南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

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マスコミは煽りすぎじゃないか?

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 自分がマスコミの片隅に身を置きながら、どうにも国内の報道に違和感を感じる。
とくに衣料品・ファッション関係の報道は針小棒大に「持ち上げて」それで終わりだ。
一部の媒体や記者を除くと追跡報道も突っ込んだ取材もあまりない。

先日から、デンマークの雑貨ショップ「タイガー」の顛末をしつこく書いているのは、それに対する抗議の意味もある。
スゴイスゴイと持ち上げておいて、何度も臨時休業を繰り返す原因については深く報道しない。
挙句の果てには、国内最大手の100円均一ショップ「ダイソー」まで脅かすのではないかという論調まで飛び出したのには驚くほかなかった。

そういうわけで、先日(8月17日)、ユニクロがアンダーカバーとのコラボ商品「UU」最終コレクションの先行発売を開始したのだが、この論調もにわかには信じられずにいる。
いわく、

銀座店には開店前から300人が行列をなし、売り切れアイテムが続出

と伝えられている。銀座店の様子は事実だろう。
しかし、これを持って「UU」は今秋冬物が爆発的に売れる。とは思えない。
現に、そこらのユニクロにだって今春夏物の「UU」は格安に値引きされて何型も残っているじゃないか。
無地の半袖Tシャツが790円に値下げされてるじゃないか。
ボーダー柄の半袖ポロシャツは残っているじゃないか。



実は昨年秋の「+J」の先行販売の報道を目にしたときには、その勢いが全店で続くのではないかと信じていた。
ところが、一部の商品は今年1月、2月までで売り切ることができたが、その他の商品はけっこう残っていた。
さらに言うなら、つい最近まで、昨年春夏物の「+J」が値下げされて販売されていた。

ちなみに昨年9月8日に、「+J」の先行販売会が行われたのだが、そのとき、

ユニクロ銀座店に長蛇の列

と報道されている。

今回の「UU」先行販売会の論調とそっくりではないか。

思い起こせば「+J」のファーストシーズンはかなり好評だった。
多くのアイテムが早い時期に完売した。
しかし、セカンドシーズン以降は店頭在庫を見ている印象では、通常のユニクロ商品並みの売れ行きだったと感じる。シーズン終盤になるまでほとんどのアイテムが品切れを起こしていなかった。

そして個人的には、ラストシーズンの「UU」は昨年秋冬の「+J」と同等に在庫が残ると見ている。

こういう状況を見ていると、「好調」という報道がどこまで真実を伝えているのか甚だ疑問を感じる。
昨年夏に煽りまくったステテコはどうだ?今夏は各量販店が投げ売りしているじゃないか。590円とか690円にまで値下がりしてるじゃないか。それでもまだまだ店頭在庫は残っている。


個人的に、ファッション関連の報道、とくに特定のアイテムや特定のブランドが「売れている」とか「絶好調」という報道は参考程度に聞き流すようにしている。
煽るだけがファッション報道ではないと思うのだが。
それに、マスコミが煽ってブームを起こすなんていう手法は90年代で終わっている。
意識的にか無意識的にか、日本のファッション報道はまだ煽り体質が色濃く残っている。それがどうにも鼻についてならない。



店内表示板に移動先の表示がない「+J」。

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 今回はちょっと小ネタを。

ユニクロが、デザイナー、ジル・サンダー氏との契約が終わるため、
今秋冬商品を最後として、「+J」を終了することを発表した。
それについて6月24日のこのブログで、ユニクロ心斎橋店から1階にあった「+J」がなくなったと書いた。
当日は1階から4階までくまなく巡って発見できなかったのだが、後日、地下1階に移転しているのを見つけた。

しかし、気にかかるのはエスカレーター傍に置かれている店内表示板から「+J」が一切消えている点である。
1階の表示部分は白いビニールテープを貼り付けて「+J」を消してある。
そのほかの階には「+J」の文字はない。もちろん地下1階にも「+J」の表記はされていない。

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これでは「+J」の移動先を見つけだすことはかなり困難である。
「+J」の今春夏物はまだまだ大量に残っているので、本来ならば秋冬物が入荷する前に少しでも売り減らしたいと考えるはずなのだが、まるっきり売る気が無いように感じられる。

さらに言えば、今春夏物で最終となるのなら、この売る気の無さも仕方がないと思うのだが、まだ最後となる秋冬物がこれから入荷するのである。この諦めムードはちょっと解せない。

ユニクロは、接客を過度に重視せず、セルフ購入方式の比率を高めた売り場である。
セルフ購入率を高めるのなら、店内表示板の入れ替えは基本中の基本だと思うのだが。



「+J」が消えたユニクロ心斎橋店

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 周知のことであるので、今更だが、
昨日、ユニクロの「+J」が終了することが発表された。
今秋冬商品の販売で最後になるという。

今週の火曜日、偶然にもユニクロ心斎橋店を覗いた。
そのとき、1Fの「+J」コーナーが無くなっていることに気が付いた。
階層表示板の「+J」にもご丁寧にビニールテープを貼り付けて消してある。

そのとき、「今後、かなり『+J』を縮小するだろう」と感じた。
なぜなら、心斎橋店は「グローバル旗艦店」だからだ。
ユニクロのすべてのアイテムを販売するのが「グローバル旗艦店」であり、
あまり世間に知られていない「大型店限定アイテム」まで販売されている。

