南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

無印良品

10年着続けられる低価格ブランド

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 今日はお気楽に。

某社で「100年着られる〇〇」という打ち出しを行っている。

衣料品不振に陥っている業界だから新しい切り口の模索は必要だし、これはその一環だと理解している。

で、最近は「低価格衣料品は長持ちしない」みたいなことを言う人もいて、低価格品との差別化を「耐久性」「不変性」に見出そうとする取り組みもある。

しかし、実際のところ「耐久性」は素材や縫製の仕様が一定水準をクリアしていて、着用回数・選択回数が少なければ少ないほど実現できる。
別段、高価格商品である必要はない。
低価格でも十分に耐久性がある商品もある。

不変性はトレンドに左右されないということが条件だから、一部のレディースベーシック商品と、多くのメンズ商品がそれに当てはまる。
これも別に高価格商品である必要もない。

同じ服を100年着たいとも思わないし、それを正絹の着物のように息子、娘に引き継がせたいとも思わない。

そんなわけで100年は実現できずとも低価格品でも10年~20年は着続けることができる。
この「耐久性」と「不変性」を実現しているブランドは無印良品とユニクロだと思っている。
あとは、シーズンごとの各ブランドに挿し込まれている商品にたまに当たりがある。

グローバルファストファッションはあまり買わないし、10年も着続けたことがないが、素材感からするとちょっと実現は難しいのではないかと思う。


そんなわけでまた恒例の誰得企画だが、手持ちの低価格衣料品で10年以上着ているアイテムを紹介したい。
2004年~2006年のどこかで購入したユニクロのボーダー柄ファインメリノカーディガンである。
たぶん990円くらいに値下がりしていたので買った。

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なぜ、そのころの商品だとわかるのかというと、襟裏のタグがLとかMのサイズ表記のみだからである。

これは玉塚社長時代のディティールであり、玉塚氏が社長を退任した後はブランドのロゴが復活している。


つぎに無印良品のラムウールカーディガンである。
これも2003年とか2004年にはすでに着用していた記憶がある。

先に2002年か2003年の冬のバーゲンで丸首の方を買った。
価格は覚えていないがおそらく1900円内外だったと思う。
その翌年にVネックを買ったのだが、たった1年くらいで素材感がえらく変わっている。
丸首の方が生地が厚くてVネックの方が薄い。
そしてサイズ感も大きく変わっており、VネックはMサイズにもかかわらずえらくルーズなシルエットである。

つい先月、業を煮やして、このVネックをネットにも入れずに洗濯機にぶち込んで洗ってやって天日干ししたが、わずかしか縮まなかった。
もっと劇的に縮むことを期待したのだが、ウォッシャブルマークのついていないウールニットでも無印良品のは意外に縮まないかもしれない。
他の製品でも試してみたい。

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(洗濯して天日干ししても縮まなかったVネックカーディガン)



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(Vネックの前年に買った丸首カーディガン)

ウールのセーターについて、この2ブランドの品質は高いと思う。
また価格は割安感があり、最終処分価格で買うならさらにコストパフォーマンスが高い。

一方、綿のTシャツ類はそこまで耐久性のある物は少ない。
肌に近くて汗の吸収量が多く、洗濯回数も多いから早い年数でヘタる。
とはいっても、だいたい3年~5年くらいは着続けるのだが。
もちろん中価格帯のブランドのTシャツもそれくらいでヘタってくる。

日本の低価格ブランドはオーバークオリティだと言われたこともあったが、やっぱり消費者の立場とすればありがたい。
なにせ、安くて長持ちするからだ。
その長持ち故に洋服全体が売れなくなっているという部分もある。

品質という観点で見ると、グローバルブランドはイマイチ信用できない。
素材感は悪い物が多いし、縫製だっていい加減だ。
セーターの部位が縫製されていなかったブランドもあった。

国内ブランドに限って言えば、「安物=粗悪品」とは言えないのが現状である。
むしろ2008年以降の原材料費の高騰で、百貨店向けブランドの素材クオリティが低下した分、低価格ブランドとの品質の差がなくなったように感じられる。

