南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

西友

ジーユーと西友で買ったお買い得品

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 今日はお気楽に。

今週買ったお買い得品を。

まず、ジーユーのニット帽を買った。
以前、元嫁にニット帽が似合っていないと言われてからニット帽は被らなかったのだが、朝起きてゴミを捨てに行く際に、寝ぐせのついた髪の毛を剥き出しにするのはアレなので、いつも中折れ帽をかぶっていたのだが、それもなんだかおかしいので、ゴミ捨て場行きのニット帽が欲しいと思っていた。

ゴミ捨て場行きのニット帽に大枚をはたくのは絶対に嫌だから安ければ安いほど良い。
上限は1000円前後だと定めていたのだが、今まであまり買う機会がなかった。

ジーユーが10周年記念でニット帽を390円均一で売っていたので買った。

種類がいくつかあったのだが、山田耕史さんは、毛糸っぽいアクリル100%のニット帽を推薦しておられたが、個人的に頭から汗をよくかくので、そんな暖かい素材の物は要らない。

アクリル56%・綿44%のニット帽を選んだ。
肌ざわり質感ともに冬用ではなく、春秋用といった感じで、梅雨前くらいまでかぶれそうな感じがする。

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これは元値が790円で、それが590円に下がり、それが期間限定で390円にまで下げられていた。
価格からすると品質も十分だろう。
これでゴミ捨て場にも心軽く行けるようになった。

次に西友に向かった。

西友にはレナウンのボクサーブリーフが4枚1000円で売られていた。
レナウンは百貨店アパレルというイメージがあるが昔から量販店にも卸売りをしており、その量販部門が企画製造した商品だろうが、これは安い。破格値である。

ユニクロやジーユーよりも格段に安く、1枚250円である。

無地が綿54%・ポリエステル46%、ボーダー柄がポリエステル65%・綿35%である。
「肌着は綿100%でないと」という中高年もおられるが、ポリエステルが混じっていたほうが早く乾く丈夫で長持ちする。

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オグランの綿100%ボクサーブリーフより、イトーヨーカドーで5年前に買ったポリエステル混のボクサーブリーフの方がはるかに持ちが良い。
ちなみにオグランのボクサーブリーフはヤマトインターナショナルのファミリーセールで1枚500円で買っているが、イトーヨーカドーで買ったのは夏のバーゲンの末期で、たしか200円くらいに値下がりしていた。

丈夫さでもコストパフォーマンスでもイトーヨーカドーの圧勝である。

今回の西友で買ったレナウンもポリエステルが混じっているから丈夫だろうと期待している。

しかし、西友にはお買い得品が多い。
今回は買わなかったが、10足1000円の靴下もあった。
これを1パック買えば1年くらいは靴下を買わずに済むから、来週か再来週にでも買ってみたいと思う。

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1足100円ということになり、これはバッタ屋に並んでいる処分品とほぼ同じ値段である。

それほどのお買い得品があまり減らずに、売り場ワゴンで山盛りになっている状態が衣料品デフレのすさまじさを物語っている。

それ以外だと、このブラックの迷彩柄ネクタイだ。
これは経糸がポリエステル、緯糸にシルクを打ち込んで織り柄で迷彩を表現している。
それでいて価格は定価で1900円。

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どんなクオリティの芯地を使っているのかはわからないが、使用している生地のクオリティとデザイン性は十分で、1900円なら破格値ともいえる。

ブラックを基調とするモード系ブランドの店に混ざっていても違和感はない。
なんならラベルを取り換えてコムサ・デ・モードの店頭に並べておいても顧客はおろか、スタッフも違和感を感じないだろう。

半額に値下がりしたら買ってみたいと思う。

1足100円の靴下、それにこの迷彩柄ネクタイ、ともにデザイン性は悪くない。
それでいてこの価格だし、生地の品質も決して粗悪品ではない。

使用素材だとか見た目のデザイン性だとかでは、これらの超低価格品と百貨店ブランドとの区別がほとんどできなくなってしまっている。

かつてのDCブーム期は、DCブランド商品と量販店商品との見た目が明らかに違っていた。
だから多くの人は高いDCブランドで買っていたのだが、ここまで見た目が変わらなくなると、安い方でもかまわないという人が増えるのは当然の結果といえる。

