南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

東京コレクション

東京コレクションブランドの知名度はそれほど高くない

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 ここ10日間ほど、ファッション系ニュースサイトは東京コレクション一色だった。
正式にはメルセデスベンツファッションウィーク東京だが、デザイナーズブランドのファッションショーをここでは従来通りに東京コレクションと便宜上呼ばせていただく。

ニュースサイトを見る限りにおいてはどれだけコレクションショーが盛り上がっているのかと感じてしまう。

そんな中、一人の業界の先輩が

「18歳くらいの若い女性を連れて行ったが、コレクションに登場するブランドをほとんど知らなかった」

と驚いた様子でフェイスブックに書きこんでおられた。
この先輩によると、若い女性はかなり熱心な勉強家らしく、それが余計に驚かれた様子だった。

告知が足りないのではない。
ファッション系を扱うウェブメディアは連日東京コレクションをひっきりなしに報道していた。
むしろ告知、報道は過多だったといえる。

ファッション系の各ブロガーさんも東京コレクションについて何度も書いておられる。

これだけ報道されていて、ほとんど知られていないということは、そもそも一般の消費者から東京コレクションというイベントがそれほど興味を持たれていないと言えるのではないか。

この女性だけの事例で決めつけては早計かもしれないが、「熱心な勉強家」と評されるほどの人がほとんど登場ブランドについて知らないというのは、一般消費者に知られていないということよりも却って性質が悪いともいえる。

東京コレクションのブランドがなぜ知られていないか、もしくは一般消費者からそれほど興味を持たれていないかというと、店頭で彼らの商品をほとんど目にする機会がないからだろう。

東京コレクションに登場するブランドの年商の低さは以前にも言及したことがある。
何年も連続して出展していて、業界での知名度もそこそこあるブランドでさえ、年商1億円前後あるかないかというのは珍しくない。
年商数千万円程度のブランドなんてざらにある。

それだけあればそこそこ売れているじゃないかというのは早とちりである。

そこからまず、商品の製造費を支払わねばならない。
原価率は様々だろうが、仮に40%と仮定した場合、年商1億円だとそのうちの4000万が製造費として支払われることになる。

もう残りは6000万円である。

東京コレクションは年に2回あり、1ステージ開催するのに少なくとも1000万円くらいの費用が必要だと言われている。
1年間に2000万円の経費がかかることになり、残りは4000万円になる。

そこからさらに、自社スタッフの人件費、アトリエ・事務所の家賃、直営店がある場合なら直営店の家賃、それぞれの光熱費・通信費・送料・手数料などが差し引かれることになる。

年商規模1億円のブランドでやっと1000万円が利益として残るくらいだろう。
年商規模数千万円のブランドなら完全に赤字になる。

それはさておき。

年商規模1億円とか数千万円のブランドの販路は、売れているかどうか分からない事務所兼アトリエ兼の直営ショップ、それから数型ずつを卸売りする専門店が数店から10店舗ある程度だろうか。

これでは、各ブランドの商品が一般消費者の目に留まることはかなり難しいといえる。
コレクションショーの報道のされ方の割には、「じゃあ実際にどこに行ったら商品が見えるのか」ということになる。

あそこに行けばまとまった型数の商品が見られるよ、と言えるブランドはほんの一部である。

広く知らしめるためには、報道件数を増やすことが有効な手段の一つである。
だから、東京コレクションを知らしめるためには報道が先行するのはやむを得ないといえる。

しかし、業界人が「東京コレクションは広く認知されて盛り上がっている」と考えるのは現状を把握できていないということになる。
どちらかというと、「知名度を高めるための報道が先行している」というのが正しい現状認識であろう。

今後、何年か後には東京コレクション出展ブランドの一般消費者への知名度が高まることになるのか、報道は盛んにされども姿は見えずという状態が延々と続くことになるのかは、ちょっと予測が難しい。


「rooms LINK」は名古屋以西で開催してみては?

