南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

ファッション雑誌

ファッション雑誌は基本的に無責任。だから読者が離れた

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 以前から変わっていないのだが、ファッション雑誌はけっこう無責任である。
だからこそ、信用を失って部数が急落しているといえる。

これまで、メディアが紙媒体しかなかったときは、そこからしか情報が得られないので、多くの人が買っていたが、ウェブメディアが発達し玉石混交とはいえ、正確な情報が得られるようになると途端に部数が低迷するようになった。

先日、こんなエントリーがあった。

うっかりトレンドの服を買ったら、1年後に「ダサい」と全否定されますよ
http://t-f-n.blogspot.jp/2017/07/fashion-trend.html

どういう内容かというと、チェックシャツ+ボーイフレンドジーンズの「ゆるカジ」を某女性ファッション誌が全否定していたというものである。

スキニージーンズがベーシックアイテムとなって普及してしまった3年くらい前から次の提案として、少し緩いシルエットのボーイフレンドジーンズが提案された。
ユニクロでも売られていたくらいだからマスアイテムとなったといえる。

去年あたりまで、ファッション雑誌各誌は、ボーイフレンドジーンズや腰回りにゆとりがあって裾が細くなったテイパードジーンズを推奨していた。

そこにチェックシャツを合わせて緩いシルエットのアメカジを作ろうというのがファッション雑誌の提案だった。
ゆるいカジュアルだから「ゆるカジ」。

まあ、何を提案しようとそれはメディアの仕事なので構わないが、去年まで誌面が一押ししていたスタイルをいきなり全否定するのはいかがなものか?というのがこのブログ主の主張であり、それはその通りである。
ファッション雑誌はあまりにも節操も信念もない。

画像をお借りする。

Screenshot_20170703-194755



「こなれて見える」と信じていたけれど、その「ゆるさ」、私たちの本当に必要だった?

​ 「ときに味気なく見えたり、実際よりスタイル悪く映っていたり」



Screenshot_20170703-194800のコピー





なんて一文も誌面にはあるらしいが、「必要だった?」と問いかける前に、なぜ己らがそれを消費者に提案し続けたのかを説明し、違っていたなら謝罪・反省・訂正すべきである。
というか、己らは何をもって「読者に対して必要だと思って提案した」のか?
その理由を説明せねばならない。
何を誤魔化そうとしているのか。


こういう姿勢だからファッション雑誌は信用を失って部数が低迷するのである。
まあ、ファッション雑誌に限らず、紙を主体とした旧メディアの多くは同じく無責任である。


このブログ主は、トレンド変化はアパレルのビジネスモデルなので仕方がないと総括しておられるが、この部分は少し異議がある。
もちろん、トレンド変化はアパレルのビジネスモデルであることは異論はないが、ファッション雑誌はそこまでアパレル企業とは密接ではない。


もちろん、広報・プレスとは密接だが、商品計画や経営計画にタッチできるほどファッション雑誌は関係が密接ではないし、ファッション雑誌編集部や出版社にそこまでの知見もノウハウもない。


この急激な手のひら返しはひとえに、低迷するファッション雑誌自身が売りたいための戦術なのである。
そう、戦略ではなく戦術。大局ではなく、局地戦の小手先の術策でしかない。
そこにアパレルのビジネスモデルへの考慮などはない。ただひたすら自社の雑誌が売れれば良く、しかも「今月だけでも売れれば良い」という極小規模の局地戦向け戦術でしかない。



ここまで極端ではないが、こういう手のひら返しはファッション雑誌には昔からあった。
以前にもこのブログで書いたことがあるが、2000年ごろの「メンズクラブ」では、「ミリタリーカジュアルアイテムのカーゴパンツを穿きながら、ビジネス向けのネクタイを締めるのはNG」とあった。
それが3年後くらいには、「カーゴパンツを穿いてネクタイを締めるのが新しい」と書かれてあって、おいおいあの強硬な主張はなんだったのかと驚いたことがある。

ただ、メンズクラブはこの女性誌のように、前スタイルを全否定まではしていなかったので、それなりに品格のある態度だったといえる。


ファッション雑誌の多くは、部数が低迷してますます「売らんがため」の刹那的な取り組みが増えている。
「某タレントを表紙にしたから今月号は完売しました」というニュースがあるが、それはその号だけで、来月号以降はいつもの部数に逆戻りでしかない。

一時期、オマケ付き商法が効果を発揮したが、他誌に追随されれば元の木阿弥である。
オマケ付き商法というアイデアを考え出したことは素晴らしいが、いずれは他誌にも真似をされる。
そうなれば、あとは同じで、オマケ競争に走るか、全誌そろって部数を落とすかしかない。