洋服は品質の高低だけで買うものでないことは十分に理解しているが、それでも、「黒の無地のセーターみたなベーシック商品なら低価格ブランドでも構わない」と考える消費者が多く現れることも当然だと思う。

まあそんなわけで、これからもユニクロで990円くらいの投げ売り価格で買ったセーター類を大切に着続けたいと思う。








オッサンらがスリッポンを好んだ理由を体感した

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 今日もお気楽に。

先日、また破格値商品を買ったので、晒してしまう。
恒例の誰得企画である。

無印良品のあべのアンド店で、1000円(税込)に値下がりしていた合皮スエードのスリッポンシューズを買った。
最初に黒を買ったのだが、あまりに安いので後日、紺も買ってしまった。
写真だと上手く色が出ていないが、紺は本当はちょっと緑がかっている。
青緑みたいな感じに見える。

元値は5980円である。

写真 18

(黒のスリッポン)


写真 28

(紺のスリッポン)

1か月ぶりにあべのアンド店に行ってみたのだが、元々メンズがあった場所が大々的に子供服に変わっていた。
メンズは通路を挟んだ対面のコーナーにまとめられており、「メンズ服の需要って少ないのかな~?」ということを改めて痛感してしまった。

実は、筆者はスリッポン型の靴をこれまで履いたことがなかった。
今年の2月にJR天満駅前で999円で投げ売られていた紺色のスリッポンを買ってから、その快適性がわかったので、破格値商品を買い足したわけである。

それまでスリッポン型の靴(ローファーも含めて)を履かなかった理由は、オッサンが愛用している靴というイメージがあったからだ。

バブル期のオッサンはたしかにスリッポンをよく履いていた。愛用していたと言っても過言ではないだろう。
カジュアルフライデー時代には、チェック柄のゴルフスラックスに紺ブレ、スリッポン(ローファーも含めて)といういでたちのオッサンが町中にあふれていた。

その反発もあって、筆者はほとんどヒモ靴、もしくは面ファスナー(マジックテープのこと)の靴しか履いてこなかった。

ちなみにマジックテープの方が世間一般には分かり易いと思うが、これは商標なので、新聞が記事を書く際には一般名称として「面ファスナー」を用いる。
「クレラップ」や「サランラップ」が商標であり、一般名称としては書けないことと同じである。

スリッポンはたしかに着脱が楽である。
その着脱感は小学生、中学生のころの上靴を思い出した。
かつてのバブルオヤジたちがスリッポンを愛用したのは、アイビーテイストやらプレッピーやらの影響もあったのかもしれないが、最大の理由は着脱が楽だったからではないだろうか。
45歳のオッサン(初老の男)になった筆者はそう感じてしまった。

もともとこらえ性のない男だが、最近はとくにこらえ性がなくなり、加齢を実感している。

最近は快適さを追及した機能繊維使いや、機能面に特化したディテールの服がいろいろと発売されているが、それでもまだ「ファッション=我慢」みたいな部分は残っている。

この「我慢」が極度にできなくなってきた。

暑いなら冬でも夏服を着たいし(実際に11月下旬くらいまでは夏用スーツを着ている)、寒いなら春先でも冬物を着る。
汗っかきなので真夏に着るなら吸水速乾機能があって汗じみが目立たない服が望ましい。
冬なら軽くて暖かい服が良くて、いくらかっこよくても重くて硬いのは嫌である。

まあ、そんな感じである。

それとこれも加齢のせいなのかどうかはわからないが、トレンドを追求する熱意が極端に低下してきた。
もともとそれほどトレンド追求は熱心ではないが、さらにそうではなくなってきた。