だから中高級品は、使用素材とか見た目のデザインも大事だが、そこにフォーカスを当てすぎた売り方をすれば、かならず低価格品との価格競争に巻き込まれてしまう。そこを理解するところからでないとブランド再構築なんて永遠に絵に描いた餅のままである。












ファッション化が進む低価格衣料品

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 最近は本当にトレンド商品の供給が、いわゆる「ブランド」と低価格店で差がなくなってきたと感じる。
ほぼ同時に同じアイテムが店頭に並んでいる。

ユニクロやらジーユーやらしまむらやらの低価格ブランドがそうなっていることは一般的にも広く知られているが、スーパーマーケットでもこの傾向は同じである。
GMSと総称される大型スーパーの衣料品売り場は結構なトレンド物が並んでいる。

もう1,2か月前のことになるが、また西友を覗いた。

例えば、半袖のスタンドカラーシャツが並んでいる。
また、デニム調のジョガーパンツが並んでいる。

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見た目もそれなりの雰囲気に見えるし、生地が格別に安っぽく見えるわけでもない。
黙って着ていたら、専門店やセレクトショップで買ってきた商品と区別できないだろう。

ちなみにこのデニム調のジョガーパンツは「VALMAN(バルマン)」というブランド名が下げ札に表記されているので、西友の自社企画商品ではなく、コイズミクロージングから仕入れた商品だということがわかる。
有名な高級ブランドにBALMAIN(バルマン)というのがあるが、日本に本格的に上陸できないのは、このコイズミクロージングのバルマンとの兼ね合いだと聞いたことがある。

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(VALMANの下げ札)

20年前だったらここまでジャストタイムでトレンド品がGMSの売り場に並ぶことはなかった。

記憶の中にあるジャスコやイズミヤの衣料品売り場はやっぱり専門店、百貨店、セレクトショップと比べるとトレンドが遅れていた。
トレンド商品がほとんどなく、そのトレンドが終わるころにやっと売り場に並ぶということが多かった。

それが今ではほぼ同時である。
GMSの衣料品売り場はあまり消費者に顧みられることが少ないが、以前に比べるとずいぶんと変わってきている。

通常、業界ではこのようにわけられてきた。

専門店、百貨店、セレクトショップはファッションを売る
低価格店、量販店は実用品を売る

と。

しかし、現在はこの構図は事実上崩れ去っている。
低価格店、量販店もファッションを売っている。

なぜなら、実用品を持っておらず困っているという人は現在、ほとんどいない。
明日穿く肌着のパンツが1枚もないなんて人はほとんどいない。
手持ちの靴下が3足しかなくて、それが全部穴が開いているなんていう人はほとんどいない。

もちろん、実用品の買い替え需要はあるが、買い替え需要程度だから、毎年衣料品を購入してもらうためにはファッション衣料を売るほかない。
低価格店、量販店がファッション衣料を販売するのは当然といえる。

日経ビジネスオンラインに先ごろ掲載されたしまむらの社長インタビュー記事がある。

しまむら、新・成長モデルで復活の兆し

制度疲労の効率経営に“はさみ”を入れる
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/278209/061300048/?P=1

で、その中でこういう発言がある。

「閉店した地方百貨店や専門店の顧客が『しまむらも捨てたもんじゃない』と来てくれるような店を目指したい」と、野中社長は野心を隠さない。

とのことだ。

百貨店や専門店の顧客の取り込みを目指している。
正直なところ、今のあの内装のあの店舗で百貨店や専門店の客を取り込むことはけっこう難しいのではないかと思う。チープ感が漂いすぎている。
また陳列方法も垢抜けていない。

しかし、商品力はそれなりに評価されており、掘り出し物がある。
「しまらー」と呼ばれるファッション好きのしまむら顧客もすでに存在している。

もうすでに一部の顧客はとっくの昔に取り込みに成功している。

今後、この傾向はさらに強まる。

しまむらだけではない。
おそらくGMS各社の衣料品もさらにファッション化するはずだ。
西友の例でもあるように、かなりファッション化が進んでいる。

こうなると、「ブランド」はどうするのか?
「俺たちはファッションを売ってる」なんていうのは単なる独りよがりにすぎなくなる。

ほとんど同じような商品が並んだら、低価格のほうで買う消費者が増えるのは自然な流れである。
グローバルファストファッションは成長が止まりつつあるといわれるが、今後も低価格衣料品はなくならない。
かつてダイエーを筆頭とするスーパーマーケットで低価格衣料品が売られて、売上高を稼げた時期があった。
紳士服チェーンも低価格を武器に成長した。