「+J」は当然販売されてしかるべきだが、そのグローバル旗艦店から消えたとなると、
大幅な縮小を予想せざるをえない。

その2日後に、「+J」終了が発表された。

世界的デザイナー、ジル・サンダー氏を迎えて始まった「+J」だが、
注目を集めた割には、常に季末まで大量の在庫が店頭に並んでいた。
そう、業界の内外が注目した割には、売れ行きは芳しくなかったと推測される。
とくに驚いたのが、今年の5月末まで、昨年の春夏物を大幅値下げして販売していたことである。
一例を示すと、夏物の薄手綿ジャケットは2990円、ときどき期間限定で1990円にまで下がっていた。
ブルーのチェックのジャケットを1990円のときに買おうかと何度か悩んだが、
某知り合いがまるっきり同じ物を着ていたので、購入を中止した。


これまで「+J」を4枚購入した。
薄手のプルオーバーパーカと半袖ポロシャツ、ジーンズ2本である。
プルオーバーパーカは1990円に下がったときに、
半袖ポロシャツも1990円に値下がりしたときに、
ジーンズは2990円に下がったときに購入した。

自分から見れば、「+J」はネームバリューがそこそこあるものの、
シーズン末に大幅値下げしたときに、各安で買えるブランド
という位置付けだった。

さて、「+J」の販売は今秋冬も続くのだが、
心斎橋店に並んでいた今春夏物の大量の在庫はどこへ移動したのだろうか?
ついこの間まで、ネットで「+J」の期間限定値下げ販売を行っていたので、
ネット販売用の在庫として格納してあるのだろうか?

また、最終商品となる今秋冬物は、「グローバル旗艦店」である心斎橋店では販売されないのだろうか?
だとしたら全ラインナップがそろわない「グローバル旗艦店」とは一体何なのだろうか?



ナイロンの黒ダウンはもう売れない

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 先日、「グレンフェル」の赤いダッフルコートをいただいた。
イギリス製のもので、15年ほど前に買ったが、高かったので捨てるに忍びないということなので、試着してみると、アームホールはタイトな作りで古臭さがないので、そのまま持って帰ってきた次第だ。

太番手ウール100%のヘリンボーンツイードを起毛させてあるという珍しい生地が使用してある。それなりに気に入っているのだが、1つだけ難点がある。かなり重い。
実は、自宅には、心斎橋そごうの第1期閉店のときにセールで買ったヘリンボーンツイードのロングコートがある。これもかなり重い。

こうして見ると、軽くて暖かいダウンジャケットという防寒着はなかなかに貴重な物だと思う。


12月下旬からの寒波が東京を除く全地域で続いている。例年だと東京よりもずっと暖かい関西だが、ここ1カ月は東京よりも寒い。東京だけが例外的に暖かいともいえる。関西では2月も防寒着は手放せなくなりそうだ。12月上旬までは暖冬が続いており、ダウンジャケットの動きが鈍かった。しかし、年末からの寒波とバーゲンによる値下げでダウンジャケット類はこの1カ月でかなりの量を消化しているようだ。


もう冬物も終わりなのだが、この冬のダウンジャケットの傾向をまとめておきたい。

現時点で店頭に残っているダウンジャケットを見ると、黒やこげ茶、紺などベーシックな色のナイロン素材の物が多く残っているように見える。反対に黄色やオレンジ、赤などカラフルなダウンジャケットは予想以上に消化できているように見える。もちろん、カラフルな商品は生産量が少ないのだろうが、例年以上の消化率ではないだろうか。

P9291017

(ユニクロのレディースのカラフルなウルトラライトダウン)


一方、ビームスやユナイテッドアローズを代表とするセレクトショップ全般では、表面が通常のナイロンではなく、ウール生地の物や柄物がアウトドアカジュアルトレンドを牽引したといわれている。

ダウンジャケットブームは過去3年ほど続いており、黒、こげ茶、紺などのベーシックな色のナイロン素材の物は、だれもが1~2枚所有してしまっている。となると、カラフルな色物か柄物、ナイロンではない異素材物が欲しくなるのが消費者心理ではないだろうか。ウール生地のダウンジャケットはこの異素材物に含まれる。

男・ウールダウンベスト
(チャオパニックのメンズウールダウンベスト)

女・ウールダウンジャケット

(チャオパニックのレディースウールダウンジャケット)



では、2011年秋冬のダウンジャケット需要はどうなるのだろうか。
個人的には、先に述べたように、防寒物の中では、ダウンジャケットは圧倒的に軽くて保温力がある。機能性が高いため、一定需要は長期間継続すると思う。ある意味で定番として残る。
しかし、カジュアルアウターとして販売を考えた場合は、なにか違った要素を入れる必要があるのではないか。もう定番のナイロン素材の黒はそれほど売れない。
今期多く見られたようなカラフルな物、チェックなどの柄物、ウール生地の異素材物がその例である。
また「+J」でも投入された途端に完売した、テイラード型ダウンジャケットというのも一つの方向性だろう。
通常のブルゾンタイプではなく、テイラードジャケット型にするというようなデザイン変化物は売れ行きが2011秋冬も期待できるのではないか。発展系としてPコート型ダウンやチェスターコート型ダウン、ステンカラーコート型ダウンなどが出てくると面白いと思う。

どこかのメーカーさん、Pコートダウン、チェスターコートダウン、ステンカラーコートダウンをやってみませんか?


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