とはいえ、シルエットがあまりに古臭い物は捨てるが、自分にとって似合わないトレンドを追いかけることはまるっきりなくなった。

そういえば、世間一般でもトレンド追求の熱意は一時期よりは落ちているのではないかと感じる。

この7年くらいはそこまで大きなトレンドもなかった。今春夏のガウチョパンツは久しぶりの大ヒットと呼べるのではないか。

それでもスキニーっぽいパンツを穿いている人も珍しくないし、いまだに花柄パンツを穿いている人もいる。
2005年前後に大流行したブーツカットジーンズを愛用したままの女性もチラホラと見かけるし、ピークアウトしたといわれているナチュラル系の着こなしをする人もいる。

10年くらい前までなら、そういう人たちを見て「あ、ちょっとトレンドに遅れてるな~」なんてことを感じていたのだが、今はあまりそうも思わなくなった。

そういう人たちはトレンド云々に関係なく、そういう物が好きなのだろうと思う。

ただ、筆者自体はトレンド追求の熱意がほとんどなくなっているからそう思うだけかもしれない。他の人は「トレンドに乗り遅れている」と感じるのかもしれない。

テレパシー能力者じゃないから他人の考えはわからない。

トレンドへの熱意がなくなったのは筆者の加齢によるものかもしれない。しかし、世間一般の人たちも同じような風潮なのだとしたら、新鮮なトレンドを提案し続けるブランドはますますビジネスがやりにくくなっているのではないだろうか。

そのあたりについて実際、現場にいる人はどのように感じておられるのだろうか?
意見や感想を教えてもらえれば幸いである。


 




もっと知りたい無印良品の収納
本多 さおり
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-09-05



無印良品で買ったお買い得品

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 毎年この時期になると最終処分値となったバーゲン品を買う。
店頭を見て回ると、夏物のめぼしかった物はあらかた売り切れており、残っているのはデザイン的にイマイチな商品と、デザインは良いが過剰に生産しすぎた商品くらいになっている。

前者はいくら安くなっても買わない。後者は買う。
後者のような作りすぎた商品は要らないという人もいるが、筆者は投げ売られているなら大歓迎である。

この時期の買い物でいつも迷うのが、「夏物を買うか、秋物を買うか」である。
秋物と言っても筆者の場合はプロパーではありえない。値下がりしている昨秋物か今春物である。

どうせ9月末、下手をしたら10月半ばまでは暑い。
夏物はあと2か月着られる。
一方で、9月末を越えると朝夕は涼しくなるから秋物(春物)を着用した方が良い場合もある。

まあ、物の良し悪しと価格とのバランスによって決めるのだが、この時期に夏物を買った年もあるし、秋物(春物)を買った年もある。

今年の8月は秋物(春物)を買ってしまった。
理由は格安だったからだ。
それと夏物で今年は目ぼしい物が残っていないという理由もある。

無印良品難波店で裏毛フルジップパーカと綿・シルク混のニットカーディガン、それと半袖無地VネックTシャツを買った。

無印良品の店舗を複数利用しているが、店舗によって最終処分価格が随分と違う。
「〇〇店限定価格」というのがよくある。

で、実際に2~3店舗回ってみると価格が異なる。
本当に〇〇店限定なのである。

そんなわけで難波店限定価格に出くわした。

綿裏起毛フルジップパーカは定価3980円が1500円に下がっていて、さらにレジで20%引きだったので1200円(税込)で購入できた。
綿100%でベトナム製。
写真ではわかりづらいが、杢調のスカイブルーである。
だから青みがかった杢グレーにも見える。
これなら杢グレーの代わりに着用できるのではないかと思って買った。

写真 36






実際の生地を拡大するとこんな感じで、杢スカイブルーになっている。
通常のペタっとしたブルーに染めるよりも製造費は高い。

写真66

(生地のアップ)


綿シルク混ニットカーディガンは定価4980円がなんと1000円に値下がりしており、さらにレジにて20%オフで800円(税込)で購入できた。ヤター。
綿78%・シルク22%でタイ製。

写真 27




ついで買いしたのが綿Vネック半袖Tシャツ。
定価1000円が半額の500円に下がっており、さらにレジで20%オフされて400円になった。
綿100%でベトナム製だ。

