賛同納得することはありえず、批判・批評、不平不満がある程度あることが健全な姿である。

余談だが、筆者は3年間、超大型展示会の事務局に在籍したことがある。
もちろんエライさんではない。現場のペエペエである。
事務局側としては、出展社・来場者双方の利便性を高めるために展示会ごとにいろいろと工夫を凝らす。
しかし、工夫を凝らしたことが効果を発揮しないことや不平不満が噴出することもある。
反対に、いろいろな制約からやむなく改善を断念した点が評価されることもある。

このような場合が往々にしてあるので、東コレそのものに対する批判・批評、不平不満が今後も無くなることはないだろう。

筆者が不健全だと感じるのは、そういう批判・批評が公的な新聞や雑誌に掲載されることが少ない点である。
これは東コレだけではなく、ジャパンファッションウィーク(JEW)そのものに対しても同じである。

先日、この思いを代弁してくださったブログがあるのでご紹介したい。

東京コレクションの問題点①
http://ameblo.jp/3819tune1224/entry-11210624174.html

気がついた問題点をいくつか指摘したい。

これは本来ならば、3大新聞や専門紙などが指摘すべきなのだが、みんな沈黙、沈黙。

陰でこそこそ文句を言わないで、紙面でなんとかしろと言ったところでなんともならないんだヨ!




なぜならベンツの広告やら経済産業省などからのお金で、しっかりコントロールされていて、不備やおかしな点などを指摘できないのが真相。

①公式スケジュールなどは、なぜ英文表記なのだろうか?

 こればかりは理解に苦しむ。

 我々が海外のコレクション取材に行けば、その種のものはすべてその国の言語であって日本語はない。日本で開催されるのにスケジュールやデザイナー名が英文とはどうしてなのだろうか。




 たとえばデザイナー名の英文表記を見て、正しい漢字を書ける人がいるだろうか。「Sara Arai」という名前を間違いなく書けるか?Araiは、新井なのか荒井なのか新居なのか荒居なのか。Saraは、沙羅なのか沙良なのか。Saitoは、斉藤なのか斎藤なのか齊藤なのか齋藤なのか西藤なのか・・・。

 こんな基本的なことが記載されていないのでは、役に立たないも同然だ。




②入場受付の不慣れなアルバイトたちの役割が分からない。

 入場口で招待状のチェックをするやり方は海外のものを真似しているが、日本では馴染まないシステムだと確信する。




 それにアルバイトたちを管轄している責任者(そういうのが存在するならば)が、受付業務を分かっていないから混乱が起こるし、ひどい時には招待状を見せたと思ったら、1メートルもない先でまた見せるなんて馬鹿なことも。




 中に入ればコレクション開催デザイナーの受け付けがいる。彼らだけで充分今までやってきて何の支障もなかったのに、「JFW」というものになってから入場に手間取るようになったのはなぜだろう。




③スポンサー席というものが存在する不思議。

 スポンサーというのは主催者サイドの人間ではないのか。主催者が最前列で見るなどというのは大阪の会社ではよくあることだが、これはおかしいということに誰も疑問を持たないのだろうか。

 きちんとスポンサーに主催者サイドが説明すべきであろう。




  「スナオ クワハラ」や「メルシーボークゥー」のコレクションの時に、社長はスタンディング席の一番後ろで立って見ていた。これぞ正しい主催者の見方と言えるのではないか。爪の垢でももらって煎じて飲んでみたらいかが。

 

 お金などの援助とお客にコレクションをしっかり見てもらうこととどちらが大切なのだろうか。お金と答えが返ってくるようではね。




④スケジュールの組み方をきちんと考えて欲しい。

 主催者サイドに要望事項で毎回そのように記載しているが、回を追うごとにひどくなっている。

 スケジュールを組む人間たちが、実際に電車を使って移動してみてはいかがだろうか。

 そうすれば時間に、次のコレクションに物理的に行けないことが分かる。




とのことである。

このブログ主が言うように、経済産業省やメルセデス・ベンツのスポンサー料がマスコミの口を封じているなら、東電となんら変わらないではないか。
いや、東電だけではなく、リコーも韓流もすべて同根の問題である。