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 11日の金曜日に宮城県沖で大地震が起こった。
その際、珍しく東京にいたのだが、非常に強い揺れを感じた。その直後に大阪から「こっちも揺れてますよ」との電話をもらった。
震源地が宮城県沖なのに、大阪まで揺れるとはどれほど大きな地震なのかと恐ろしくなったが、やはりすさまじい被害だった。

11日は都内の電車も止まっていたが、なんとか知り合いの宿泊部屋に泊めてもらって土曜日に大阪に戻ってきた。今はテレビやインターネットのニュースで知るのみだが、都内も計画停電が行われたり、電車の運休があったりと、通常生活に支障をきたしているようだ。

実は3月11日夜から東京コレクションが開始される予定だったが、コレクションショーの中止や延期が相次いでいる。
http://cache.yahoofs.jp/search/cache?c=h2JrX-KuX98J&p=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B32011%EF%BC%A1%EF%BC%B7&u=fashion-j.com%2Fblog%2Fpro%2F2011%2F03%2F2011aw.html

中止
3月11日(金) sunao kuwahara/プレゼンテーション
3月21日(月) banal chic bizzare
3月21日(月) ato



延期
3月16日(水) JOTARO SAITO
3月16日(水) JUN ASHIDA
3月16日(水) CHIRISTIAN DADA

という状況である。

知り合いのデザイナーも22日のショーを続行するかどうかは未定で検討中だという。

また来週22日~24日までの3日間、合同展示会「rooms LINK」が開催されるはずだったのだが、こちらの主催者は14日時点で続行の意向だという。ただ今後の状況次第では中止や延期があるのかもしれない。

個人的な意見だが「rooms LINK」は延期するか、場所を名古屋か大阪、京都、神戸あたりに移転して開催してはどうだろうか?東京以外の地方から出展するブランドは、送付した陳列物が期日までに届かない場合がある。また都内は停電のおそれもあるし、電車の運行も減っている。地方のバイヤーも東京への出張を控えている傾向もある。当初の会場も六本木アカデミーヒルズの40階であり、エレベーターが停電か余震で止まる可能性もある。

こう考えて行くと、もし期日通りに東京で開催しても展示会としてはあまりビジネスに結び付かない要因がたくさんある。今から会場を変えるのはなかなか厳しいだろうが一つの選択肢として検討してみても良いのではないかと思う。
また「東京コレクション」と銘打っているファッションショーを非常事態とはいえ、名古屋や大阪で開催するのは違和感があるが、幸い「rooms LINK」は「東京」でなくてはいけないという縛りもない。


日本経済の復興のためにはこうしたイベント類は中止するべきではないと思うし、できるだけ通常の経済活動は続けるべきだと思う。しかし、都内の経済活動が停滞するのはやむをえないし、電力不足の恐れがあるのに大規模なイベントを行うわけにはいかない。
イベント類の移転が可能であるなら、名古屋以西で開催してみてはどうだろうか?

ハートキャッチプリキュアに見るファッションショー

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JFWが開幕し、現在、東京コレクションが行われている。

ファッションショーと言えば、意外にファッション関係者に人気が高いのが「ハートキャッチプリキュア」だと思う。
17日の日曜日の回では、学園祭で念願のファッション部のファッションショーが開催された。放送当初からだから8カ月前後こだわってきたファッションショー。
その光景は、パリコレクションやミラノコレクションに見られるよな通常のファッションショーではなく、観客から歓声が飛ぶライブ形式の、いわば東京ガールズコレクション(TGC)や神戸コレクションと同じものだった。
画面を見る限り、観客も数千人(!)おり、規模的にも神戸コレクション並みであり「そんな大人数入れる体育館は学校にないやろ!」とツッコんでしまった。

これにはショックを受けたファッション関係者も多いようで、今の小さい女の子にとって「ファッションショー=TGC、神戸コレクション」になっているということになる。

実際にオーソドックスなファッションショーは見ていてあまり楽しい物ではないと思う。ライブや映画、演劇に比べて。自分は仕事なので何度か見させていただいたことがあるが、1時間を越えると眠くなる。
音楽はあるものの、ナレーションもなく、歓声も飛ばない。(当たり前だが)
ある意味静寂なのである。
これだと50分くらいで集中力が途切れ、1時間過ぎるころには意識を失っている場合がある。(早い話が眠っている)

これに比べ、TGCや神戸コレクション形式だとライブ感があるので1時間を越えても眠りに落ちることはあまりない。

オーソドックスなコレクションショーが廃れ、TGCなどのライブ形式に人気が集まるのも理解できる。これも時代の移り変わりかもしれない。
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