グローバルファストファッションが仮に今後凋落しても、また新しいやり方の低価格衣料品が必ず登場するだろう。

それにしてもなぜ、衣料品だけは「低価格追放」のようなキャンペーンが起きてしまうのだろうか。
不思議でならない。

家電でも自動車でも超破格値商品は必ず登場する。
スマホも飽和状態なのでどんどんと低価格スマホが登場している。

低価格衣料品が登場するのはそれと同じである。

さて、今日から夏のバーゲンが正式にスタートする。
前倒しだとか言われているが、全然そんな気がしない。
これまでならもっと早い時期に開始された年もあった。
7月1日スタートなら驚くほど早いとは思わなくなった。

そんなわけで、投げ売りの掘り出し物探したいと思う。
低価格衣料品万歳。





大型スーパーの衣料品・服飾雑貨にはお買い得品が多い

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 連休の合い間である。
今日と6日を休んで10連休を楽しんでおられる人もいるのではないか。

一昨年くらいから大型スーパーで衣料品や服飾雑貨を買うことが増えた。
もちろん定価では買わない。投げ売り品を買うのだが、この投げ売り価格は正直なところユニクロの値引き価格よりも安い。

以前にイトーヨーカドーでボクサーブリーフと靴下を買ったことがある。
どちらも投げ売りされていてボクサーブリーフは250円くらい、靴下も100数十円だったと記憶している。
西友でも靴下の投げ売り品を買った。
ナイガイがライセンス生産しているニューバランスのスニーカーソックスと、グンゼのトゥシェというブランドである。
ナイガイのは100円くらい、トゥシェも300円とかくらいだった。

そのどれもが品質も良く長持ちしている。
イトーヨーカドーの靴下(正確にはフットカバー)はグンゼが生産を請け負っているそうで、品質も高い。

ユニクロの肌着も評価が高いが大型スーパーの肌着、靴下類も決してそれに劣ってはいない。
むしろ勝っている品番もあるくらいだと見ている。
しかし、売り方の巧みさではユニクロに遠く及ばない。
遠く及ばないから今の結果があるのだが、商品を単品で見ると、そういう評価になる。

ここから導き出される結論は、「いくら物が良くても売り方が下手なら売れない」ということである。
よくメーカーとか工場のオッサンらが「物は良いんだけど」というが、そんなことは何の免罪符にもならないのである。物が良いなら、それを売るための工夫をすべきであり、物の良さだけに胡坐をかいているうちは絶対に売れない。

工夫とは、売り場の見せ方、宣伝・広告・告知、販促政策などであり、これが下手くそならいくら「良い物」でも売れない。大型スーパーの衣料品の苦戦はそれを物語っている。

しかし、一方で、吟味して買えば大型スーパーの投げ売り品はユニクロの投げ売り品よりも値段が安いし、品質も劣っていない。
買い方次第ではかなりお得な買い物ができる。
産地の工場の受注が増えないのも同じ理由である。
「モノハイインダケド」という呪文を繰り返し唱えてもその効果はゼロである。

「大型スーパーの衣料品はデザインがイマイチ」というのは現在には当てはまらない。
見た目のデザイン性もかなり向上している物が多い。


4月下旬くらいからまた大型スーパーで服飾雑貨品を2つ買った。

どちらもかなりお買い得だった。

西友でナイキのリュックを買った。
定価4300円がレジで10%オフになり、税込で4179円だった。

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これを買おうと思った理由は

1、ノートパソコンが収納できるポケットが内部にあること
2、撥水、防水機能があること

である。

この両方を兼ね備えているリュックは、探してみたが低価格ゾーンではほとんどない。

無印良品のリュックは撥水機能はあるが、内部にノートパソコンを収納するポケットがない。
おまけに値段は7980円である。

他のリュックも似たり寄ったりで両方の機能を備えている物がなかった。
おまけに価格はこのナイキよりも高い。

ナイキのデザインがすごく良いとか超ハイセンスとかは思わないが悪くはない。
好き嫌いでいえば好きな方である。

機能が備わっていて価格が一番安くてデザインも及第点なら買わない理由がない。


それと、イトーヨーカドーの平場の靴売り場で「スペルガ」のキャンバススニーカーを買った。
定価7900円が3990円に値下がりしていて、2足買うと6500円というキャンペーン中だった。

