南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

高島屋

百貨店店舗別売上高ランキングから見る高島屋の強さ

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 百貨店の売上高は何かと話題になるが、実際のところ業界人でも百貨店各店の売上高と売り場面積をどれくらい正確に踏まえて話しているのかは不明である。

もちろん極めて正確に把握して論じておられる方もいるが、そうではなく感覚的にわめいている方もおられる。前者は聞くに値するが、後者はまったく何の益もない。

直近の百貨店各店の売上高をまとめたブログがある。

http://motokadenchan.seesaa.net/article/441488448.html

これは今年8月17日の日経MJに掲載されたデータを転載したものだそうだ。
それでは引用させていただく。

【2016年 全国百貨店 店舗別 売上高ランキング】

順位 店舗名     売上高   対前年比

1位 伊勢丹新宿本店 2,724億円(+5.4%)
2位 阪急うめだ本店 2,183億円(+10.4%)
3位 西武池袋本店  1,900億円(+1.4%)
4位 三越日本橋本店 1,683億円(+1.7%)
5位 高島屋日本橋店 1,366億円(+5.2%)
6位 高島屋横浜店  1,320億円(-2.1%)
7位 JR名古屋高島屋 1,301億円(+3.2%)
8位 高島屋大阪店  1,276億円(+4.2%)
9位 松坂屋名古屋店 1,248億円(-0.6%)
10位 そごう横浜店  1,142億円(+1.1%)
11位 あべのハルカス近鉄本店 1,026億円(-1.0%)
12位 東武池袋本店  1,019億円(-3.1%)
13位 小田急新宿本店  949億円(+2.4%)
14位 東急渋谷本店   918億円(+3.0%)
15位 大丸心斎橋店   910億円(+7.8%)
16位 高島屋京都店   859億円(+1.8%)
17位 三越銀座店    852億円(+14.6%)
18位 大丸神戸店    850億円(-1.1%)
19位 JR京都伊勢丹   801億円(+1.3%)
20位 名古屋栄三越   791億円(+1.4%)

記事中でも断りがあるようにこれは2015年度の売上高である。
例えば、三越伊勢丹HDの決算期は3月なので2015年4月~2016年3月までの売上高ということになる。
だから正確にいうなら、2016年(2015年度)売上高となる。

記事には50位まで掲載されているので興味のある人はそちらで見ていただきたい。

もちろん現在商戦真っ只中の2016年売上高はこれとは異なる推移をしていることは言うまでもない。

今年4月以降不振が報じられている1位の伊勢丹新宿本店はこの数字よりは確実に低くなるだろう。
連日、一般紙で報道されているように売上高は減収基調で推移している。

同じく、不振と伝えられる三越銀座店も数字は低くなると考えられる。

じゃあ、伊勢丹新宿店がすぐにでも大減収するかのような報道が正しいのかというとそうでもない。
売上高1位の座は変わらないだろう。

また、売り場面積で見ると伊勢丹新宿本店の効率は圧倒的である。
伊勢丹新宿本店は6万5000平方メートルしかない。

2位の阪急うめだは8万平方メートルもある。
11位の近鉄百貨店あべのハルカスは10万平方メートルもある。

そういう意味では伊勢丹新宿本店は限りなく強いといえる。

その一方で、「伊勢丹」という屋号の店は新宿本店のみが突出しているだけで、それ以外の店の売上高はランクインしないほど小さい。そのため、「伊勢丹」という屋号は恐ろしくバランスが悪い組織体だといえる。

三越の屋号の店は3店舗ランクインしており、伊勢丹よりはバランスが取れているといえる。

伊勢丹と同じくらいバランスが悪いのが阪急だといえる。
うめだ本店のみが突出しすぎている。

その昔、あるメンズアパレルの当時の某役員が「ファッション関係者は伊勢丹、阪急を特別視するが、企業としてロットがまとまる取引先は高島屋であり大丸であり三越である」と教えてくださったことがある。
まだ百貨店が合併する前の2000年ごろのことである。

