南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

ヌー茶屋町プラス

年間売上計画が高すぎるJR大阪三越伊勢丹

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 大阪市内の大型商業施設のオープンラッシュから1カ月が経過した。
売上が順調といわれているのは、ルクアと阿倍野キューズモール。
大丸梅田店も好調だと聞く。
小型ながら「ヌー茶屋町プラス」もほぼ計画通りなので堅調といえる。

また意外なことに阪急メンズ館は好調を維持している。

評価が分かれているのが、JR大阪三越伊勢丹。

上記の5つは誰に聞いても「好調」との答えが返ってくるが、
JR大阪三越伊勢丹は「そうでもないらしい」という答えが半分以上含まれている。

ある商品作り関係者は「メンズフロア全体の初日の売上高は、予算の半分強だった」という。
またある商業施設関係者は「1カ月の売り上げは予算の6割程度と聞いている」ともいう。

たしかに入場客数は多いが、
計画予算どおりに売れていないのであるなら、見物客が大半だったといえる。

しかし、ここでJR大阪三越伊勢丹とルクアの初年度売り上げ目標を見てみると、
JR大阪三越伊勢丹が550億円、ルクアが260億円である。
現在、テナント関係者によるとルクアは「1日あたりの全館売上高が1億円ペース」というから、
単純計算すると、1億×30日=30億円(1カ月あたり)
           30億×12か月=360億円(年間売上)

となる。
開店当初のペースが年間持続することは珍しいので、
少し割り引くと、ルクアの初年度は300億円弱に落ち着くのではないか。
それでも売上目標を40億円上回ることとなる。

一方、JR大阪三越伊勢丹を計画比60%程度の売れ行きだとすると、
           550億×0・6=330億円


となり、少なくともルクアと同程度は売れるのではないか。

こうして考えてみると、JR大阪三越伊勢丹の売り上げ目標の設定が高すぎたのではないだろうか。


以前にも書いたように、
JR大阪三越伊勢丹は、陳列手法には見るべき物があるが、
ブランドのラインナップや品ぞろえはまったく目新しさはない。
年配層に向けてかなり保守的・安全的なブランドをそろえている。
(そろえざるを得なかったという側面もある)

ブランドのラインナップから言えば圧倒的にルクアが優れている。

「ファッションの伊勢丹」というイメージがあるが、伊勢丹が強いのは新宿店だけである。
地方店はからっきし弱い。京都店が例外中の例外だろう。
もし全国的に平準化したオペレーションする能力があるなら、吉祥寺店も小倉店も撤退するような状況には追い込まれていないはずである。
今回のJR大阪三越伊勢丹の保守的なラインナップを見ると、伊勢丹よりも三越の屋号の方がふさわしかったのではないだろうか。
それに元々は、北浜から撤退した「三越」になるはずだったものであり、
逆に急きょ「伊勢丹」にシフトチェンジした経緯がある。

もう一度、JR大阪三越伊勢丹の年間売上計画を見直してはいかがだろうか?

アメリカ村・堀江・南船場がますます過疎化する

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 大阪の開店ラッシュは、6月の「ギャレ大阪」リニューアルオープンでひとまず落ち着く。
あとは来年以降の、阪急百貨店梅田本店の第二期棟と、JR大阪駅北ヤードの再開発ビル、それから近鉄百貨店阿倍野店の新装オープンくらいである。

JR大阪駅西端の商業施設「ギャレ大阪」は20数年来親しまれてきたが、今年3月末に閉店した。それが6月にリニューアルオープンする。JR大阪駅は北側にJR大阪三越伊勢丹とルクア、南側に大丸梅田店、西端にギャレ大阪があり、駅というよりもなんだかショッピングセンターの集積地のようになっている。JR西日本は、大阪駅にこれほどの商業施設を集積させてどうしようというのだろうか?