写真 16




3点合計で2400円(税込)である。
価格的には大満足である。
Tシャツは正直要らないかなとも思ったが、安かったことと、寝間着や部屋着代わりに使えるのではないかと思って買った。


見てお分かりのようにすべてブルー系だ。
理由はそれしか残っていなかったからである。
Tシャツとカーディガンはこの色しか残っていなかった。

パーカはくすんだピンクと黄色っぽい茶色とこの色の3色が残っていたが、杢グレーにちかい色としてコーディネイト幅が広そうなこの杢ブルーを選んだ。
しかし、一番たくさん枚数が残っていたのもこの杢ブルーだ。
意外に不人気だったのか、製造量が多すぎたのか。



お得な買い物だったと喜んではいるが、カーディガンとパーカを着用するのはまだまだ先である。
とくにパーカなんて10月下旬か11月ぐらいからしか着用しないだろう。
随分と季節を先取りしたものである。



それにしても夏物の着用時期は長い。
5月から10月半ばまで着用できる。
個人差はあるが、スーツやジャケット類なら夏物は11月下旬くらいまで着用できる。
業界新聞時代にお世話になった某肌着メーカーの広報の男性がいる。
もう何年も前に定年退職されたが、現役時代に「ぼくは暑いのが苦手だから5月から12月20日ごろまで夏用のスーツを着用しているよ」とおっしゃっていた。

筆者も似たような着用をしている。
さすがに12月に入ると冬服を着ているが、だいたいいつも11月のどこかで急に寒波が襲来して、それを機会に衣替えをしている。それまでは夏服を着ている。


なんだかんだといって、日本の夏は長い。
5月から10月下旬までの6か月は夏服で過ごす。
筆者の体質だと春物の着用期間は3月・4月の2か月間、夏物は6か月間、秋物は10月下旬から11月末までの1か月間、冬物は12月から2月までの3か月間という着用バランスになっている。

正確には、半袖Tシャツに長袖シャツを羽織るという中間的着こなしの時期もあるし、春物・秋物の綿セーターの上に薄手のダウンジャケットを羽織ることもあるが、大雑把にはそういう着用期間である。

となると、各社は夏物や半袖アイテムをもっと強化した方が良いのではないか。

とくに気温に対して消費が実需型になっているといわれているならそうすべきではないか。
四季を四等分するような季節MDは廃止すべきではないか。










衣料品の価格は低値安定しているのでは?

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 本日はお気楽に。

高額な洋服が売れ始めている。なんてことがたまに報道されるようになったけど、実感としてはあまりない。
それよりも洋服(一部雑貨も含める)はまだまだ安くなっているんじゃないか、安値安定しているのではないかと感じられる。

それは筆者が貧しくてそういう店にしか足を運ばないからだろうと言われればそれまでである。
それは事実だから。(笑)

そういう個人の経済状態は置いておいて、郊外型ショッピングセンターにも、都心ファッションビルにも、商店街にも、百貨店の催事売り場にも安い洋服はあふれかえっている。

昨年の夏から大阪市内の商店街で、大手通販の在庫を安く引き取って安く販売するという店の手伝いを断続的にしている。
月々によって仕入れる商品も変わるし、その値付けすら変わる。
最近入荷した商品の中に「500円」にまで値下げされた商品が相当数ある。
そして、その店ではこれをさらに半額にして販売する。税抜価格250円である。

昨年夏から見ている中では最安値の商品群である。
これがけっこうまともなデザインである。長袖のベーシックなレディースカットソーだとかアクリル100%の無地ニットだとか。まさか250円で売られているとは思えないような出来栄えになっている。

個人的な買い物の話をすると、先日も書いたように、1月中旬から2月上旬というのは、冬物バーゲンがもう一段の投げ売りに突入する期間である。
そんなわけでいつも1月下旬から2月上旬に投げ売り品をいくつか買うことにしている。
3月半ばまで着用できるし、今年の12月からまた着用ができる。
超トレンドデザインさえ選ばなければ複数年使えるからお得である。
仮に超トレンドデザインを選んだとしても投げ売り価格だから、再来年以降着られなくなってもさほど惜しくない。