売らんがために、内容も見出しも刹那的に走り、それがさらに読者からの信用をなくすことになる。


こういう場当たり的な女性誌の姿勢を見ていると、好き嫌いは別にして十年一日のごとく、「モテオヤジ」を特集し続ける「Leon」や、ミリタリー・ヘビーデューティを特集し続ける「ライトニング」、なんとかの一つ覚えのようにハリウッドスター的カジュアルを提案し続ける「サファリ」、などの男性ファッション雑誌の方がはるかにコンセプトがはっきりとしていて、ブレない媒体姿勢には好感が持てる。


この手の女性ファッション誌は今後ますます低迷するだろう。




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ファッションで一番重要なのは顔立ちと体型の良さ

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 筆者は夏が嫌いである。
理由は暑いからだ。暑いのが苦手である。

で、人間の夏服姿というのは実にマヌケていると思う。
秋冬に重ね着をしていておしゃれに見える人でも夏服はカットソー1枚とか半袖シャツだけになるから、体型がモロに見えてしまう。

だいたいにしてかっこいい体型を保てている人なんてほとんどいない。

夏服を見ていると、ファッションとは、コーディネイトや色合わせがどうのではなく、顔立ちと体型の良さがもっとも重要なのだと改めて認識する。

最近はファッション雑誌をあまり読まなくなった。
とくに夏シーズンはほとんど読まない。
メンズはTシャツとポロシャツと短パン(短パン社長ではない)のカタログみたいになっている。
コーディネイトに工夫を凝らすといったって、Tシャツ1枚に短パンみたいな組み合わせしかないから、せいぜいTシャツの色柄を変えてみる程度しかない。
あとはサイズ感か。

しかし、それも顔立ちと体型が良くなければ、そんな工夫はほとんど無駄である。
それが毎年夏のファッション雑誌を読んだ率直な感想だ。

メンズのファッションはほとんど毎年代わり映えしないから、2年前のSafari8月号のページを画像で上げてみる。

IMG_1523






黒いTシャツと黒い短パンを着用した外国人男性モデルである。
なんの工夫もないコーディネイトである。
このモデルの顔立ちが良くて、体型もそこそこ良いから(ちょっと外国人にしては肩幅が狭いと思う。なで肩すぎるのか?)なんとなくサマになっているように見えるが、実際、同じようなコーディネイトをした人は山ほど街で見かける。
日曜日のショッピングセンターには同じようなコーディネイトをした冴えない風貌のオッサンが掃いて捨てるほどいる。

もし、ハゲてて、肥満してて、顔立ちが扁平でもっと短足な50歳くらいのオッサンが同じ服装をしていてかっこよく見えるだろうか?
そういうことである。

ファッション雑誌が売れなくなった理由はさまざまあるだろうが、モデルの顔立ちや体型が一般人からかけ離れており、その着こなしがまったく参考にできないからという理由もあるのではないか。

WEARなどのコーディネイトアプリが支持されている理由は、無料という以外にも、いわゆる一般人がコーディネイト画像を上げているため、参考にしやすいからではないかと思う。

彼らの多くはモデルや俳優ほど顔立ちが良いわけでもないし、スタイルが良いわけでもない。

背が低かったり、足が短かったり、背が高いけど痩せぎすだったり、肥満気味だったり、とそんな人が数多くコーディネイトをアップしている。
自分と似たような体型の人が合わせているコーディネイトはそのまま取り入れられる可能性が高い。

ファッション雑誌だとモデルが合わせているコーディネイトを試してみても、雑誌で見たような感じになることはほとんどない。
読んだことがそのまま取り入れられる確率は低い。
しかも雑誌は有料だ。

読んで、そのままでは取り入れられないような情報にわざわざ金を払いたいと思う人が増えないのは当たり前ではないだろうか。

だからファッション雑誌は軒並み部数を減らしており、回復する兆しもないのではないか。
オマケ商法もとっくに飽きられている。

【コラム】編集者が出版不況を乗り越えるために
https://www.wwdjapan.com/focus/column/business/2016-07-24/17399

このコラムでは週刊文春のノウハウを紹介しているが、週刊文春とファッション雑誌では掲載内容が違いすぎて一概には参考にならない。
また週刊文春はかなり財政的にも余裕がある。
多くの訴訟を抱えており、訴訟を起こされるリスクを承知で発行している。
訴訟で敗訴することもあるから、その場合、多額の賠償金が支払わなくてはならない。
文春にはそれを支払う財務的余裕があるということである。

翻って今の各ファッション雑誌にそんな財務的余裕があるだろうか。

あれこれ考えると、ファッション雑誌はコアなファンをターゲットとしたミニコミ誌的な役割を追求するほうが良いのではないかと思う。というよりそれしかやりようがない。

かつての隆盛は二度と取り戻せないと思う。
そこを覚悟できるかどうかの問題ではないかという気がする。




さらばゲイナー








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