その名残は今もランキングを見る限り残っており、三越、大丸はまだ大型店が20位内に複数存在している。

さらにいえば、高島屋の強さがこのランキングでは際立っているといえる。
20位以内に5店舗ランクインしており、これは百貨店としては最多である。
うちJR名古屋高島屋だけはJRとの合弁だとはいえ、他の百貨店に比べてそのバランスの良さは群を抜いているといえる。

ちなみに50位までにランクインしている店舗だと高島屋は新宿と玉川の2店舗が加わり、JR名古屋高島屋も含めると7店舗が50位以内にランクインしていることになり、店舗数では他の百貨店グループを圧倒している。

大丸も50位まで広げると、さらに5店舗が加わるためこちらもまずまずのバランスだといえる。

2016年春以降、各百貨店は再び不調に転じてしまったが、今後このまま百貨店の販売状況が回復せずに落ち込み続けていくとして、最後まで残る百貨店は、業界人の大好きな伊勢丹や阪急ではなく、高島屋になるのではないかと個人的に見ている。







リオ五輪日本選手団開会式用ユニフォームはまた高島屋

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 ついにリオデジャネイロオリンピックが始まったわけだが、今回のオリンピックは過去にないほど環境が悪い。
ブラジルは経済危機に瀕しているし、大統領は弾劾裁判中で開会式にも出席できない。
バスが乗っ取られたり、整備道具が盗まれたり、マスコミが機材を奪われたりというバイオレンスな事件が多発している。

ここまで環境が悪いオリンピックは過去に例を見ないのではないか。

さて、今回の日本代表のユニフォームも4年前と同じ高島屋である。

リオ五輪日本選手団開会式用ユニフォームが発表、高島屋が製作
http://www.fashionsnap.com/news/2016-06-22/olympic-japan-uniform/

製作とあるが、高島屋をはじめとして百貨店にはデザイン機能も製造機能もない。
あるのは販売機能のみである。

だから「製作」ではなく、製造請負を受注といったほうが正しいだろう。
4年前もそうだったが、コンペで企画を募り、それをOEM/ODM屋に製作を依頼するという形態だったと推測される。

ちなみに4年前にもこのことでブログを書いている。

「高島屋が購入窓口となったユニフォーム」と呼ぶのが正しい
http://minamimitsuhiro.info/archives/3506154.html


クリックして全文を読んでいただきたいのだが、めんどくさいという人のために抜粋する。

先日、シナジープランニングの坂口昌章さんの発言をお読みしてなるほどと膝を打った。

「ユニフォームを百貨店に任せたのではなくて、百貨店を通して購入​するという商慣習なんです」

とのことである。

それとほぼ同時に、ブログの読者からお便りをいただいた。

件のユニフォームは、高島屋がデザインコンペを開いて、その結果決まったデザインであるとのこと。

坂口さんがおっしゃるように高島屋は単なるJOCの窓口だったということになる。
自前でデザイン機能を持たない百貨店は知り合いの複数の業者に声をかけてデザインコンペを開き、デザインを決定したということになる。

しかし、これなら「ユニフォームは高島屋」ではなく「ユニフォーム購入窓口は高島屋」ではないのか?
もしくは、「高島屋を通したデザインコンペで決定したユニフォーム」ではないのだろうか?


という背景があった。

今回もこれと同じ形式だったと考えられる。
なぜなら高島屋がこの4年間で企画デザインチームを発足させたとか企画部門を立ち上げたとは耳にしたことがないからだ。

一方、各国のユニフォームについてはこんな記事がある。

https://www.wwdjapan.com/focus/column/event/2016-07-18/17185

スウェーデンは「H&M」
フランスは「ラコステ」
イタリアは「エンポリオ アルマーニ EA7」
アメリカは「ポロ ラルフローレン
イギリスはステラ・マッカートニーがデザイン
オーストラリアは「スポーツクラフト」
韓国は「ビーンポール」