そういえば特に③なのだが、東コレ同様にかつての大阪コレクションにもスポンサー席があった。
ステージ側面の最前列であったことが多く、ステージ正面の最前列は一応マスコミ向けとされていた。
ブログ主の言うように側面の最前列がスポンサーに必要だとはまったく思わないが、まだ側面である。
以前、愛知県一宮の地場産業振興センターで現地の組合が、パリからブランドを招いてファッションショーをしたことがある。
たまたま、取材でそれを見に行ったのだが、唖然としたことに、ステージ正面の最前列までもが組合のエライさん席となっている。
マスコミは後ろで立ち見してくださいというわけである。

あえて言うと、組合の理事長だかなんだかのエライさんがステージ正面の最前列に座る必要はまったくない。
どうしても正面から見たいのであれば、2列目・3列目に座れば良い。
もしくは東コレのように側面最前列で十分である。

さて、JFWの問題点を指摘しているブログもご紹介したい。
こちらは台東デザイナーズビレッジの鈴木淳村長のブログである。

http://blog.livedoor.jp/tdv001/archives/53657416.html

ツッコミどころは
「そもそも東京コレクションに意義はあるのか?」
「JFW東京ファッションウィークには、国からの助成金が出なくなったのではないか」
「どうしてJFWがその事業を受託することになっているのか」
「JFWの事業自体は億単位の助成金があるが、目標、戦略、運用の3つの観点で、それがファッション業界振興にほんとうにつながっているのか」
「業界の重鎮ばかりが集まって密室で方針決めて、運営していていいのか」
などのJFW自体のあり方や事業効果じゃないかと思います。

さて、事業のあり方と言えば、
このクリエイション・ビジネス化支援事業というのは、公募の体裁はとっていますが、要項を読むと、JFWが受託することを前提に作られた制度であることがわかります。

[対象となる事業者]次の(1)~(7)の要件に適合する者とする。
(1) 日本国内に本拠を置いて、日本国内で事業を行っている者であること。
(2) 事業を遂行するに足る熱意、経験及び能力を有する者であること。
(3) 特定企業の利益を図るような運営を行わない者であること。
(4) 助成対象事業者として、不適当と認められる行為がなかった者であること。
(5) 国内外のファッション性の高い商品を企画・製造または販売するクリエイティブ企業とのネットワークを有する者であること。
(6) 川上から川中、川下までファッションに係わる産業構造に通じ、日本の強み・弱みを見極める知見を持ったスタッフを有した事務局機能を有する者であること。
(7) 海外のファッション・ウィーク関係機関とのネットワークを有する者であること。

これJFW以外にないでしょう。

しかも、年間1億円を立て替えて、年度末に経産省に領収書を提出し精算して、半額が戻ってきます。それができるのはある程度の規模の委託業者になります。
そうすると熱意はあってもお金や組織が脆弱な企業や団体は対象外になります。

しかし、事業を受託したとしても、クリエイターのビジネスを支援をする側にも受ける側にも、目標も戦略も運用ノウハウも欠けてないでしょうか。助成金の費用対効果についての意識が薄いのかもしれません。

これまで、何億もつぎ込んで、どんな成果がでたのか、総括したのでしょうか?
総括した上で、新たな事業費用を充てているのか心配になります。

我々マーケティングが専門の人間にとっては、費用対効果を計測しないのも、効果が出る見込みが無いままにお金をつぎ込むのも、常に成果と合理性を高める工夫をしないのも、
どうも気持ちが悪くて仕方がない。



とのことである。

今回は引用が多く長くなりすぎてしまったが、
自由な議論が行われないまま継続することが「日本のファッション産業を育てる」ことにつながるとはどうしても思えない。

東コレを含むJFWそのものについて批判・批評、検証が必要ではないか。
無謬の組織やイベントなど絶対に存在するはずがないからである。

ファッション業界は「助成金」ありきなのか?