そんなこんなで、無印良品難波店に出かけた。
無印良品は店舗ごとに特別価格品が存在する場合が多い。
今回は店舗ごとの特別価格品が存在した。難波店限定価格というやつだ。

その中に、ウール90%・シルク10%のファインゲージカーディガンがあった。
ただし、海老茶色の1色のみである。
ボルドーと茶色の中間色みたいな珍しい色なので売れ残ったのだろう。
値札には「ローズ」と書いてあるが、世間一般に想像する「ローズ」「薔薇色」とはほど遠い。

写真 21


写真 1

(写真だとパープルに見えるが、実際はこんな茶色がかった色)


定価4980円だが、これが1000円(税込)に値下げされている。
他店だと50%オフくらいで並んでいた記憶がある。
しかも、なぜか「セール品はさらに5%オフ」という謎のありがたい割引が加えられることが明言されている。
この時点で950円になり、それだけでも十分にお買い得だが、さらに携帯アプリで200ポイント使えることになっていたから、200円引きの750円となった。

恐るべき値引きである。(((( ;゚д゚)))

また、別の日にマルイ難波店を覗いた。
マルイのメンズ平場でマフラーの安売りワゴンを発見した。
定価の半額~70%オフになっている。

手持ちにない珍しい色柄を買おうと思って2本選んだ。

グリーンのフェアアイルは定価3990円の7割引きで1197円に。
素材はアクリル70%・ウール30%で「ビサルノ」のタグがあるからマルイの自主企画商品である。

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紺とグリーンとパープルのチェック柄のは定価3132円の7割引きで936円になった。
こちらは他社仕入れ品でウール100%。

写真 2







合計で2136円である。
これでも十分にお買い得なのだが、支払い時にレジのお姉さんに「マルイカードはお持ちですか?」とにこやかに尋ねられ、「持っていません」と答えると、作ることを勧められた。
そう、マルイの平場で買い物をするのは44年間で初めてのことなのである。

最初はクレジット付のカードを増やすのはイヤだからお断りしようと思っていると、お姉さんに「初回2000ポイントが付きますよ。このお会計に適用するとお支払は136円になります」と言われてカードを作ることに同意した。
その結果、マフラー2本のお支払は136円だった。

うーん。おそるべしマルイ。Σ( ̄ロ ̄|||)

一応、業界的にはマルイは百貨店に分類されるが、実情は出店ブランドなどから見ると、百貨店とファッションビルの中間形態だと認識している。
また、マルイがかつて大きく業績を伸ばしたのは、カードを使った割賦販売によるものだったため、業界の先輩方の中には「あそこはカード会社だよ」と指摘する方もおられる。(笑)

それにしても原料高、円安、人件費高騰などで各社製品の定価は少しずつ上がっているが、セールとなると以前と変わらぬ安値、下手をすると以前よりも安値の商品が珍しくない。
正直、筆者の生活レベルでは「高額衣料品が売れ始めた」と言われてもイマイチ実感ができないのが現状である。


ところで、カードやアプリによるポイントというのも単純に言えば割引である。
買い物金額ごとに1%とか5%とか10%がポイントとして貯められて、一定額のポイント以上になれば次回の買い物でそれがお金の代わりに仕える。
1000ポイントなら1000円引きということになり、990円の商品ならタダで買えるというブランドは少なくない。


これは形を変えた割引であり、この方式は廃れるどころかますます隆盛を極めようとしている。
ということは、いくら定価を少し上げたところで実質は値引き販売は継続強化されているとも言い換えられるのではないか。


さらに洋服デフレが進んでいるとまでは思わないが、高額品に大きなリバウンドがあるとも思えない。
実際のところ筆者の体感では、洋服の販売価格は低位安定に感じられる。

まあ、上層階級の人たちはまた違う感想を持つのかもしれないが。

実質的にはあまり影響がないのでは?