カナダは「ディースクエアード」がデザイン


カナダ選手団が開会式で着用する衣装は「ディースクエアード(DSQUARED2)」がデザインし、カナダの老舗百貨店ハドソンベイが製作する。

とある。


すべて自国のアパレルブランドか、デザイナーズブランドを起用している。

ディースクエアードのデザイナー2人は父はイタリア人で母はイギリス人とされているが、出生地はカナダであるから、カナダにゆかりがある。

なぜ日本だけが百貨店なのだろう。
なんだか残念な気がするのは筆者だけだろうか。

今、日本のファッションブランドを海外に売り出そうとする動きが盛んで、これには経産省など国も絡んでいる。
そんな状況下で高島屋という単なる百貨店にユニフォーム製作を依頼するのはいかがなものかと感じる。

お役所や業界のエライサンは口では「クリエイティブの強化」とか「デザイナー支援」とか「ファッションブランド強化」とか言っているが、実情は高島屋wwwwwwwwwなのであり、普段ブチ上げていることは単なる口先だけのスローガンなのだということがわかる。

別に高級ブランドである必要はない。
スウェーデンなんてH&Mだ。
かつて日本は冬季オリンピックでユニクロが担当したことがある。
ユニクロに抵抗があるなら無印良品でもしまむらでも青山商事でもコナカでも良いのではないか。
百貨店に受注するよりはよほど聞こえが良い。

若手デザイナーに任すのは不安があるなら名声が確立されているヨウジヤマモトでもコム・デ・ギャルソンでも良いのではないか。

ワールドやオンワードや三陽商会やTSIのような百貨店アパレルもある。

せめてカナダのように高島屋が国内ブランドや国内デザイナーを起用するという考え方はできなかったのだろうか。

とりあえず高島屋に頼めば安心という考え方そのものが遅れている。
高島屋も国内ブランドや国内デザイナーに依頼するというアイデアが出てこないところが遅れている。
さすが、百貨店は衰退を続けるだけのことはある。

これに比べると、稲田朋美新防衛大臣がドレス製作を、若手デザイナー小野原誠さんのブランド「モトナリ+オノ」に依頼したことはさすがの着眼点だと言わざるを得ない。

オリンピックのこういう事例を見ていると、国主導で国内ファッションブランドを海外に進出させる取り組みは絶対に成功しないだろうと思う。








高島屋のバランスの良さ

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 百貨店について議論するとどうも噛み合わないなと思うことがある。
伊勢丹と阪急についてである。
伊勢丹新宿本店は日本一の売上高を誇る百貨店である。
阪急うめだ本店は、改装期間中は売り場面積減少で売上高が下がっていたが、改装グランドオープン後は増加に転じている。

衣料品業界では「東の伊勢丹」「西の阪急」と長らく並び称されている。

だからこの2つの百貨店が何か打ち出すたびに業界は色めき立つわけである。
しかし、業界が色めきたったところで、消費者にはほとんど響いていないことも多い。
その典型例はJR大阪三越伊勢丹の不振だろう。
「あの伊勢丹が大阪に進出」と業界はヒートアップしたが、消費者はまったく踊らなかった。

しかし、冷静に考えてみれば、不振とはいえ310億円の売上高を新たに作ったのだから効果はゼロではなかった。
衣料品業界やマスコミがヒートアップした原因は、伊勢丹新宿本店のイメージを投影していたからだろう。

これは阪急百貨店にもいえる。
鳴り物入りでデビューした博多阪急は期待ほどの推移ではないと聞く。

伊勢丹と阪急が強いのではなく、伊勢丹新宿本店と阪急うめだ本店が強いのではないかと思う。
その証拠に伊勢丹も阪急も本店以外で成功している店舗がない。
伊勢丹だとJRとの合弁で出店したJR京都伊勢丹が600億円台に成長したくらいだろうか。
阪急だと最近好調な西宮阪急くらいか。

よく「新宿店のテイスト・手法を導入して」などと言われるが、新宿店のテイスト・手法を導入して成功した店舗がない。JR京都伊勢丹だって新宿店とはまるで別物である。

阪急も同じだろう。西宮だって北花田だってうめだ本店とは別物である。

本店のイメージを各支店に投影するのは危険だし、無意味であろう。

以前、ある業界の大先輩が「伊勢丹と阪急は本店が目立つから、注目されるが支店が弱いからバランスが悪い。大丸や高島屋の方が本店・支店とも平均して売上高が稼げている」とご教授くださったことがある。
もう10年以上前のことだ。