「スペルガ」はイタリアのスニーカーブランドでこのキャンバススニーカーに代表されるようなローテクスニーカーに定評がある。
コンバースやプロケッズなどと並んで評価されているブランドである。

最初に見たときは赤、紺、ターコイズが残っており、赤と紺を買おうかと思った。
次に行ったときには紺が売り切れており、赤とターコイズが残っていた。
ターコイズという色が嫌いなのとサイズが大きすぎたので赤を買うことは決まっていた。

ほかにも2足組にできる商品があったのでそれと抱合せて6500円にするかどうかを売り場で悩んだ。
LOTTOというスポーツブランドのスニーカーもこれに当てはめられる。
広島化成というメーカーがライセンス生産している。

ネットでググるとこれは定価が4500円だと出た。
それを3990円に値下げして、さらに2足で6500円にしているのだが、割引幅が少ないので今回は見送った。
1足3990円で買うよりも2足6500円の方がお得感があるが、支出の絶対額は3990円の方が2500円も安い。

裕福ならそういう無駄遣いも良いのかもしれないが、金のない人間は絶対額の支出を抑えるべきである。

よく、1枚600円・2枚1000円という投げ売りの服を「1枚だと600円だから100円損になる」として無理やりに2枚1000円で買うオバハンがいるが、あれは400円を無駄に捨てているのと同じである。
無理に選んだもう1枚は着用しないだろうから、1枚を1000円で買ったのと実質同じである。
どうしても節約したいのなら気に入ったのを1枚だけ600円で買うのが一番効果的である。2枚1000円で買うよりも400円も安いし、400円あれば今夜の夕食に使う野菜を3品買える。

そんなわけでスペルガの赤を1足だけ3990円(税抜)で買った。

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衣料品でもデザインが悪くなく機能的でかつ安い商品が多い。
今後購入を考えている物として西友のプライベートブランドのウインドブレーカーがある。

綿素材とポリエステル素材の2種類があり、綿素材は定価3800円がレジで1900円になる。
ポリエステル素材は定価4500円だがすでに半額の2250円に値下がりしている。

どちらも撥水機能がある。

デザインは悪くない。綿素材はユニクロのコットンパーカとほぼ似たようなデザインである。
だまって着ていればどちらも西友のプライベートブランドだとは気付かれない。

そしてユニクロのコットンパーカに撥水機能はないが西友の商品にはある。
価格はユニクロが定価3990円を2990円に下げたのに対し、西友は1900円にすでに値下げしている。
ポリエステルのは撥水機能付きで2250円であり、これもユニクロよりも機能的であり価格優位性がある。


あとイトーヨーカドーの靴売り場にはけっこう変わった商品が置かれていて、STORMというポルトガルのデッキシューズブランドもあった。その中でもキャンバスデッキシューズがあったのだが、定価13000円と付いている。イトーヨーカドーで13000円のカジュアルシューズを買う客がいるとは思えないのだが、これが3990円に値下がりしている。
このあたりのイトーヨーカドーのマーケティングは本当に機能しているのかと疑問を抱かざるを得ない。

だから売れ残って値下げされてお買い得品になっているのだから、こういう商品は狙い目である。

それにしても大型スーパーの衣料品・服飾雑貨はユニクロよりもコストパフォーマンスに優れている物が増えてきていると感じる。
昔は大型スーパーの衣料品はデザインがダサかったが、それも払拭されつつある。

プチプラが好きな層はそろそろ大型スーパーの売り場に目を向けた方が良いのではないか。
意外な掘り出し物がある。
筆者も引き続き大型スーパーの衣料品売り場をチェックしたい。