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 ユニクロが今秋物から5%程度の値上げを発表するとファーストリテイリングの株価が下落した。
4万円台だった株価が3万3000円台をうろうろしている。

ユニクロの値上げはロイターも指摘しているように、原材料費の高騰、中国工場の人件費高騰、円安基調の3つの要因がある。これまで通りの価格設定ではこの3つを吸収できなくなったということである。

ユニクロ株がズルズルと下落する理由
http://toyokeizai.net/articles/-/39895


中国など低コストな国で大量生産を行うことによって、低価格の商品を提供してきたが、足元の円安や原材料高、人件費増などが負担になってきたという。

とのことである。

繊研プラスによると無印良品も今秋から値上げを決めたという。
しかし、こちらは一律に値上げをするのではなく、据え置く商品もあり雑貨も含めた全商品では平均4%の値上げになる。

良品計画、メリハリつけ今秋冬値上げ
http://www.senken.co.jp/news/muji-ryohin-keikaku-raising-price/


その中でも衣料品は、

衣料品に関しては付加価値の高い商品の比率を全体より高い55%に引き上げるため、値上げ幅は8%程度になる。

とのことである。

株式市場のことを言うなら、投資家の判断基準というのはよく理解できない部分がある。
トヨタが過去最高の決算を発表しても「想定内」ということで株価はあまり上がらない。けれどもユニクロが5%の値上げを発表すると株価は暴落する。

筆者のような貧しい庶民には投資家の判断基準など理解できるはずもないということなのだろう。

それはさておき。

ユニクロが5%値上げすると株価が暴落するほど深刻な不振を招くのだろうか?
個人的にはそうとは思えない。
5%の値上げは誰にとっても痛い。とくにベースとなる金額が大きければかなり痛い。
しかし、ユニクロの場合はベースとなる金額が低い。
1000円の物が1050円に、2000円の物が2100円になる程度であり、一般庶民にとって高嶺の花になるというわけではない。従来とほぼ変わらない水準といえる。

それにユニクロを買う人の大半以上は定価では買っていないと思われる。
金曜から月曜まで4日間続く週末値引きで購入されている人が大半ではないだろうか。
ちなみに週末値引きはこれまで土日の2日間、長くて金曜や祝日の月曜日を含んだ3日間だったが、2年ほど前から4日間に延長されている。
一週間のうち、半分以上の4日間も割引で売られていると見ることもできる。

となると、消費者への実質的な影響はあまりないのではないだろうか。

どうせ週末値引きでは5%程度ではないほど値引いて売られている。
定価で買わなければ売り切れるということもない。何せ「欠品をさせない」というのがブランドの根幹だからだ。

消費税5%時代に2990円だった商品は1000円引き、同1990円だった商品は700円引きか500円引き、というのが標準的なユニクロの値引きである。
まれに2990円が1490円にまで、1990円が990円にまで値引きされることもある。

無印良品はユニクロほど頻繁に週末値引きのような売り方はしない。
けれども「無印良品週間」という期間を設け、特定の商品をだいたい数%以上値引いて売る。
このほかは夏冬のバーゲンと合わせた値引きが多いが、その時期の前後にも鮮度の落ちた商品を値引いて売る。この間の値引き率は30~50%程度である。

そのため、無印良品の値上げも消費者にとってはあまり大きな影響はないと考えられる。


これまで低価格で販売していたブランドが数%値上げするというのはたしかにニュースバリューはある。
けれども実際の店頭での販売手法を見ていると、この2ブランドに限らず、数%以上の値引きセールに頼っているブランドも多い。


今度は企業側の視点で見ると、原材料費高騰と中国の人件費高騰という背景から値上げせざるを得ない。
しかし、これまでと同様に割引販売での買い上げ比率が高いままだとなると、利益がさらに削られる。

衣料品関係の会社は一層経営環境が厳しくなるのではないかと思える。

いくら考えても衣料品関係の業種で儲けることは難しいという結論になる。
正確に言うなら、今までも難しかったが今後はさらに難しさが増すと言った方が良いだろうか。

そんなことをツラツラと考えてみた。





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