2011年度百貨店店舗別売上高ランキング発表
http://building-pc.cocolog-nifty.com/helicopter/2012/08/post-ad34.html


先日、このブログを見て改めてその言葉を思い出した。

このランキングを見ると、

① 伊勢丹新宿本店   235,010(+ 7.1%)
② 西武池袋本店  176,476(+ 5.5%)
③ 三越日本橋本店   165,220(▲19.6%)
④ 高島屋横浜店 131,794(▲ 1.7%)
⑤ 阪急うめだ本店       124,458(▲ 5.1%)
⑥ 高島屋東京店   124,242(▲ 2.2%)
⑦ 高島屋大阪店   117,890(+ 2.6%)
⑧ 松坂屋名古屋店   111,102(+ 1.1%)
⑨ ジェイアール名古屋タカシマヤ 104,002(+ 4.3%)
⑩ 東武百貨店池袋本店   102,936(▲ 5.8%)
⑪ そごう横浜店   100,996(▲ 0.7%)
⑫ 東急百貨店本店(渋谷)   96,999(▲ 2.2%)
⑬ 阪神梅田本店          92,350(▲ 3.8%)
⑭ 小田急百貨店新宿店    87,459(▲ 2.8%)
⑮ 近鉄阿百貨店倍野本店   84,793(▲ 2.8%)
⑯ 大丸心斎橋店        83,944(▲ 5.0%)
⑰ 高島屋京都店         83,378(▲ 2.3%)
⑱ 京王百貨店新宿店      80,814(▲ 1.1%)
⑲ 大丸神戸店          78,796(▲ 2.0%)
⑳ 名古屋栄三越     75,777(+ 1.4%)


と挙げられている。
阪急うめだ本店はグランドオープン前なので売上高が低い。
注目すべきは高島屋で、JR名古屋タカシマヤを入れると、ベスト10に4店舗もランクインしている。
伊勢丹と阪急に比べるとはるかにバランスが良い。
17位にも高島屋京都店がランクインしている。ご存知ない方も多いかもしれないが、京都の河原町にある百貨店はどれも面積が小さい。あの小ささで833億円を売るのだから大したものである。

比較的マシだといわれているJR京都伊勢丹よりも200億円以上多く売る。

大丸は心斎橋と神戸店がランクインしているが、突出した売上高はない。
大丸は梅田店や札幌店など全国で平均的な売上高を稼いでいる。

一つの企業として見た場合、各店舗の売上高のバランスは高島屋がもっともすぐれているといえる。

逆に本店に過度に依存している伊勢丹と阪急はバランスが悪い。
池袋店だけが突出している西武も同じだ。

こうして売上高ランキングを見てみると、世間で流布しているイメージと実際の企業体としての健全さとはまったく異なることを改めて認識する。

衣料品業界関係者が、マスコミの流す勝手なイメージの尻馬に乗って、加熱していてもロクな議論はできないのではないか。

「高島屋が購入窓口となったユニフォーム」と呼ぶのが正しい

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 先日、今回のロンドンオリンピックの日本選手団の公式ユニフォームが高島屋だという発表を基に記事を書いたらものすごい反響だったのでいささか慌てふためく今日この頃。(((( ;゚д゚)))

オリンピックを誤変換すると「織りんピック」と出てきて、「これって生地メーカーとか産地組合が使いそうなコピーやなあ(もう使用済かもしれないけれど)」と思ったりもした。

単純に考えて百貨店である高島屋が洋服のデザインをする機能は持っておらず、「なんで高島屋に?」と疑問しか残らないのだが、先日、シナジープランニングの坂口昌章さんの発言をお読みしてなるほどと膝を打った。

「ユニフォームを百貨店に任せたのではなくて、百貨店を通して購入​するという商慣習なんです」

とのことである。

それとほぼ同時に、ブログの読者からお便りをいただいた。

件のユニフォームは、高島屋がデザインコンペを開いて、その結果決まったデザインであるとのこと。
坂口さんがおっしゃるように高島屋は単なるJOCの窓口だったということになる。
自前でデザイン機能を持たない百貨店は知り合いの複数の業者に声をかけてデザインコンペを開き、デザインを決定したということになる。ノ( ̄0 ̄;)\オー!!ノー!!!!