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 さんざん迷った挙句にこのニュースを採りあげることに決めた。
私見を書き連ねてみたい。

透明性に疑問の声…東コレ 選考委員ブランドに助成金200万円

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/02/04/kiji/K20120204002568170.html


 日本最大のファッションイベント東京コレクション(東コレ)を主催する一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)が昨年、国の補助金など200万円が得られるブランドを選考した際に、選考委員の一人が取締役を務めるブランドを対象10ブランドの一つに選んでいたことが4日、分かった。

 日本ファッションの世界への発信力を高めようという官民挙げた事業だけに、運営の透明性に疑問の声が出ている。

 問題となっているのは、経済産業省の2011年度の「クリエイション・ビジネス化支援事業」で、国の補助金は約1億円。選ばれたブランドには、11年10月と12年3月のショーの制作費として国とJFWから計200万円が支給され、最低でも数十万円かかるという東コレの会場使用料が免除される。

 JFW内に昨年4月につくられた選考委員会は、ジャーナリストやバイヤーなど9人で構成。委員には人気ブランド「シアタープロダクツ」の取締役の女性(37)が含まれていたが、シアタープロダクツは7月の選考会で、応募17ブランド中から支援対象に選ばれた。

 JFWは「取締役にはブランドと関係のないNPO法人理事の立場で委員をお願いした。選考は話し合いで行われ、ブランドには実力もあり問題ない」と説明。経産省も「選考は公正だった」としている。

 一方、国内の主要デザイナーで組織する東京ファッションデザイナー協議会の大塚陽子議長は「選考委員のブランドを落選させる話し合いなどできるのか。透明性に欠け、税金を使っているという感覚が薄い」と批判。

 取締役は「委員に就任する際、誤解を招かないかとJFWに確認したが『問題ない』と言われた。選考で自分のブランドを推したことはないが、疑問を持たれたとすれば反省しないといけない」と話している。



これは2月4日の報道である。

まずお断りしたいのが、シアタープロダクツというブランドは実力のあるブランドである。
今回の問題は彼らが悪いのではなく、文中にもあるように「誤解を招かないか確認したが『問題ない』」と答えた事務局側にあると考えている。

こういう事実が漏れれば、どう考えたって「問題化」してしまうのだから。

そして、文中にあるように「特定のブランドの人間が審査員に入っていて、そのブランドを落選させることができるのか?」という疑問は周囲から当然に湧く。

これが、どこか特定の企業なり、企業の有志連合による審査なら「問題化」しなかっただろう。
しかし、助成金という名の税金投入であるから、問題を指摘されても不思議ではない。



今回の問題について、業界内に棲息する人々は「今更」という感じを抱くことが多いのではないだろうか。
筆者は「今更」「またか」という感想を持った。
デザイナーズブランドに限らず、産地展であろうが、アパレルの業界団体であろうが、現状では「助成金」無しでは成り立たない現状がある。
助成金を全廃すれば、産地合同展のほとんどが無くなるだろう。
正式に統計を取ったわけではないが、8割~9割は消滅するのではないかと考えている。

若いデザイナーブランドは、熱意はあるが資金が苦しい。
産地は熱意のあるところと無いところの落差が激しい。そして一様に資金が苦しい。

そのため、熱意のあるところに行政が資金援助をするということは、良いことだと思う。
しかし、その受け皿がいつまでも「旧体制の団体」や「現場を知らない旧体制のコーディネーター」であることに問題があるのではないだろうか。

今回に限らず傍から見ていると、
旧体制下の重鎮がトップに居座り、その下に若い熱意あるブランドや、熱意ある製造業が多数存在するというピラミッド体制に思える。
言葉は悪いが、若いブランドはいつまでも「重鎮」にお伺いを立てなくてはならない。

今回に限らず、「重鎮」も仲間内だけでそのイベントなり、行事なりを回しているように思う。

何度も言うように、支援金なり助成金なりというものが、特定の企業または有志企業の連合から出ているならば、「仲間内」イベントは大いに結構であるし、どこからもケチはつくまい。
しかし、その財源が税金であるなら、「仲間内」は批判されざるをえない。
今後はますます今回のような「事件」が増えるだろう。


それにしても、業界内には「助成金コーディネーター」とでも呼ぶべき人々が跳梁している。
このコーディネーターが善意の人であるならまだしもだが、そうでない人も多数含まれているから如何ともしがたい。私見だが後者の方が多いように感ずる。


日本のファッション産業を振興するという名目には賛同する。
そういう機運も盛り上がってもらいたいとも思う。
しかし、あくまでも体感であるが、産地も含めてファッション産業の多くが、「助成金漬け」になっているとも感じてしまう。どんなアクションを起こすにしてもまずは「助成金ありき」という風潮が蔓延していると感じられてならない。

理想論かもしれないが、まずは自分たちが熱意を持ってアクションを起こして、しかる後に援助を仰ぐというのが正しいあり方ではないかと思う。
複数年に渡る助成金を支給されたがために、何年間も消化試合のように繰り返されたイベントを過去に何度も見てきた。

これではファッション産業は振興するどころか、衰退するばかりであろう。


今回は私見ばかりで恐縮だが、日ごろ感じていたことをまとめさせていただいた。
お許し願いたい。

実力は誰もが認めるシアタープロダクツであるから、こんな「事件」を気にすることなく、ブランド事業にまい進してほしいと強く願っている。

東京開催にこだわるのは東京人の思い上がりでは?