 


百貨店・専門店向けブランドの優位性がなくなった

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 久しぶりに今月買ったお買い得品を晒してみる。

ライトオンで買ったエドウインのジャージーズ。
当然今春物ではない型落ち商品である。
定価9500円が3900円に値下がりしていた。

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ジャージのように伸縮性のある素材で作られているジャージデニムには、織物と編み物の二種類が存在する。
本来の「ジャージ」という素材は編み物であり、編み物ゆえに伸縮性がある。
別段ポリウレタン弾性繊維など使わずともウール100%・綿100%のセーターが伸縮することを思い出してもらえれば理解ができるはずである。

編み物の場合は、大概が裏毛と呼ばれる素材を使用している。
一般的にスエットシャツ(別名トレーナー)に使用される素材である。
これをデニム風に染色加工してパンツにしたのが、編み物によるジャージデニムである。

一方、織物でありながら編み物のように伸縮性のある素材を使用した商品もある。
原理としては、ストレッチ繊維を使用し、繊維の密度を低めて織る。
密度が低いと繊維同士に隙間ができるからその分、伸縮性が出る。
それだけでは不十分だからストレッチ素材も織り込む。
これで編み物のような伸縮性が実現できる。

ディーゼルのジョグジーンズやエドウインのジャージーズは織物である。

これが市場に出回って3年以上が経過したと思うのだが、現在は編み物商材よりも織物商材の方が市場に出回っているように見える。
裏毛素材商材が縮小傾向にある理由はなんだろうか。

個人的には二つあると考えている。

1、織物よりも伸びきってしまいやすい
  いわゆる「膝が出る」状態になってしまいやすい。
  織物と違って洗濯しても元の状態に戻りにくい

2、デニムっぽい洗い加工がしにくい
  ジーンズのようなヒゲ加工や激しい色落ち加工をすると糸が切れてしまいやすい。
  織物は何千本・何万本の糸で生地を構成するので1本が切れたところで大きな穴にはなりにくい。
  編み物は生地を構成する糸の本数が少ないため、糸が切れると大きな穴が開きやすい。
  また、織物に比べてヒゲ加工を施してもヒゲが出にくい。

で、早速穿いてみた。
伸縮性は申し分ない。しかし、ウエストのヒモが邪魔である。
筆者はヒモを結ぶイージーパンツ類の着用感が嫌いだ。だからヒモを引き抜いた。
ベルトループがあるので通常のベルトを締める。

かなりテイパードされた裾に比べると太ももはちょっとゆとりがある。
先日に買った無印良品のスキニージーンズよりはよほどゆとりがある。
今まであまり穿いたことのないシルエットだが、何とかなるだろう。

ちなみにこれは「あべのキューズモール」のライトオンで買ったのだが、近隣にあるジーンズメイトでは半額で売られていた。9500円の半額だから4750円である。
ならライトオンで買った方がお得である。同じ商品は安い方で買うのが人間心理だからだ。

もう一つは、ユニクロのバンドカラーシャツである。
定価2490円が990円に値下がりしていた。

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昨年くらいからトレンドに浮上した襟なしトップスの一種である。
エクストラファインコットンのブロード素材で、2490円のままでは買わないが、990円なら十分に上質だといえる。
メンズの洋服は変化が少ないが、この「襟なしトップス」というのは久しぶりの大きなトレンド変化といえる。
ただし、2005年までと異なる点は、「襟なし」一色にはならないことだ。
相変わらず通常の襟のシャツも売られているし購買者も少なくない。着用者も多い。
これからもトレンドはこんな風にそれ一色に染まることはないのだろう。

さて、エドウインのジャージーズはさておき、トレンドの襟なしシャツがユニクロでも買えるのである。
定価で2490~2990円、値引き商品だと990~1990円である。
しかも値段の割には品質は悪くない。

トレンド商品が百貨店・専門店ブランドと量販店・低価格ブランドとほぼ同時に発売されるなんていうことは2000年ごろまでなら考えられなかった。
量販店のプライベートブランドだってトレンド商品を並べている。