しかし、これなら「ユニフォームは高島屋」ではなく「ユニフォーム購入窓口は高島屋」ではないのか?
もしくは、「高島屋を通したデザインコンペで決定したユニフォーム」ではないのだろうか?

決してユニフォームを製造した方々の努力を否定しているのではない。
発表のやり方がおかしいのではないかということである。

さらに言うなら、先日も書いたように、欧米諸国では自国のデザイナーもしくはアパレルブランドにユニフォームデザインを発注している。
出来栄えがどうこうという部分もさることながら、自国のファッション産業の知名度を高めるための一つの手法である。
そのデザイナーやアパレルブランドを選定するまでがいろいろと苦労があるのだとは思うが、百貨店が購入窓口という締まらない結果を全世界に報道するよりは、よほど骨の折り甲斐があるのではないだろうか。


国内のキチっとしたデザイナーズブランドやアパレルブランドを起用すべきだという思いは今も変わらない。


JOCのおえらいさんが、デザイナーズブランドやアパレルを知らないのだったら、知名度の高いユニクロでも無印良品でも構わないのではないか。
世界に与える印象は「百貨店を通じた購入」よりもよほどマシである。


オリンピック公式ユニフォームのデザインを高島屋に任せるナンセンス

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 何だか全然盛り上がっていないように感じるロンドンオリンピックだが、日本代表の公式ユニフォームのデザインが高島屋だと聞いて、笑ってしまった。

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(高島屋がデザインしたといわれる日本代表の公式ユニフォーム)






先年の男子サッカーワールドカップの際の移動用オフィシャルスーツでもそうだったが、日本は何故か自国のデザイナーズブランドや自国のアパレルブランドを起用したがらない。不思議である。
あの時の日本チームのスーツは「ダンヒル」だったのではないだろうか。

ワールドカップのドイツチームの監督は自国のブランド「ストラネス」を着用していた。
以前はコロネット商会が輸入しており、よく展示会で見かけたブランドだが近年は取り扱いを止めていた。現在は三喜商事に移っているはずだが、トレンドに浮上することはあまりないブランドである。
ドイツチームの監督が着用しているのを目にするまで、申し訳ないがすっかり存在を忘れていた。


今回のオリンピックの公式ユニフォームだが、アメリカはラルフ・ローレンが、イタリアはアルマーニが、イギリスはステラ・マッカートニーが手掛けることが発表されている。
日本は高島屋である。うーん。(-_-メ)

そもそもなぜ高島屋なのか理解に苦しむ。
百貨店に衣料品デザインの部門はない。独自企画の商品はほとんどないし、もしあったとしてもそれはOEM・ODM企業に丸投げか、他社ブランドのネーム替え(商品そのものは同じで、襟ネームとタグだけ付け替える)で対応している。
で、そんな企業になぜ公式ユニフォームのデザインを発注したのだろうか。


使い古された例かもしれないが、日本にはコム・デ・ギャルソンもあれば、ヨウジ・ヤマモトもある。
もっと若手のデザイナーもいる。
ワールドのタケオ・キクチや、レナウンのダーバンなどのスーツブランドもある。
だのにどうして高島屋なのだろうか。

今、日本はクールジャパンの発信に力を入れているといわれている。
アニメや漫画、コスプレなどがその対象だが、本来はファッションも入っているはずである。
で、その大事な(名目上だけでも)コンテンツのひとつを、重要な国際大会で使用しないのはなぜだろうか?
今回のオリンピックだけではなく、先の男子サッカーワールドカップでも同じである。
クールジャパンは「経産省が言ってみただけ」ということだろうか。


どうやら我が国のお偉いさん方は、日本のファッションなど世界に発信するつもりは毛頭ないらしい。
いっそのこと、経産省もクールジャパンの中から「ファッション」を外してみてはどうだろうか?




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