4月の商業施設オープンだが、完全に新規オープンしたのが、阿倍野キューズモール、JR大阪三越伊勢丹、ルクア、ヌー茶屋町プラスである。あとはリニューアルだったり増床オープンだったりする。
その新規参入組の店舗数を見ると、阿倍野キューズモールが254店舗、ルクアが196店舗、ヌー茶屋町プラスが23店舗である。慣習的に百貨店は入店店舗数を出さないのでJR大阪三越伊勢丹の正確な店舗数は分からないが、売り場面積は5万平方メートルである。
ざっと大雑把な計算をしてもこの1カ月で500店舗を越えるショップが大阪市内にできたことになる。

ただでさえ、経済的にも人口的にも地盤沈下著しい大阪の消費がこれだけのショップを支えられるのかどうかかなり不安である。

今後の大阪市内は、天王寺、難波、心斎橋、梅田の地下鉄御堂筋線沿線に人が集まるだろう。
西梅田、アメリカ村、堀江、南船場はかなり厳しい状況になり、現在も空き店舗が多いがそれがさらに増えることになりそうだ。
西梅田を見ると、ファッションビルのイーマ、ブリーゼブリーゼは間違いなく苦戦する。
またラグジュアリーブランドを集めたヒルトンウエスト、ハービスエントも立ちいかなくなる。

アメリカ村、北堀江・南堀江、南船場は、2,3年前から明らかに地盤沈下しており、
一部の人気店が残っているものの、閉店撤退が相次いでいる。地下鉄の駅から比較的離れているこの3地区はさらに客足が遠のき、閉店撤退がより増加すると思う。

専門家の中には「心斎橋筋商店街の行く末がヤバい」とおっしゃる方もいらっしゃるが、長らく関西に住んでいる者としては、あの商店街はまだ大丈夫だと思う。
一つにはユニクロのグローバル旗艦店、GAP、ZARA、H&M、ジーユーという人気低価格ブランドが集積しており、それなりの集客が見込める。
また大丸百貨店が自店の周辺を買い上げ、そこにブランドを誘致して路面店出店させているので、低価格ブランド以外にも人気ブランドの路面店が多い。

心斎橋筋の活況によって、あおりを受けたのがアメリカ村であり堀江であり南船場であったことを考えると、その傾向がますます強くなるだろう。

画竜点睛を欠く

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 4月は関西で商業施設のオープンラッシュだ。
商業施設のテナント構成というのはなかなかに難しく、当初予定していたブランドだけでは
埋まらないことが多々ある。

近隣の施設との兼ね合いで出店を断念することもあるし、施設側がオファーしてもブランド側が断る場合もある。
反対にブランド側が希望していても施設側が断る場合もある。

その結果ちょっとバランス悪いんじゃないの?というケースが起こる。


先日、4月29日に大阪・梅田に小規模商業施設「ヌー茶屋町プラス」がオープンした。
2005年にオープンした「ヌー茶屋町」の裏に位置し、補完的なブランドラインナップを導入した。
個人的感想で言えば、天王寺の「HOOP」とその裏にある「阿倍野アンド」の関係と似ているように思える。
「ヌー」が阪急グループで、「HOOP」と「アンド」が近鉄グループであるが、発想は同じようなものだろう。

今回の「ヌー茶屋町プラス」は1階がアパレル、2階がインテリア・雑貨、3階が飲食に分かれており、小ぢんまりと落ち着いた雰囲気で統一されている。1階は「Lee SHOP」と「スターバックス コーヒー」以外あまり知らないブランドが多い。繊維業界の片隅に居ながらお恥ずかしい限りである。

ターゲットはおそらく、30代の男女(やや女性が多いか?)という感じで、プレスリリースには20~30代がターゲットと書かれてあるが、実質は40代まで視野に入れていると思う。

しかし、1階入り口横に「ABCマート」が入店しており、全体のバランスを著しく損なっている。
正確に言えば「ABCマート」はどうやらテナントではないらしく、プレスリリースのテナントラインナップにも記されていない。地権者か何かやむを得ない事情でそのまま施設と同体化する形で営業しているのだろう。

けれども一般の消費者にはテナントに見えてしまう。何しろ「ヌー」の店内通路側に向かって入口を広げているのだから。

CA3G0086































ここで断っておきたいのだが「ABCマート」という店が嫌いなわけではない。
むしろ、よく利用している。
最近はあまり店頭で見かけないが2900円に値引きされたスニーカーを見かけると、よく購入している。

でも、比較的高級イメージの高いテナントで構成された「ヌー茶屋町プラス」に「ABCマート」があるのは違和感を感じる。やはりユニクロ、ライトオン、無印良品、ジーンズメイト、マックハウス、しまむらというあたりのブランドが並ぶ商業施設に入店することが望ましい。

いろいろな大人の事情があったのだろうとは推測できるものの、「ヌー茶屋町プラス」のテナントラインナップは「画竜点睛を欠く」と言わざるを得ないだろう。
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