例えば、久しぶりに立ち寄った西友。
プライベートブランドで、裏毛デニムのジョガーパンツを販売している。
定価3800円がすでに半額の1900円に下げられている。
試着しなかったのでシルエットまではわからないが、洋服に格別にこだわらない人なら西友のこの商品でも十分ではないか。

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こうして見ると、これまで「トレンドの早さ」に定評のあった百貨店・専門店向けの中・高級ブランドの優位性がなくなっていることが如実にわかる。
トレンドの早さやデザイン性の良さは、ほぼ拮抗している。
クオリティだって百貨店・専門店向けブランドが下がっているから、そこまで大きな差ではなくなりつつある。

だったら低価格商品でも構わないと考える人が増えても不思議ではない。

百貨店・専門店向けブランドは「トレンドの早さ」や「デザイン性の良さ」に代わる価値を創造する必要がある。それができないなら凋落・縮小はさらに続く。

西友の崩壊―現場からの報告書
荻原 康昭
データハウス
2000-10



西友ストアーの流通支配戦略 (1970年)
高丘 季昭
日本実業出版社
1970





「トレンドキャッチの早さ」は最早価値ではなくなった

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 アパレルの売り方がこれまで通りでは通用しないといわれてからすでに15年以上が過ぎようとしている。
その最大の要因はユニクロの台頭と躍進だろう。

ユニクロの台頭によって、アパレル各社は価格対応を過度に重視した。
とりあえず値段を合わせろというわけだ。

しかし、その「とりあえず」という姿勢がさらにアパレル各社の業績を低迷させることになった。
忘れもしないフリースブームのころである。
1900円(税込)のユニクロのフリースが猛威を振るっていた。
98年~2000年にかけてである。

おそらく98年か99年のことだと記憶している。

筆者は百貨店内のショップで2900円のフリースジャケットを見つけた。
形はユニクロとほぼ同じ。
フリースの裏はナイロンが貼ってありリバーシブルになる。

何のブランドかというとフランドルの「イネドオム」だ。

裏にナイロンが貼ってあるということは防風性が高いということだ。
ただしリバーシブルにしてはなかなか着辛い。

というのはフリースが裏面になった場合、摩擦が大きいので、セーターなどはひっかかって袖を通しにくくなる。

実質的にフリースを表にして着用するしかない。

まあ、何となくユニクロよりは防風機能がすぐれているのでそれを購入した。
しかし、あまり着用せずに今日に至る。

デザインやパターンがどうもやっつけ仕事に感じられた。
当時の「イネド」が持っていたテイストをまるで感じられなかった。

おそらく急ピッチで企画・生産したのだろう。
値段をなるべくユニクロに合わせるためだけで精一杯だったのではないか。

こういう「単に安いだけ」の商品をフランドル以外の大手百貨店アパレルは軒並み作った。
ジーンズメーカーを筆頭とする専門店向け単品アパレルも然りだ。

とりあえずユニクロの販売価格に合わせる、そのことだけに2010年ごろまで没頭してきたといえるのではないか。
大リストラを発表した某社なんていまだに注力分野は低価格ゾーンばかりである。

低価格分野での最大手ユニクロに、いくら大手とはいえ規模の劣る某社が追随してどうなるというのか。
まさしくランチェスターの法則の逆張りで、敗北は必死である。
物量で勝る最大手に、物量で劣る弱者が追随しても勝ち目はゼロだ。

本来は、価格以上の価値を大手アパレル各社は追及すべきだったし、それに準じた売り方を模索すべきだった。

バブル期までは、「トレンド一辺倒」で価値観を創出できた。
消費者もトレンドが変わるたびにワードローブの中身を総入れ替えすることに躊躇がなかった。

しかし、現在は「トレンド」にそれほど大きな価値がない。

なぜなら百貨店、専門店向けのアパレルと、ユニクロも含めた低価格ブランド、量販店向けブランドとの間にトレンドの時間差がほとんどなくなったからだ。

2005年くらいまでは、トレンド商品を百貨店・専門店アパレルが発売し、その1年後か2年後に低価格ブランドが追随するという図式が成り立っていた。下手をするとトレンドの一部は低価格ブランドでは発売しないまま終わった。