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 昨日で東日本大震災から1カ月が経過した。
3月下旬に開催予定だったジャパンファッションウィーク(JFW)は中止になったが、今週からアパレルブランドやデザイナーズブランドの展示会や合同展が東京で開催されている。

それはそれで復興に向けて大変喜ばしいことだが、余震はまだまだ続いている。
昨日は震度6、震度5の大きな地震が2回あり被害が出た。また震度3程度の余震は東北、関東と毎日のように続いている。
今朝の「めざましテレビ」によると、1ヶ月間にマグにニュード5以上の余震はなんと400回あったという。
また福島原発もいまだに沈静化しておらず、日々放射性物質の拡散が報告されている。
1カ月が経過しても今回の震災と二次被害はいまだに継続中だ。


さて、中止になったJFWと併催予定だった合同展示会がいくつかあり、それらが今週以降に東京で開催される。JFWもそうだったが、合同展示会の集客目的として「海外バイヤー、海外プレス」と言うものが少なからず含まれている。海外来場者の集客は大きな命題の一つである。


4月に東京で開催される某合同展示会に出展をする関西拠点デザイナーと雑談をした。
デザイナーには現在、香港の取り引き先がある。デザイナー氏はこの香港の取り引き先を東京の合同展示会に案内することを断念した。理由はいまだに余震が毎日続いており、放射性物質の心配も一向に収束する気配もないからだ。
この香港の先によると、香港では地震は何年かに一度起こる程度で、直近だとスマトラ沖地震のときに少し揺れた程度であるらしい。震度1程度でも怖いという。
デザイナー氏は「震度1程度でも怖がっている海外の方を、震度3が毎日のようにある東京には招待できない」との決断を下した。

また放射性物質もその被害や症状がいくら情報を調べても諸説ありすぎてはっきりとわからない。とくに海外の方は「日本全土が放射性物質で汚染されている」(事実とは異なるが)と思っている。


このデザイナー氏は主催者に「今回特例措置として名古屋や京阪神で開催することはできないですか?」と尋ねたところ「東京以外の選択肢はありえないっしょ」と半笑いで返されたという。
海外からの集客を考えれば、今回は名古屋以西で開催する方がよほど効果がある。また地方客を呼ぶのにも効果があるだろう。子連れで展示会を廻るような地方小規模店のオーナーバイヤーなら関東以北に行くことには抵抗がある。


批判を覚悟で言うのなら、この状況下で「東京以外ありえないっしょ」という考え方は、東京人の思い上がりではないかと思う。集客が目的であるなら主催者はその効果が上がる場所で開催すべきである。平時なら東京がその最適地であるが、今回、地方・海外客の誘致を考えるのなら名古屋以西でする方がよほど効果がある。地方・海外客は東京に行くことを明らかに「リスク」と考えている。


先日、計画停電の打ち切りが発表された。ひとまず安心であるが、電力供給量は回復していないため東京圏は、今後も節電を続けなくてはならない。電力供給量を考慮するなら、大手企業の本社機能や東京圏の中小町工場を名古屋以西に暫定的(1年~2年間)に早急に分散移転させることが必要だと言われている。とくに繊維・アパレル業は名古屋以西、京阪神出身の大手企業が多い。本社もいまだに残っている。「東京でなければ」という思い込みは速やかに捨て去るべきだ。

地方バイヤー・海外バイヤーの来場者数減少は予想通り

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 震災によってジャパンファッションウィーク(JFW)は中止となってしまったが、予定通りに展示会を開催したブランドもある。
震災復興を見据えるのなら、当然とも言えるのだが、地方バイヤー・海外バイヤーの来場は激減しているようだ。

3月29日の繊維ニュースから引用させていただく。

「デザイナーは前向きも 地方店、海外店の来場減」

 第12回JFW in Tokyoが中止となった先週は、本来なら100ブランド前後の展示会が予定されていたが、東日本大震災の影響で多くのブランドが展示会を延期した。そんな中で、「サカイ」「エヴァーラスティングスプラウト」「アンソール」「ヴゼット」「ファクトタム」「ヨシオクボ」「エトセンス」などのブランドが、予定通り展示会を開催した。


とのことである。

デザイナーの前向きな姿勢はうれしいことであるが、地方店や海外店の来場が減ることは予想の範囲内である。地方バイヤーからすれば、電力不足による電車運行の乱れと不定期に行われる計画停電が気になって以前のように気軽には東京には行けない。また放射能に敏感な海外バイヤーは東北・関東地方には、足を向けたがらない。今回の結果は当然の成り行きだと言える。

以前にも書いたように、開催場所を名古屋や京阪神に移せば来場者確保に効果があったのではないだろうか。
現在、名古屋や京阪神のホテルは東京からの避難組で満室だという。名古屋や京阪神で今回のブランド展示会を行った方が、地方バイヤーも行き易かっただろうし、もしかすれば東京バイヤーだって避難と気分転換を兼ねて、西日本に喜んで出張したのではないかと思う。
また外国人は、放射能を恐れて日本自体に入国することに消極的だと言われているが、冷静な外国人は名古屋以西は安全だということも知っているだろうから、名古屋・京阪神開催ならある程度の外国人バイヤーの来場は見込めたのではないだろうか。
地方在住者から見れば、今回のような状況でなぜ「東京開催」にこだわるのか理解に苦しむ。


例えば、香港で開催される伝統と格式のある展示会に毎回出展していたとする。しかし、近年来場者数が伸び悩んでいる。一方、上海の新しい展示会は来場者数が伸び続けている。こうした場合、多くのデザイナーは香港から上海に出展を振り替えるはずである。何が何でも香港に出展しなくてはならない理由はない。
これと同じ考えではいけないのだろうか。

東京開催は、福島原発沈静化と電力不足解消に一定の目途が着いてからでも遅くはないと思うのだが。



JFWも名古屋以西で開催してみては?

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 昨日、来週から始まる合同展示会「rooms LINK」を名古屋以西での開催提案をアップした直後に、延期が決定した。
またジャパンファッションウィーク(JFW)の中止、来週開催予定だったファッションイベント「ファッション ゲートGINZA」の中止も決定した。

http://www.jfw.jp/jp/news/release/79

JFW中止の理由をHPから引用すると

このたびの大地震及びそれに伴う電力供給不足の問題、交通機関の混乱、安全性確保などの重層的な事由から、急遽開催を中止することを決定いたしました。


とのことである。

たしかに電力不足の中、電力消費の大きなイベントを開催するのが最善の方法とは思えないし、かなり復旧してきたとはいえ、都内の電車ダイヤは乱れたままだ。今週・来週でイベントを行うのは厳しい状況だと思う。

しかし、曲がり角にあり存在意義そのものが問われていたJFWではあるが、一大イベントを中止するというのも経済的に考えればかなりの損失である。さらに言えば、今後復興することを考えれば経済的活動は止めるべきではないだろう。

そこでJFWも1週間か2週間後から名古屋以西で開催してみてはどうだろうか?そもそも「ジャパンファッション」のウィークなのだから「東京開催」にこだわる必要もないと思う。各地方のバイヤーも東京に行くよりは、名古屋や京阪神への方が現在ならスムーズに足を運んでくれるのではないだろうか。

関西在住なので手前味噌で恐縮だが、大阪市内とくに本町から北浜、淀屋橋、中之島界隈には大正や昭和初期のクラシックな建造物が多数並んでいる。そういう建物を利用しての展示会は可能ではないだろうか。

さすがに名古屋以西で「ファッション ゲートGINZA」というイベントを開催することは名前的に厳しい。しかし、かつて天王寺には「阿倍野銀座」という小汚い路地があり、立ち飲み屋が並んでいたのだが、こういう「御当地銀座」みたいな場所で開催するのならありかもしれない。(笑)

おそらく東京の経済活動はしばらく止まる部分が多いだろう。名古屋以西は無傷なのだから、そちらに場所を移して経済活動を続行することが当面は最善ではないかと思う。




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