先日、西友へ行った。
掘り出し物を探しにときどき行くのだが、今回は1400円のニットタイと2800円のスエットパンツを発見した。
ただし両方とも買っていない。

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ニットタイはカジュアルにもビジネスにも締めることができる。
数年前からトレンド性・ファッション性の高い商品として人気がある。
筆者もこの10年間で買ったネクタイはほとんどがニットタイである。

2005年ごろまでは、スーツカンパニー、スーパースーツストア、パーフェクトスーツファクトリーなどの2プライスショップで買っていた。だいたい2800円くらいである。
セレクトショップ、百貨店は高いから貧乏人には手が出ない。

2010年ごろからは東京シャツのシャツ工房で買うようになった。
こちらはポリエステル製だが1000円未満である。
色柄は悪くない。

しかし、これが量販店の平場にまで並ぶようになった。
見た目はほとんどそん色がない。

一方、スエットパンツである。
3年くらい前からトレンドアイテムとしてそれなりに注目を集めている。
スエットパンツといってもオッサンが寝間着代わりに着用するアイテムではない。
カジュアルとして外出着として着用する。

写真 19



もちろん、生地は薄い。おそらく数回着用するとひざが出るだろう。

それでもセレクトショップや百貨店とトレンド商品が並ぶまでのタイムラグはほとんどない。
むしろ、そこそこの値段でそこそこの見え方をするアイテムで良いという人なら西友のスエットパンツで十分だろう。

よく、アパレル関係者が勘違いをするのが「色のトーンや素材が違う」ということだが、たしかに違うが、マスの消費者にとって「西友のニットタイの明るいカラーは深みがないが、イタリアブランドには深みがある」と言われたところでそんな微細な差異はどうでもよい。
そこら辺を歩いている人間がそこまで色彩にこだわって生活をしていない。

スエットも同様だ。
「〇〇コットンを〇回撚って、〇番手の糸に仕上げて、それを和歌山のナンタラ編み機で編み上げたスエット生地」なんてものを大半以上の消費者は求めていない。
そんなものを求めているのは、いわゆるニッチな「洋服オタク」だけである。

洋服オタク向けのブランドならそういうこだわりは大事だが、ある程度のマスを狙うブランドなら過度のこだわりは何の意味もない上にその顧客層には伝わらない。
逆にそのこだわりが害になる場合もある。

バブル期までは「トレンドの早さ」がブランドのステイタスだった。
何せファッション好きな層は多かったし、そういう人はトレンドに応じてタンスの中身を総入れ替えした。
トレンドを提案すればするほど洋服が売れた。

しかし、今はそうではない。
そういう消費行動もないし、なにより、低価格ブランドとトレンドの早さに差がなくなってきた。
ファストファッションと呼ばれる低価格ブランドならむしろそちらの方がトレンドが早い場合もある。

となると、百貨店・専門店を得意としていたかつての大手アパレルは低価格ブランドとの差別化が難しくなる。
似たような物なら安い方で買うのが消費者である。

なら、「トレンドの早さ」以外にさらにプラスアルファが必要である。
それは素材へのこだわりだろうか?
多少のこだわりは必要だろうが過度なこだわりは不要だ。
マス層はそこまで製造スペックに興味がない。

ならもっと違うほかのプラスアルファ要素が必要になる。

これがないとかつての大手アパレルが復活することはないだろう。

厳密に言えば素材を含めて「物」が違うのは承知しているが、あえて言うと「物自体にはそれほどの差がなくなった」のが現状である。
マスに売るならプラスアルファ要素、ニッチ層に売るならトレンドやその他を無視した独自性や過度のこだわりが必要になる。

大手アパレル各社はどこへ売りたいのかということである。
こだわりを重視したいならニッチ層へ売ることを考えるべきだし、そうでないならマスに響く売り方を考えねばならない。
そこを突き詰めて考えないと大手アパレル各社は国内外の低価格ブランドにさらにやられることになるし、ブランドの再構築なんて夢のまた夢である。

さて、結局、西友では脱げにくいといわれるグンゼのフットカバー「トゥシェ」を1足買った。
1足300円に値下がりしていた。
ベージュと紫っぽいネイビーの二色が残っていたが紫っぽいネイビーを買った。

写真 37




さてどこまで脱げにくいのかしばらく試してみたい。









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